からだがだるい、食欲がない、なんだかからだが熱っぽい。
風邪ではないのに体調不良を感じている人はいませんか。
もしかしたら、「秋バテ」かもしれません。
秋バテは自覚しにくい症状ではあるものの、心とからだに負担をかけてしまいます。
今回は秋バテの症状と対策を紹介するので、ひどくなる前に対策しましょう。
自覚しにくい「秋バテ」とは
暑さが和らぎ秋が近づくと、夏に蓄積した疲れが体調不良としてあらわれやすくなります。
しかし、初期症状はそこまで重くなく、ちょっとした体調不良だと放置されてしまうことも少なくありません。
ある調査によれば、からだに何かしらの不調を感じているものの、秋バテだと自覚していないケースが8割を超えるともいわれています。(※1)
秋バテは放っておくと、症状が深刻化する可能性があるため、適切な対処が必要です。
秋バテの原因
秋バテの原因は、気温差による自律神経の乱れと冷たいものの摂りすぎによる胃腸の疲れです。
秋になると朝晩は涼しくなるものの、日中の気温は真夏とあまり変わりません。
最近では10月ごろまで暑い日が続くため、気温差が激しい状況も長引くことに。
その結果、気温の変化にからだが適応できず、自律神経が乱れ、心とからだの不調を引き起こしてしまいます。
また、暑いからと、冷たい食べ物や飲み物ばかり摂っていると、知らないうちに胃腸が冷え切ってしまいます。
こうして、胃腸の働きが悪くなり、食欲不振や下痢などおなかの不調が起こってしまうのです。
さらに、今では職場、施設、電車の中などどこでもエアコンがきいています。
エアコンは室内と室外の気温差を大きくするだけでなく、からだを冷やす原因にもなりえます。
このように、気温差やからだの冷えによって、秋バテの症状が出てしまうのです。
秋バテの症状
秋バテの症状はただの不調だと見逃されがちです。
秋バテの症状をまとめたので、以下の症状が出ていないかチェックしましょう。
- 倦怠感・疲労感
- 気分の落ち込み
- 頭痛
- 肩こり
- 冷え
- 食欲不振、胃腸の不調
- 眠れない・起きられない
- イライラ
- めまい
当てはまる項目が1つでもあった人は秋バテの可能性があります。
また、少しでもいつもとからだの様子が異なると感じたら、早めに対策して秋バテの予防や悪化防止をしましょう。
秋バテ対策3つのポイント
秋バテの対策はからだを温めることとエネルギーを循環させることです。
今日から始められる対策を3つ紹介するので、できるものから実践しましょう。
からだを温める
秋バテは、冷たいものの摂りすぎによるからだの冷えが原因のひとつです。
入浴方法や服装を工夫してからだを温めましょう。
入浴には、からだを温め自律神経を整える効果があります。
38度〜40度くらいのお湯に、15分〜30分程度浸かるのが効果的です。
副交感神経が活発になり、睡眠の質が向上したり、疲れがとれやすくなったりしますよ。
気温差は秋バテを助長する原因です。
人のからだは急な気温の変化に対応できないため、カーディガンやジャケットなどを持ち歩き、寒くなったら羽織れるようにしておくといいですね。
睡眠の見直し
良質な睡眠は自律神経を整えるのに最適です。
人は寝ている間に心身の疲労を回復させます。
とくに、成長ホルモンが分泌される午後10時〜午前2時はゴールデンタイム。
可能であれば早めに眠りにつくようにしましょう。
そのほか、寝る前にカフェインを摂らない、就寝の1時間〜2時間前に入浴する、スマホを寝室に持ち込まないなども効果が見込めます。
自分の生活リズムにあわせて実践してみてください。
ビタミンBを摂取する
ビタミンB2には糖質・脂質・タンパク質をエネルギーに変える働きがあり、ビタミンB1にはその手助けをする役割があります。
エネルギーを作り出し、からだを元気にするビタミンB2とB1は、秋バテ対策において非常に重要です。
ビタミンB2が多く含まれる食材にはレバー、うなぎ、納豆、牛乳などが、ビタミンB1が多く含まれる食材には豚肉、かつお、ぶりなどがあります。
ビタミンBが含まれる食材を積極的に食べ、秋バテに負けないからだを作りましょう。
秋バテには漢方薬もおすすめ
季節の変わり目に起こる不調は漢方薬でも対策できるのを知っていますか?
秋バテの原因は気温差や冷たいものの摂りすぎによる、自律神経の乱れや内臓の冷えにあります。
そのため、
- からだを温めて冷えを改善する
- 胃腸の機能を回復する
- 血流をよくして自律神経を整える
といった効果が期待できる漢方薬を選ぶのがいいでしょう。
漢方薬は不調の原因を根本から改善するため、不調が生じにくいからだへと導いてくれます。
おすすめの漢方薬
- 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
エネルギーや栄養を補って血流をよくし、低下した胃腸の働きを整え、疲労倦怠、食欲不振、だるさなどに効果があります。
温度差で体調を崩しがちな人にはこの漢方薬がおすすめです。
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
からだのエネルギーを巡らせることで胃腸の調子を整え、疲労倦怠、食欲不振などに効果があります。
からだの冷えやおなかの調子を崩しがちな人にはこの漢方薬がおすすめです。
漢方薬には自然由来の生薬が配合されているため、副作用が起こりにくいのが特徴です。
また、最近ではAIが自分にあった漢方薬を選んでくれる「あんしん漢方」というサービスもあります。
そのため、漢方薬は初めてという人でも安心して始められます。
さらに、漢方薬には体質改善の効果があるのもうれしいポイントです。
漢方薬を飲み続けることで、秋バテ予防や改善はもちろん、秋バテしにくいからだ作りにも役立ちます。
上記の対策とあわせて、漢方薬を取り入れてみるのはいかがでしょうか。
まとめ
秋バテの症状は見逃されがちですが、悪化すると心身の健康を損なうことにもつながります。
今は症状が出ていなくても、夏の疲れは確実に蓄積しています。
少しでも自分の体調に違和感を覚えた人は、今日から秋バテ対策を始め、健康なからだの維持を目指しましょう。
公式|あんしん漢方
(※1) 全国の20代/30代/40代/50代の男女100名、合計800名に聞いた「秋バテによる体の不調に関する意識調査」| PRTIMES
<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師|中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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