同じ年齢でも、若く見える人と老けて見える人がいます。
老け方には個人差がありますが、遺伝的要因だけではなく、「男性ホルモン」もとても重要です。
今回は、加齢やストレスが男性ホルモンに与える影響と、ホルモンバランスを整え、いつまでも若々しさをキープするための具体的な方法についてご紹介します。
男性の「若さ」とホルモンバランスの関係
若さをキープするうえで、重要なのが男性ホルモンです。
そして、男性ホルモンの分泌は、男性更年期と深い関わりがあります。
かつては更年期は女性特有のものと考えられていましたが、近年では男性にも更年期が起こるといわれています。
女性の更年期が閉経前後の約10年間に起こるのに対し、男性の更年期は時期に個人差が。
40代以降はいつでも起こるといわれています。
男性更年期になると、男性ホルモンのテストステロンが減少。
筋肉痛や疲労感、肥満などの身体症状を始め、うつや意欲の喪失など、精神症状もあらわれます。
また、男性らしさを司るホルモンであるテストステロンの減少は、EDや性欲低下などの性機能の症状にも影響が出ます。
つまり、ホルモンバランスを整えることが、若さを保つ秘訣なのです。
男性ホルモンは加齢とストレスで減少する
男性ホルモンが減少する主な理由は、加齢やストレスです。
まず、加齢による影響ですが、男性ホルモンが減り始めるのは30歳頃からで、年1~2%のペースで低下する(※1)といわれています。
そして、ストレスによる影響も甚大です。
ストレスを受けると、からだはそれに対応するために、抗ストレスホルモンのコルチゾールを分泌します。
しかし、コルチゾールが過剰に分泌され続けると、副腎が疲弊し、コルチゾールだけでなく、男性ホルモンのテストステロンのもとになるDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)も産生されなくなります。
その結果、男性ホルモンが減少してしまうのです。
男性のホルモンバランスを整える方法
男性ホルモンのバランスを整えるための3つの方法について解説します。
生活習慣の見直し
日々の生活習慣の積み重ねは、からだに影響を及ぼし、男性ホルモンの分泌にも影響を与えます。
とくに、夜ふかしは禁物です。
男性ホルモンは夜間の睡眠中に多く作られるので、規則正しい生活を心がけましょう。
就寝前のテレビ・スマートフォンなどの刺激は避け、入浴はぬるめのお湯に浸かり、就寝の2時間前くらいに済ませてください。
そして、からだをリラックスモードにする副交感神経を優位にしましょう。
適度な運動習慣も大事です。
軽めのウォーキングよりは、筋力トレーニングがおすすめです。
1日5~10分でも、持続的なトレーニングを続けることが、男性ホルモンの増加につながります。
適度な競争
男性ホルモンは競争を行うことでより分泌されます。
たとえば、金融トレーダーが平均よりも高い収益を上げたとき、男性ホルモンのテストステロン値が上昇したというデータがあります(※2)。
リスクを恐れず、行動する人のほうが、そうではない人よりも男性ホルモンが高い傾向にあり、競争心が強い人のほうが、男性ホルモンを維持しやすいといえるでしょう。
漢方薬の活用
男性ホルモンのバランスを整えるには、根本改善を目指す漢方薬の活用もおすすめです。
症状にもよりますが、実際に医療現場で男性更年期の治療に漢方薬が使われることもあります。
また、漢方薬は、植物、鉱物といった自然由来の生薬で構成されていて、一般的に西洋薬よりも副作用リスクが低いといわれています。
男性ホルモンのアンバランスによる不調に対しては、「血流をよくして、生殖泌尿機能を回復する」「からだを温めて内臓機能を高める」「自律神経の乱れを整える」「消化・吸収の機能を整え、疲れをとる」といった働きを持つ漢方薬を選びましょう。
<男性ホルモンのアンバランスによる不調におすすめの漢方薬>
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
心を落ち着かせることで、精神不安を抑えるとともに生殖器系機能を整えます。
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
胃腸の働きを高め、疲労を回復し、気力や元気をとり戻します。
漢方薬は体質との相性が重要です。
医師や薬剤師などの専門家に体質に適した漢方薬を選んでもらいましょう。
もっと気軽に漢方薬を使用したい場合は、オンライン漢方薬サービスの「あんしん漢方」がおすすめ。
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まとめ
男性の若さと、男性ホルモンは深い関係があります。
男性ホルモンが減少する理由は、加齢だけでなく、ストレスによるところも大きく、生活習慣の見直しや、適度な競争力を育むことで、男性ホルモンの減少を軽減できる可能性があります。
いつまでも若さをキープするためにも、男性ホルモンのバランスを意識し、日常生活を送りましょう。
公式|あんしん漢方
【参考文献】
(※1)MSDマニュアル プロフェッショナル版 「男性の生殖内分泌学 – 03. 泌尿器疾患」
(※2)J. M. Coates*†‡ and J. Herbert*‡§「Endogenous steroids and financial risk takingon a London trading floor」
<この記事の監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師|碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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