今年の花粉症も今がピーク、と思いたい今日この頃。
鼻水やくしゃみ、目のかゆみといったつらい症状を和らげるために、この時期は薬が手放せないという人もいるでしょう。
毎年花粉症に悩まされ、市販薬を飲む以外の対策がないか探している人も多いはず。
そんな人は、腸内環境を整える「腸活」を取り入れて、花粉症の症状を軽減してみませんか?
この記事では、なぜ腸内環境を整えると花粉症の症状の軽減が期待できるのか、腸活で期待できる効果、そして今日から実践
できる腸活習慣について詳しく解説します。
花粉症と腸内環境の意外な関係とは
花粉症は、からだの免疫システムが花粉を「敵」とみなして過剰に反応することで起こります。
鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった症状は、免疫が過剰に働いた結果です。
実は、免疫システムの60~70%は腸に集中しているといわれています(※1)。
免疫システムのカギを握るのが、腸内細菌。
腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つのグループに分けられます。
この腸内細菌のバランスは「善玉菌が2割、悪玉菌が1割、日和見菌が7割」が理想的といわれていますが、そのバランスが崩れると免疫機能が乱れ、花粉症のようなアレルギー反応が起こりやすくなるのです(※2)。
腸活で期待できる効果
腸活で腸内環境が整うと、花粉症の症状軽減以外にもさまざまな嬉しい効果が……。
ここでは、腸活で期待できる効果をご紹介します。
免疫力アップ
まず期待できるのが免疫力アップです。
腸内では無数の腸内細菌が層をなし、病原体の侵入を防ぐバリア機能の役割を果たしています。
腸活をして善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランスが整うと、このバリア機能がいい状態で機能できるようになり、免疫力がアップするといわれています。
老化予防
次に期待できるのが老化予防です。
老化が加速する原因のひとつが、体内の細胞や組織の炎症。
腸内環境を良好な状態を保つことで、腸の働きが活発になって体内の炎症がおさえられ、老化予防につながると考えられます(※3)。
肥満予防
最後にご紹介するのが肥満予防の効果です。
腸内環境のバランスを整えると、酢酸や酪酸などの短鎖脂肪酸がきちんとつくられるようになります。
腸のぜん動運動を促進して便秘を防いだり、粘液の分泌を促進して軟便を改善したりして、お通じをサポートしてくれるのが短鎖脂肪酸の役割。
お通じが整うことで、肥満の原因となる体脂肪が蓄積しづらくなり、肥満予防の効果が期待できます。
腸活で花粉症対策!今日からできる3つのポイント
腸活をすると花粉症対策になるだけでなく、免疫力がアップしたり、老化や肥満が予防できたり、いいことづくめです。
今年の春からは、これから紹介する腸活のポイント3つを実践して、健康を手に入れましょう。
腸にいい食べ物を取り入れる
腸内環境を整えるには、発酵食品や食物繊維を多く含む食品を食べるのがおすすめ。
ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品に含まれる乳酸菌は善玉菌の一種なので、摂取することで、腸内の善玉菌を効率的に増やせます。
また、野菜や果物、海藻類に含まれる食物繊維は、善玉菌のエサとなるので、腸内の善玉菌が元気に働けるように、毎日の食事で摂取するようにしましょう。
生活習慣を見直す
不規則な生活は腸に悪影響を与えます。
過度な飲酒や喫煙は控え、規則正しい生活を送るようにしましょう。
また、適度な運動も大切です。
おすすめなのが1日9000歩以上のウォーキング((※4))。
最近では、歩数をカウントしてくれるスマホのアプリなどもあります。
歩数に応じてポイントが付与されるサービスもあるので、自分に合うものを探してみてください。
ストレスをケアする
ストレスも腸内の環境を悪化させる原因です。
まずはストレスの原因となっている事柄から距離をとるようにしましょう。
それが難しい場合は、深呼吸をしてみるのもおすすめです。
まず楽な姿勢で座り、両手を下腹部にあてて口から息を吐き切ります。
次に、鼻からゆっくり吸い、おなかが膨らむのを感じながら、2倍の時間をかけて口から吐きましょう。
これを5回繰り返すことで、ストレスが和らぎやすくなりますよ。
花粉症対策には漢方薬もおすすめ
花粉症対策には、腸活にくわえて、漢方薬を試してみるのもおすすめです。
漢方薬は医薬品として効果が認められており、内科や耳鼻咽喉科などの医療機関でも処方されています。
花粉症には、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状を抑える作用に加えて、「からだを温める」「水分の循環をよくする」「炎症を和らげる」「消化・吸収機能をよくして抵抗力を高める」といった漢方薬を選び、根本改善を目指します。
花粉症対策におすすめの漢方薬
- 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
水のような鼻水や、アレルギー性の鼻炎に悩んでいる人に用いられる漢方薬です。
冷えたからだを温め、水分の循環を整えることにより、鼻水やくしゃみなどの症状を改善します。
- 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
粘り気のある鼻づまり、鼻の熱感、目の充血やかゆみなどがある人に用いられる漢方薬です。
痰(たん)を取り去り炎症を抑えることで、副鼻腔炎や慢性の鼻炎の症状を緩和します。
漢方薬は、花粉症の症状軽減が期待できるだけでなく、飲んでも眠くならないことから大事な用事があるときや、車を運転するときでも安心して飲めるのがメリットです。
ただし、漢方薬を飲むときは自分の体質に合うものを選ばないと、思わぬ副作用が出ることがあります。
漢方薬を服用する前に、自分に最適な漢方薬を提案してくれる専門家に相談するのが理想です。
外出を控えたい花粉の時期なら、オンラインで相談を受けてくれる「あんしん漢方」のようなサービスを使ってみるのはいかがでしょうか。
あんしん漢方は、スマホひとつで相談できる手軽さと、薬剤師が最新のAIを用いて最適な漢方薬を提案してくれる安心感の両方を兼ね備えています。
プロの選んだ専用の漢方薬が自宅まで発送されるのも花粉の時期におすすめしたいポイントです。
まとめ
花粉症の症状を軽減するためには、腸内環境を整えることが大切です。
腸活を実践することで、免疫力アップや老化予防、肥満予防といった効果も期待できます。
さらに、漢方薬を飲むのも花粉症対策の選択肢のひとつとしておすすめです。
今日からできる対策を取り入れて、つらい花粉症の症状を和らげましょう!
公式|あんしん漢方
【参考文献】
(※1)全国健康管理能力検定協会 後援:文部科学省「りずみんの健康管理コラム」
(※2)公立学校共済組合「腸内フローラを知って食生活で整える」
(※3)日本医療・健康情報研究所/創新社「保健指導リソースガイド 「腸内環境」が高齢化すると生活習慣病に関連する代謝物が増える 「腸内細菌叢」を若く保ち加齢疾患のリスクを低下」
(※4)朝日新聞「腸活とは? メリットやおすすめの食事・運動・マッサージ方法を紹介」
<この記事の監修者>
あんしん漢方|中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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