「夜中に何度もトイレに起きてしまい、熟睡できない」と悩んでいませんか?
年齢のせいだと諦めているかもしれませんが、夜間頻尿には原因があり、対策をとれば改善できることも。
この記事では、夜間頻尿の原因と生活習慣の見直し方について解説します。
夜間頻尿とは?
夜間頻尿とは、夜中に排尿のために1回以上起きる状態を指します。
とくに50代以上の男性によくみられ、年齢とともに夜間頻尿に悩む方は増えていくといわれています。
また、一晩のうちに起きる回数は高齢になるほど増えていく傾向に。
夜間頻尿は睡眠を妨げるばかりか、暗いなか起き上がってトイレまで歩くことで、転んでしまうリスクもあります。
適切な対策をとり、夜間頻尿の改善に取り組むことが大切です。
夜間頻尿の主な原因
夜間頻尿にはさまざまな原因があります。
加齢だけでなく、飲み物の摂り方や自律神経の乱れなど、日常生活のなかで影響を受けていることも少なくありません。
加齢による膀胱の変化
年齢を重ねると、膀胱の働きが弱くなります。
膀胱は本来、尿をある程度ためておくことができますが、加齢とともにその容量が減少し、少量でも尿意を感じやすくなるのです。
また、過活動膀胱や前立腺肥大症、膀胱炎といった膀胱の病気が夜間頻尿の原因となっている可能性もあります。
セルフケアで改善しなかったり、日常生活に支障をきたしたりしている場合は、専門医に相談するといいでしょう。
水分の摂りすぎや飲酒・カフェイン
寝る前に水分を多く摂ると、当然ながら尿の量が増えます。
とくにアルコールやカフェインを含む飲み物は、利尿作用があり、夜間頻尿を引き起こしやすくなります。
「のどが渇くから」と寝る前にたくさん飲むのではなく、日中のうちに適切な水分補給を心がけることが大切です。
睡眠の質の低下
眠りが浅いと、少しの尿意でも目が覚めてしまい、結果的に夜間頻尿を悪化させることがあります。
深い眠りについていると多少の尿意では目覚めにくくなりますが、ストレスや生活習慣の乱れで睡眠の質が低下すると、尿意を感じやすくなるのです。
夜間頻尿を改善するための生活習慣
夜間頻尿は、ちょっとした生活習慣の見直しで軽減できることがあります。
毎日の行動を少し変えるだけで、ぐっすり眠れるようになるかもしれません。
就寝前の水分摂取を控える
夜間頻尿を防ぐためには、水分の摂りすぎに注意する必要があります。
夕方以降は脱水に気を付けつつも、いつもよりは控えめの水分摂取にしましょう。
とくに、カフェインやアルコールは利尿作用により排尿を促しやすいため、コーヒーやビールなどは控えることもポイントです。
軽い運動を習慣にする
運動不足は血流を悪くし、自律神経のバランスを崩す原因になります。
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を日常に取り入れることで、むくみが改善され、夜間頻尿の減少が期待できます。
リラックス効果が得られ、睡眠の質が向上することも、からだを動かすメリットといえるでしょう。
温活で冷えを防ぐ
からだが冷えると血流が悪くなり、膀胱の機能が低下しやすくなります。
お風呂にゆっくり浸かる、温かい靴下を履く、しょうがや発酵食品などのからだを温める食材を積極的に摂る、といった「温活」を意識することで夜間頻尿の予防につながります。
夜間頻尿対策には漢方薬もおすすめ
生活習慣の見直しに加えて、漢方薬を取り入れるのもひとつの方法です。
漢方薬は心とからだ全体のバランスを整えて、夜間頻尿が起きにくい体質へ導いてくれます。
夜間頻尿に悩む方には、以下の作用をもつ生薬を含む漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
- 血流をよくして冷えを改善する
- 膀胱の機能を正常化させる
- ホルモンバランスの乱れを整え、正常な排尿リズムを維持する
- 膀胱や尿道の炎症を鎮める
具体的な漢方薬の種類を見ていきましょう。
夜間頻尿対策におすすめの漢方薬
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
加齢によって衰えた泌尿器の働きを高めて、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、軽い尿もれに用いられる漢方薬です。
疲れやすく四肢が冷えやすい方に向いています。
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
八味地黄丸の処方に加えてからだを温める生薬が追加された漢方薬です。
加齢による泌尿器の機能低下に伴う排尿障害、頻尿を改善するとともにからだの冷えに働きかける漢方薬です。
冷えやすく、下肢に痛みやしびれ、むくみがある方に向いています。
漢方薬は全身のバランスを整えながら症状にアプローチするため、気になる夜間頻尿だけではなく、体質改善も目指すことができます。
ただし、それは「自分に合った漢方薬」を選ぶことがポイントです。
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まずは一度試してみてください。
まとめ
夜間頻尿は、加齢だけでなく生活習慣や睡眠の質が関係していることもあります。
夜中に何度も起きると睡眠不足となり、日中の疲れが取れにくくなりますが、就寝前の水分調整や運動習慣、温活を取り入れることで改善できるかもしれません。
さらに、漢方薬を活用することで、膀胱の働きを整えたり、自律神経のバランスをサポートしたりすることも可能です。
「歳のせいだから」と諦めずに、できることから試してみましょう。
公式|あんしん漢方
<この記事の監修者>
医師|木村 眞樹子(きむらまきこ)
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。
自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。
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