スマホやパソコン作業で目の乾きを感じることはありませんか?
「いつものことだから」「目薬をさせば落ち着くし」と、つい放っておきがちですが、実はそれ、からだからの“乾きサイン”かもしれません。
今回は、10秒でできるドライアイのセルフチェックと、からだの内側から見直すための対策法についてご紹介します。
10秒でできるドライアイのセルフチェック
まずは自分の目がどれくらい乾いているか、簡単にチェックしてみましょう。
10秒間、まばたきせずに目を開けてみる
やり方はとてもシンプル。
鏡の前で目をしっかり開き、10秒間まばたきを我慢してみてください。
5〜6秒くらいで「うっ……」と目がしょぼしょぼしたり、痛みを感じたりする人は、ドライアイの可能性があります。
健康な目の場合、10秒程度なら問題なく開けていられるもの。
つらいと感じるなら、目の表面が乾燥しやすくなっているサインです。
ドライアイの症状とは
ドライアイには次のような症状があらわれます。
- 目がゴロゴロする
- 目がかすむ
- 目がすぐ疲れる
- 目が乾いた感じがする
- まぶたが重い
- 目やにが出る
- かゆみがある
こうした不快感が続く場合は、単なる目の疲れではなく、ドライアイとしてケアを考えていく必要があります。
ドライアイの原因
目が乾く原因にはさまざまな要素があります。
日常生活のなかで知らず知らずのうちに負担をかけていることも少なくありません。
スマホ・PCの長時間使用でまばたきが減る
スマホやパソコンの画面を長時間見ていると、集中するあまり、まばたきの回数が自然と減ってしまいます。
まばたきは、目の表面に涙を広げる役割や乾燥を防ぐ役割を持っているため、回数が減ると目が乾きやすくなるのです。
とくに在宅ワークやスマホ時間が増えた現代では、ドライアイのリスクが高まっているといえるでしょう。
コンタクトレンズや空調の影響
コンタクトレンズを長時間使用すると、涙がレンズに吸い取られたり、涙が蒸発しやすくなったりして目のうるおいが保ちにくくなります。
また、エアコンの風や乾燥した室内環境も、目の水分を奪う原因になります。
とくにオフィスや車内など、空気が乾きやすい場所では注意が必要です。
加齢やホルモンバランスの変化
年齢を重ねると、涙の分泌量が少しずつ減っていきます。
さらに、女性は更年期にホルモンバランスが変化することで、ドライアイが起きやすくなるともいわれています。
また、シェーグレン症候群や関節リウマチといった病気もドライアイの原因のひとつです。
からだのうるおい不足
東洋医学では、目の乾きは“からだの乾き”ととらえます。
からだをうるおす役割を持つ「陰(いん)」が不足した状態=陰虚(いんきょ)になると、目や口、肌が乾燥しやすくなります。
陰虚は次のような症状が特徴です。
- 目・口・肌が乾く
- 手足がほてる
- 寝汗をかきやすい
- 空咳が出る
つまり、目の乾きはからだ全体のうるおいバランスの乱れが引き起こしている可能性もあるのです。
ドライアイの対処法
ドライアイを感じたら、まずは毎日の生活習慣を少し見直してみましょう。
まばたきの意識と目の休憩を取り入れる
画面を見る時間が長い人は、意識してまばたきを増やすようにしましょう。
目を閉じるだけでも涙が目の表面に広がり、乾燥を防ぐことができます。
- 意識して「パチパチまばたき」する
- 伏し目がちにパソコンやスマホを見る
- 直射日光が画面に当たらないようにする
- 見やすい明るさに画面を調整する
小さなことですが、続けることで目の負担を軽くできます。
室内環境を見直して「乾燥対策」
空調の風が直接目に当たらないようにしたり、加湿器を使って湿度を保ったりする工夫も大切です。
- エアコンの風向きを変える
- 加湿器や濡れタオルで室内の湿度を50%程度にキープ
冬や冷房の季節はとくに乾燥しやすいため要注意です。
室内の乾燥を防ぐことで、症状の悪化を防ぐことができます。
ドライアイ対策には漢方薬もおすすめ
生活習慣を整えても目の乾きが気になる人は、漢方薬でからだの内側からケアする方法も取り入れてみましょう。
ドライアイ対策には以下のような作用のある漢方薬を選びます。
- 血流をよくして目に酸素や栄養を届け、涙腺の機能を回復する
- 水分の循環をよくして目に潤いを与え、目の乾燥を防ぐ
- 自律神経を整えてストレスが原因のドライアイを改善する
- 加齢によるホルモンバランスの乱れを改善する
ここでは、体質や症状に応じて選ばれる代表的な漢方薬をご紹介します。
ドライアイ対策におすすめの漢方薬
- 杞菊地黄丸 (こぎくじおうがん)
目の使い過ぎによるドライアイ、眼精疲労のある方に。
飲む目薬ともいわれ、目に栄養を与えるため、かすみ目、疲れ目などに使われます。
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
疲れやすく手足が冷える方に。
血流をよくすることで、かすみ目、ドライアイに使われます。
ドライアイは、さまざまな原因によって起こる症状です。
そのため、原因に合わせた対策をとることが大切です。
漢方薬なら、目の乾きといったつらい症状だけでなく、体質そのものの改善もめざせます。
とはいえ、漢方には多くの種類があり「自分に合う薬を選ぶのがむずかしい」と感じる人も少なくありません。
そんなときに役立つのが、オンライン漢方サービス「あんしん漢方」です。
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お試しもあるため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
ドライアイは、目だけでなくからだ全体の乾きが原因になっていることもあります。
まずは、10秒間まばたきせずに目を開けられるかセルフチェックをしてみましょう。
乾きやすさを感じたら、目の使い方や生活環境を見直すと同時に、からだのうるおいを整える視点も忘れずに。
漢方薬は、そんな体質からの見直しにやさしく寄り添ってくれます。
「なんとなくいつも目が乾く」と感じている方は、目薬だけに頼るのではなく、自分のからだの内側にも目を向けてみてください。
公式|あんしん漢方
<この記事の監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師|碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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