「夜中に何度も目が覚める」
「朝までぐっすり眠れない」
「寝ても疲れが取れない」
そんな悩みを抱えていませんか。
40〜50代になると、睡眠の質が下がったと感じる人が増えます。
年齢のせいとあきらめがちですが、その背景には自律神経や腎の働きの低下といった、からだの変化が関係していることも少なくありません。
今回は、中年世代に多い睡眠トラブルの原因と、質のいい眠りを取り戻すためのケア方法をご紹介します。
40代以降に睡眠の質が下がる理由
中年期以降、夜中に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」が増えるのは、からだの内外にさまざまな変化が起こるからです。
仕事や家庭などのストレス、生活リズムの乱れ、加齢にともなうからだのリズムの変化などが重なると、睡眠の質は低下しやすくなります。
自律神経の乱れ
自律神経は、からだのリラックスを司る副交感神経と、活動時に働く交感神経のバランスで成り立っています。
過度のストレスや不規則な生活習慣によって、この切り替えがうまく行われないと、夜間にも交感神経が優位になり、睡眠が浅くなる原因に。
「夜中に何度も目が覚める」という中途覚醒には自律神経の乱れが大きく関係しているとされています。
ホルモン分泌の乱れ
睡眠の質が下がる原因には、ホルモン分泌が関係しているケースも。
睡眠ホルモンのメラトニンや、男性ホルモンの一種であるテストステロンといったホルモンは、加齢や生活ストレスでバランスが乱れることがあります。
とくにメラトニンは体内時計の調整に不可欠で、分泌が低下すると眠りにくくなり、中途覚醒もしやすくなるのです。
東洋医学でいう「腎」の衰え
東洋医学では「腎」は生命エネルギーの源とされ、成長や老化、生殖、水分代謝など、からだの基本的な働きを支える大切な存在と考えられています。
加齢とともにこの「腎」の力が弱まると、心の働きを落ち着かせる力も弱まり、心が過剰に高ぶりやすくなります。
その結果、頭が冴えて眠れない、夜中に目が覚めるといった不眠につながるのです。
中年世代ができる快眠のための生活習慣
中途覚醒を減らし、睡眠の質を高めるためには、生活習慣の見直しが基本です。
中年期の男性が取り入れやすい習慣をご紹介します。
寝る前のスマホ・PCを控える
就寝前のスマホやPCの使用は、ブルーライトにより脳が覚醒状態になり、メラトニンの分泌が抑制され、睡眠を妨げる原因になります。
寝る1時間前から使用を控える習慣が有効です。
軽い運動で体内リズムを整える
適度な運動は、体温の上昇とその後の低下を通じて入眠を促します。
ただし、就寝直前の激しい運動は交感神経を刺激する可能性があるため、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を就寝の3時間くらい前に行うといいでしょう。
夜のアルコールは控えめに
寝酒は一時的に眠気を誘いますが、アルコールが分解される過程で睡眠が浅くなり、中途覚醒が増えることが報告されています。
とくに不眠が気になる期間は、夜間の飲酒は控えるのが賢明です。
東洋医学的アプローチで「眠れるからだ」をつくる
睡眠トラブルに対しては、生活習慣の見直しに加え、漢方薬で体質改善を目指して根本的な原因にアプローチをしていくのもおすすめです。
漢方薬は、西洋薬のように脳に直接作用して眠らせるのではなく、心身のバランスを整えて自然な眠りへと導いていきます。
睡眠の質の改善には、
- 自律神経の乱れを整え、ストレスが原因の疲労や睡眠の質を改善する
- イラだちや興奮を鎮めて寝付きをよくする
- 血流をよくして中枢神経の機能を回復し安眠に導く
- 消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする
などを目的とした漢方薬を選びましょう。
中年男性の睡眠トラブル対策におすすめの漢方薬
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
精神を安定させ、不眠、イライラや抑うつなどの精神症状、高血圧、動悸などを改善します。
- 抑肝散(よくかんさん)
心を落ち着かせることで、不安、イライラなどの精神症状を抑え、不眠症を改善します。
眠りの質を改善するには、自分の体質や原因に合った漢方薬を選ぶことが大切です。
でも、「どれを選べばいいかわからない」「お店で相談する時間がない」という人も多いのではないでしょうか。
そんなときに便利なのが、オンライン漢方相談サービスの「あんしん漢方」です。
スマホやパソコンから簡単に体質診断ができ、漢方薬に詳しい薬剤師が一人ひとりの状態に合わせた漢方薬を提案してくれます。
処方された薬は自宅に届くので、忙しい方でも安心です。
料金も手頃で、初めて漢方薬を試す方にも続けやすいのが魅力。
自分に合ったケアを見つけたい方は、あんしん漢方での相談を試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
夜中に何度も目が覚めるようになったのは、「年のせい」とあきらめるだけではなく、からだの中の変化や東洋医学でいう「腎」の働きの衰えが関係している可能性があります。
日ごろの生活習慣の見直しとともに、漢方薬などを活用して「眠れるからだ」を目指して根本から整えていきましょう。
睡眠の改善は、日中のパフォーマンスを支える大きな一歩にもなるはずです。
<この記事の監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師|碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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