「昔より明らかに太りやすくなった気がする」「おなか周りが気になるけれど、無理なダイエットは続かない」そんな40〜50代の中年男性の方へ。
若い頃と同じ生活をしているのに体重が落ちない……と感じていませんか？
それはあなたの意志の問題ではなく、からだの代謝やホルモンの変化、そして長年の生活習慣が影響しています。
この記事では、東洋医学の視点を取り入れながら、無理なく続けられる“ゆるダイエット”の方法をご紹介します。
なぜ40〜50代になると太りやすくなる？
年齢を重ねると痩せにくくなるのは、誰にでも起こる自然な変化です。
まずはその原因を理解することが、無理のないダイエットの第一歩です。
基礎代謝が低下している
基礎代謝とは、安静にしていても消費されるエネルギー量のこと。
とくに40代以降は、筋肉量の減少や内臓機能の衰えにより基礎代謝が下がっていきます。
つまり、若い頃と同じ量を食べていても、消費されるエネルギーが減っているため、余ったエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなるのです。
ホルモンバランスの乱れ
男性ホルモンは、筋肉の維持や脂肪の燃焼に関係しています。
年齢とともにこのホルモンの分泌が減少すると、筋肉が落ちやすくなり、脂肪がつきやすくなります。
また、ストレスや睡眠不足もホルモンバランスの乱れにつながるため注意が必要です。
生活習慣の乱れ
仕事が忙しくなる年代では、食事の時間が不規則になったり、運動の時間が取れなかったりすることも多くなります。
とくに飲酒の機会が増えるこの時期は注意が必要です。
アルコールはカロリーが高く、食欲を増進させる作用があります。
また、アルコールと一緒に食べることの多い唐揚げやチーズといったおつまみもカロリーが高い傾向に。
忘年会シーズン、食べすぎ飲みすぎにはとくに気を付けましょう。
男のダイエットにおすすめ方法
「痩せたい」と思っても、無理な制限や激しい運動は続きません。
ここでは、現実的に取り入れやすいダイエット法をご紹介します。
無理な糖質制限より「腹八分目」を意識する
糖質制限ダイエットは一時的に体重が落ちやすい方法ですが、継続するのが難しく、リバウンドのリスクもあります。
それよりもまずは「腹八分目」「ゆっくりよく噛んで食べる」といった基本的な食べ方を見直すだけでも、からだにとっては大きな変化になるでしょう。
運動を習慣にする
特別なトレーニングは必要ありません。
通勤中に一駅分歩く、エスカレーターではなく階段を使う、いつもより早く歩く、といった運動で大丈夫。
こうした“ちょっとした運動”を日常に組み込むことで、無理なく消費カロリーを増やすことができます。
毎日の習慣にして、軽い運動を継続していきましょう。
東洋医学から考えるダイエット
東洋医学では、太る原因を単なる「食べすぎ」や「運動不足」だけでなく、体内の“気の巡りの乱れ”として捉えます。
太りやすいのは「気」が滞っているのも一因
「気」とは、生命エネルギーのようなもので、からだ全体に巡っていると考えられています。
この「気」が滞っている状態は「気滞（きたい）」と呼ばれ、以下のような症状が出やすくなります。
- イライラしやすい
- げっぷやおならが多い
- おなかが張りやすい
気の巡りが悪くなると、消化機能や代謝も低下し、脂肪をためこみやすくなるのです。
「気」を巡らせる生活とは
気の巡りを整えるには、からだと心のバランスを意識した生活が大切です。
たとえば以下のような対策があります。
- ウォーキングやラジオ体操など、無理のない運動を毎日続ける
- 深呼吸やストレッチでリラックスする時間を持つ
- 趣味や家族との会話でストレスをこまめに発散する
「なんとなく気分がすっきりしない」「やる気が出ない」と感じるのは、気の滞りのサインかもしれません。
ダイエットには漢方薬という選択肢も
食事や運動の見直しに加えて、漢方薬を取り入れるのもひとつの方法です。
漢方薬は「冷え性」「むくみやすい」「気が滞りやすい」といった体質にアプローチすることで、からだ本来の代謝機能を発揮しやすい状態へと導いてくれます。
とくに以下のような漢方薬が、40〜50代男性のゆるダイエットにおすすめです。
- 防已黄耆湯（ぼういおうぎとう）
むくみが気になる方や水太りの方に。 - 大柴胡湯（だいさいことう）
がっちり体型で便秘気味の方、ストレスで過食傾向の方に。
ただし、漢方薬は体質に合ってこそ効果を発揮します。
自分に合った処方がわからないときは、オンラインで専門家に相談できる「あんしん漢方」を活用するのもおすすめです。
選んだ漢方薬は自宅に届くため、忙しくて病院に行けない方でも気軽に漢方薬にチャレンジすることができます。
まとめ
40〜50代になって痩せにくくなるのは、基礎代謝の低下やホルモンバランスの変化、「気」の巡りの乱れなど、さまざまな要因が重なっているからです。
「食事を極端に減らす」「激しい運動を毎日する」といったダイエットでは続かないのも当然です。
まずは「腹八分目」「ゆる運動」「ストレスをためない」など、自分のペースで続けられることから始めましょう。
そこに体質に合った漢方薬を取り入れることで、からだの内側から痩せやすい状態に整えることができます。
“頑張る”よりも“整える”ダイエット、あなたも始めてみませんか？
＜この記事の監修者＞
あんしん漢方薬剤師｜山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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