「冬になると気分が沈む」その原因と東洋医学的ケアの考え方

なんとなく気持ちが晴れない、やる気が出ない…冬になると、こうした“心の不調”を感じる人が増えてきます。

「年齢のせい?」「性格の問題?」と自分を責めてしまう人もいますが、実は、冬のメンタル不調にはきちんとした理由があるのです。

とくに東洋医学では、からだ全体のバランスが崩れることで、心にも影響が出ると考えられています。

今回は、冬に気分が沈みやすくなる原因と、東洋医学からみたセルフケアの方法についてやさしくご紹介します。

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冬に気分が落ち込みやすいのはなぜ?

まずは、冬という季節が、なぜ心に影響を与えるのかをみていきましょう。

日照時間が短くなると「幸せホルモン」が減る

冬は日が短く、太陽の光を浴びる時間も少なくなります。

この「光の不足」が、気分の落ち込みと深く関係しているのです。

人の脳内では、日光を浴びることで「セロトニン」という物質が分泌されます。

セロトニンは、心のバランスを保つ“幸せホルモン”のようなもの。

日照時間が短くなる冬には、このセロトニンが減少し、気持ちが沈みやすくなります。

季節によって気分が左右されるのは、からだの自然な反応なのです。

自律神経が乱れやすくなる

寒さにさらされると、からだは体温を保とうとして自律神経がフル稼働します。

とくに寒暖差が激しいと体温調節が難しく自律神経のバランスが崩れやすくなり、イライラや不眠、焦燥感といった心の不調があらわれます。

心とからだはつながっているからこそ、自律神経の乱れはメンタルにも影響を与えるのです。

運動不足や睡眠の乱れも原因に

冬は寒くて外に出るのがおっくうになり、運動量が減りがちです。

また、朝は暗くてなかなか起きられず、夜もダラダラと過ごしてしまい、生活リズムが乱れてしまうことも。

運動不足や不規則な睡眠は、心身のバランスを崩す大きな要因です。

とくに運動によって分泌されるセロトニンが減ると、さらに気分が落ち込みやすくなってしまいます。

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東洋医学からみた「冬のメンタル不調」の原因

東洋医学では、心の不調も「体質」や「バランスの乱れ」から起きると考えられています。

「気虚(ききょ)」タイプ|エネルギー不足で気分が沈む

東洋医学でいう「気(き)」とは、からだや心を動かすエネルギーのこと。

この気が不足した状態を「気虚」と呼びます。

気虚になると、やる気が出ない、朝起きられない、疲れが取れないといった症状が出やすくなります。

また気虚タイプの人は冷えやすいという特徴があるため、胃腸の不調や風邪の引きやすさを感じ、心も疲れやすいといえるでしょう。

「血虚(けっきょ)」タイプ|栄養不足で心が不安定に

「血(けつ)」は、からだに栄養を運ぶ役割だけでなく、心の安定にも関係しています。

この血が不足している状態を「血虚」といい、血虚タイプの人はイライラ感や不安感、落ち着かなさが特徴です。

冷えや乾燥が進む冬は、血の巡りが悪くなりやすく、血虚の状態に拍車をかけます。

とくに女性や貧血気味の人は、心も不安定になりがちです。

体質から整えるメンタルケア

メンタルの不調を感じたら、まずは自分の体質を知ることが大切です。

自律神経やホルモンのバランスをやさしく整える

東洋医学では、心とからだは切り離せないものとして、「心の不調もからだから整える」という考え方を大切にしています。

自律神経のバランスを整えたり、ホルモンの働きをサポートしたりと、全体のバランスを調えることで自然に回復を目指します。

急激に症状を抑えるのではなく、やさしく働きかけて、少しずつ心とからだの調和を取り戻していくのが特徴です。

心の不調に使われる代表的な漢方薬

心の不調に使われる漢方薬は、体質や症状によって異なりますが、代表的なものをいくつかご紹介します。

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん)

イライラや不安、月経前の不調など、ホルモンバランスの乱れによる不調に使われます。

とくに女性に多く処方されます。

  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

喉のつかえ感や不安感、緊張による胃の不快感などに使われます。

ストレス性の不調に幅広く対応します。

  • 抑肝散(よくかんさん)

怒りっぽさや不眠、気持ちの浮き沈みなどに使われます。

小児や高齢者にも使われることがあります。

自分に合う漢方薬を見つけるには

「自分がどの体質なのかわからない」

「どの漢方薬を選べばいいかわからない」

そんなときは、専門家に相談するのがおすすめです。

最近では、スマホで簡単に漢方薬剤師に相談できる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスもあります。

体質診断をもとに、あなたに合った漢方薬を提案してくれて、自宅まで届けてくれるので、忙しい人でも安心して始められます。

まとめ

冬の気分の落ち込みは、決して「気のせい」ではありません。

日照時間の変化や寒さ、生活習慣の乱れが心に影響を与えることは、医学的にも知られています。

とくに、体質の傾向に気づくことで、ただの気分の問題ではなく「からだから整える」発想が見えてきます。

心とからだはひとつ。

どちらか一方だけをケアするのではなく、やさしく整えることが冬を乗り切るポイントです。

つらい季節も、無理せず、自分に合った方法でケアしていきましょう。

この記事の監修者

あんしん漢方薬剤師|中田 早苗(なかだ さなえ)

デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

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