暑い夏、つい冷たいものばかり摂りすぎていませんか?
夏は、暑さ対策や熱中症予防が注目されがちですが、内臓が冷えている「隠れ冷え性」にも注意が必要です。
今回は、夏の隠れ冷え性を予防するセルフケアやおすすめの漢方薬をご紹介します。
夏の隠れ冷え性とは?
夏の隠れ冷え性とは、からだの表面が温かいため、内側の冷えに気づいていない状態です。
からだの内側が冷えると、内臓の機能低下や血行不良につながり、さまざまな不調を引き起こしやすくなります。
暑さ対策でからだを冷やしすぎることが、隠れ冷え性の主な原因といわれています。
隠れ冷え性が改善されないまま秋冬を迎えると、ずっと夏バテのような不調が続く場合もあるため、夏のあいだに対策しておくことが大切です。
【セルフチェック】夏の隠れ冷え性診断
下記は、夏の隠れ冷え性によって起きやすい症状のチェックリストです。
- だるさが抜けない
- 胃がもたれる
- 便秘がち
- 夕方になるとむくむ
- おなかが冷たい
- 生理が重い
- 睡眠の質が低下している
- 顔色が悪い
当てはまる項目が多い場合、隠れ冷え性である可能性が高くなります。
これからご紹介するセルフケアで対策しましょう。
夏でも保温を!隠れ冷え性対策
隠れ冷え性の人は、夏でも保温が必要です。夏におすすめの保温方法を3つご紹介します。
3つの首を温める
太い動脈が通っている「首」「手首」「足首」の3つの首を温めると、体温が逃げにくくなります。
ストールやタートルネック、アームカバー、クルーソックスなどで3つの首をおおって温めましょう。
素材は、綿や麻、シルクなど、夏も快適に過ごせるものがおすすめです。
からだを温める呼吸法
からだを温める呼吸法は、いつでもできる冷え対策です。
ゆっくりと深い呼吸をすることで、副交感神経が優位になり、血行が促進されてからだを温める効果が期待できます。
- おなかをふくらませるように、ゆっくりと鼻から息を吸う。
- おなかをへこませながら、口から息を吐き切る。
- 1分間繰り返す。
上記の呼吸法を1日10回ほど行うといいでしょう。
薬味・スパイスを食べる
薬味・スパイスを摂ることで、からだを内側から温める効果が期待できます。
夏の食事は、しょうがやにんにく、唐辛子、シナモンなどを使ったからだが温まるメニューを選びましょう。
ガパオライスやカオマンガイなどのエスニック料理、スパイスたっぷりのカレー、シナモンやしょうがを加えたホットティーなどがおすすめです。
冷え対策には漢方薬もおすすめ
冷え体質を根本から改善したいという人には、前述した冷え対策だけでなく、漢方薬を飲むのもおすすめです。
漢方薬のなかには、冷えに効果が認められているものもあります。
冷えは、水分代謝の乱れや血行不良、胃腸の働きの低下による熱を作る機能の低下などが主な原因であると考えられます。
冷え対策には
- 水分の循環をよくして、冷えを解消する
- 血流をよくして、全身に熱を届ける
- 胃腸の働きをよくして、熱を作りだす
- 代謝を上げて、熱を作る機能を回復する
といった漢方薬を選び、根本改善を目指します。
漢方薬は心とからだのバランスを整えるので、冷えの改善だけでなく、夏の倦怠感や食欲不振などの不調にも同時にアプローチできるでしょう。
さらに、漢方薬なら自分の症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、続けやすいのもメリットです。
<冷え対策におすすめの漢方薬>
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
手足の冷えを感じ、冷えると下半身やおなかが痛くなりやすい人に向いています。
血行をよくすることで、手や足先の冷え、しもやけに働きかけます。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
疲れやすく、下半身が冷えやすい貧血気味の人に向いています。
血行を促し、余分な水分を排出することで冷え症のほか、むくみにもアプローチします。
漢方薬は、自分の状態や体質にうまく合っていない場合、効果を感じられないだけでなく、副作用が生じることもあります。
漢方薬を購入する際は、漢方に詳しい医師や薬剤師などの専門家に相談しましょう。
「あんしん漢方」のようなオンライン漢方サービスなら、スマホひとつで相談から購入までが完結します。
漢方薬はお手頃価格で自宅に郵送されるので、薬局に行く時間がない忙しい人にもおすすめです。
まとめ
夏バテは、暑さだけではなく、隠れ冷え性が原因の場合もあります。
暑さ対策といっしょに、からだの内側の保温も意識しましょう。
また、専門家に相談して漢方薬で体質改善を目指すのもいいですね。
夏の隠れ冷え性を予防して、元気に過ごしましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方 ライター 円山 真由佳(えんやま まゆか)
医薬品登録販売者。ドラッグストアでの医薬品・化粧品販売を経て、市販薬の使い分け方を広めるべく執筆・情報発信を行う。美容薬学・アロマテラピーの資格を保持し、インナーケアや女性の不調ケアにも精通している。
表面的な悩みの奥にある潜在的な悩みをくみとり、対症療法ではなく根本改善を目的としたアドバイスを得意とする。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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