生理痛が重く、毎月つらい思いをしていませんか?
もしかしたらそれは、生活習慣の乱れが関係しているのかもしれません。
今回は、生理痛が重くなる要因と、痛みを緩和するセルフケアやおすすめの漢方薬をご紹介します。
生理痛が重くなる3つの要因
生理痛は、経血をスムーズに排出するために子宮の収縮を促す「プロスタグランジン」という物質が関係しています。
プロスタグランジンの分泌量が増えると、生理痛が重くなるのです。
プロスタグランジンの分泌量が増えてしまうのは、生活習慣の影響も大きいとされています。
次のような生活習慣に心当たりのある方は要注意です。
からだの冷え
からだの冷えは、血行不良を引き起こし、子宮周りの筋肉を硬直させます。
子宮周りの筋肉がかたくなり動きが悪くなると、プロスタグランジンの分泌量が増え、生理痛が強くなるのです。
砂糖・カフェイン・アルコールの影響
砂糖を一度にたくさん摂ると、インスリンが大量に分泌され、血糖値の急降下と同時に体温も一気に下がるため、からだが冷えやすくなります。
また、カフェインも血管収縮作用で血流を悪くするので、からだが冷たくなりやすい成分です。
ほかにも、アルコールを摂取するとプロスタグランジンの分泌量が増えるので、生理期間中に飲酒をすると痛みが増しやすくなります。
運動不足
運動不足はからだの冷えと同様に、血行を悪くして子宮の筋肉をかたくさせる原因のひとつです。
運動不足で筋肉による子宮の収縮が不十分だと、より多くのプロスタグランジンが分泌されてしまい、痛みが強くなります。
生理痛を緩和する3つのセルフケア
生理痛の緩和には、生活習慣の見直しが欠かせません。ここからは生理痛を緩和するセルフケアを3つご紹介します。
摂取する栄養素に気をつける
青魚に多く含まれるDHAやEPAは、抗炎症作用によってプロスタグランジンの作用を減少させる効果があるといわれています。
また、アーモンドや海藻類などに含まれるマグネシウムは筋肉を緩める作用が期待できます。
1日の摂取量の目安は、DHAやEPAはn-3系脂肪酸すべて合わせて1.6g、マグネシウムは270〜290mgが目安です。
血行をよくする習慣
前述の通り、冷えや運動不足によって血行不良になると、生理痛が悪化しやすくなります。
からだを温めたり定期的な運動をしたりして、血行をよくする習慣をつけましょう。
からだを温める習慣としては、湯船に浸かる、ひざ掛けや腹巻きを使う、温かい飲み物を積極的に飲むなどが挙げられます。
運動は激しいものではなく、軽いウォーキングやストレッチ、ヨガなどがおすすめです。
生理痛に効くツボを押す
生理痛の緩和には、ツボ押しもおすすめです。ツボを押すことで、エネルギーを補いからだを温めてくれます。
帰来(きらい):おへそから指6本分ほど下で、指3本分左右外側に位置
関元(かんげん):おへそから指4本分下の位置
ツボを押すときは、両手の指先を当てて押しながら、5秒かけて鼻から息を吸い、力をぬきながら10秒かけて口から息を吐き出します。
寝る前に温めながら刺激したり、日中の休憩中のルーティンとして取り入れたりしてみましょう。
重い生理痛には漢方薬もおすすめ
重い生理痛には、前述したセルフケアだけでなく、漢方薬を取り入れるのもおすすめです。
漢方薬のなかには「月経痛」に効果が認められているものもあり、婦人科で処方されています。
生理痛は、ホルモンバランスの乱れやストレス、冷え、過労、血流不足などが原因と考えられます。
そこで生理痛対策には、
- 冷えや疲労によるホルモンバランスの乱れを改善する
- 自律神経を整えて、ストレスによる腹部の張りや痛みを改善する
- 血流をよくして子宮や卵巣の機能を回復する
といった漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
漢方薬は、生理痛だけでなく、月経不順やイライラなどの生理のときのさまざまな不調にも同時にアプローチできるのもメリットです。
<生理痛におすすめの漢方薬>
- 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
比較的体力があり、のぼせて便秘しがちな人におすすめです。
滞った血液の流れを整え、熱を取り去ることで、生理痛や生理時のイライラなどの症状を和らげます。
- 当帰芍薬散 (とうきしゃくやくさん)
体力があまりなく、貧血気味で冷え症の人におすすめです。
栄養を補い血行を促進し、水分循環をよくして冷えや生理痛を緩和します。
漢方薬は、自分の状態や体質にうまく合っていない場合、効果を感じられないだけでなく、副作用が生じることもあります。
漢方薬を購入する際は、漢方に詳しい医師や薬剤師などの専門家に相談しましょう。
「あんしん漢方」のようなオンライン漢方サービスなら、スマホひとつで相談から購入までが完結します。
漢方薬はお手頃価格で自宅に郵送されるので、薬局に行く時間がない忙しい人にもおすすめです。
まとめ
生理痛が重くなるのは、プロスタグランジンが多く分泌されているのが原因のひとつです。
改善するには、食生活の見直しやツボ押しなどのセルフケアをしましょう。
また、専門家に相談して漢方薬で体質改善を目指すのもいいですね。
つらい生理痛を改善して、毎月の憂鬱を吹き飛ばしましょう。
公式|あんしん漢方
<この記事を書いた人>
あんしん漢方 ライター
円山 真由佳(えんやま まゆか)
医薬品登録販売者。ドラッグストアでの医薬品・化粧品販売を経て、市販薬の使い分け方を広めるべく執筆・情報発信を行う。美容薬学・アロマテラピーの資格を保持し、インナーケアや女性の不調ケアにも精通している。
表面的な悩みの奥にある潜在的な悩みをくみとり、対症療法ではなく根本改善を目的としたアドバイスを得意とする。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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