現代では、大人の約7割が目の疲れを感じています。
その背景には、スマホの普及、社会のデジタル化、コロナ禍の生活の変化があります。
目の疲れを「単なる疲れ」と安易に考えて放置していると、症状が悪化し目以外の体調不良を起こすリスクがあるため危険です。
この記事では、スマホによる目の疲れやダメージを修復するアイケアを3つ紹介します。
目の疲れは放置NG!
スマホやパソコンの長時間使用が当たり前となり、軽い目の疲れは誰でも感じることがあるかもしれません。
しかし、軽い疲れ目を放置していると「眼精疲労」へと進行してしまうかもしれません。
眼精疲労とは、目の痛みやかすみなどの症状が慢性的にある状態です。
疲れ目とは違い、休憩や睡眠をとっても回復しないという特徴があります。
また、眼精疲労の怖いところは、全身に不調をもたらす点です。
目の症状に加えて、頭痛や肩こり、吐き気、倦怠感などの症状も一緒にあらわれます。
疲れ目はセルフケアでも改善できますが、眼精疲労まで進行すると治療が必要となるため、放置せず早めに対策することが重要です。
疲れ目がひどくなりやすい生活習慣
疲れ目になりやすい状態をチェックリスト形式で紹介します。
- コンタクトレンズを長時間使用している
- メガネやコンタクトの度数が合っていない
- 睡眠不足の自覚がある
- 精神的なストレスを感じている
- 目を使い続けている
- スマホやパソコン、テレビを長時間使用している
上記に1つでも当てはまる方は、疲れ目を悪化させやすいため、見直しが必要です。
気づいたときにすぐできる3つのアイケア
気づいたときにすぐにできるアイケアを3つ紹介します。
1.意識的にまばたきをする
まばたきの回数が少ないと、目の表面が乾いて細かい傷が入りやすくなります。
とくにパソコンやスマホ使用中は、集中することによってまばたきの回数が大幅に減ってしまいます。
景色を見るときは1分間に20~30回まばたきをするのに対し、パソコンの作業中は10回以下にまで減ってしまうといわれているのです。
意識的にまばたきをしたり、目薬で目にうるおいを与えたりして対策しましょう。
2.目の周りを温める
目のショボつき、頭痛、肩こりがあるときは、目の周りを温め筋肉の緊張をほぐしましょう。
簡単なのは、ホットタオルをあてる方法です。
濡らしたタオルをよく絞って、600ワットの電子レンジで40秒を目安に加熱します。
また、ドラッグストアで目元を温めるアイマスクを購入してもいいでしょう。
ただし、目の充血や痛みがあるときは炎症を起こしている可能性があるため、冷やして炎症を抑えます。温めると逆効果になるおそれがあるので注意してください。
3.目のストレッチをする
目のストレッチ方法を2つ紹介します。
【眼球を動かすストレッチ】
- 上を見る
- 下を見る
- 右を見る
- 左を見る
1〜4までを1セットとし、数回行ってください。
【まばたき運動】
- まぶたを閉じる(2秒)
- 軽くまばたきをする(2回)
- まぶたをギューっと閉じる(2秒)
- 目をぱちっと開け、眩しいときのように目を細めた表情を作る
- 指で目尻を上に持ち上げ、まぶたは閉じる動きをする
1〜5を1セットとし、1時間に1回の頻度で行うと効果的です。
慢性的な目の疲れには漢方薬もおすすめ
疲れ目は、温めたりストレッチしたりといった外側からのアプローチに加えて、漢方薬で内側から改善するのもおすすめです。
疲れ目の原因は、ストレスや過労による筋肉疲労や血行不良、目の乾燥などが考えられます。
その改善には、「血流をよくして目の周りの筋肉をゆるめる」「目に栄養を届けて目の疲れを軽減する」「水分の循環をよくしてドライアイを改善する」「自律神経のバランスを整え、ストレスが原因の目の疲れを軽減する」などの作用をもつ漢方薬が用いられています。
漢方薬は根本的な体質から改善することを得意としており、目が疲れにくい体質を目指すことができます。
また、毎日漢方薬を飲むだけなので、手軽に続けられます。
<疲れ目におすすめの漢方薬>
- 滋腎明目湯(じじんめいもくとう)
過労や加齢によって衰えた腎を滋養して働きを高め、栄養とうるおいの不足を補います。かすみ目や疲れ目、目の痛みに用いられます。
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
全身的なエネルギー不足を補うことで、腰から下が冷えて重だるい方の疲労倦怠や虚弱体質に働きかけます。加齢によるかすみ目など視力障害が気になる方におすすめです。
漢方薬は、体質に合ったものを使用して効果を得られるものなので、医師や薬剤師といった漢方に詳しい人に相談するのがベストです。
もし、忙しくて医療機関に受診できない場合は、自宅で簡単に自分に合った漢方薬を見つけられる「あんしん漢方」などのオンラインサービスもおすすめ。
提案された漢方薬はお手頃価格で自宅に届くので便利です。
目の疲れは早めに対処を
疲れ目の放置は、眼精疲労を招きセルフケアでは治りにくくなります。
意識的にまばたきをする、目のストレッチや温める・冷やすといった外側からのアプローチ、漢方薬を飲む内側からのアプローチで早めに解消しましょう。
公式|あんしん漢方
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師|碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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