30代中盤になると、髪のボリュームに不安を感じる男性が増える傾向にあります。
心当たりがある人は、すぐに対策を始めないと、手遅れになるかもしれません。
今回は、薄毛の原因と具体的な対策方法をご紹介します。
薄毛の原因は「遺伝」だけじゃない
薄毛は遺伝だけでなく、環境因子も大きく関わっています。
たとえば、男性ホルモンの影響や生活習慣、ストレス、頭皮の炎症なども薄毛の原因のひとつです。
「遺伝的な要因はないはずなのに、最近ちょっと薄毛が気になるな……」という人は環境因子を改善すれば、薄毛の不安を取り除ける可能性が高くなります。
薄毛と関係深い「ジヒドロテストステロン(DHT)」とは
遺伝以外の代表的な薄毛の原因には、男性ホルモンの一種である「ジヒドロテストステロン(DHT)」の影響があります。
ジヒドロテストステロン(DHT)は、思春期以降の男性にとって悪い影響を及ぼすことから、悪玉の男性ホルモンと呼ばれています。
毛の根本にある男性ホルモン受容体にジヒドロテストステロン(DHT)が結合し、脱毛因子を生み出して抜け毛を増やすのが、薄毛になるメカニズムです。
薄毛を防ぐには、ジヒドロテストステロン(DHT)を減らすことが重要になります。
薄毛対策はまず「食生活」から
今日からすぐに取り組める薄毛対策として、まずは食生活の改善をしましょう。
1.薄毛に効果的な食材を摂る
薄毛対策には、亜鉛やたんぱく質、ビタミンB6を含む食材を積極的に摂りましょう。
亜鉛は、ジヒドロテストステロン(DHT)の減少に効果的な栄養素です。
かきやいわし、あじ、さばなどの魚介類や、豚レバーや牛の赤身肉などの肉類から亜鉛を摂取しましょう。
また、髪の毛はケラチンというたんぱく質(アミノ酸)からできているため、抜けにくい健康な髪をつくるには、たんぱく質の摂取も欠かせません。
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝をサポートする栄養素です。
たんぱく質は、肉類(ささみ、鶏むね肉)や魚類(かつお、まぐろ)、大豆製品(油揚げ、納豆)、たまご、チーズなどに多く含まれます。
なかでも、肉類や魚の赤身は、ビタミンB6も効率よく摂れるので、おすすめの食材です。
2.脂質の多い食事をやめる
脂質の多い食事は薄毛の原因になるため、なるべく避けましょう。
マウスでの実験になりますが、脂質の多い食事を長期間摂り続けると、薄毛を促進するという研究結果があります。(※1)
薄毛が気になる人は、油ものやインスタント食品を控え、和食中心のバランスのいい食事を意識しましょう。
3.飲酒はほどほどに
多量のアルコール摂取は薄毛を悪化させるため、飲酒はほどほどにしましょう。
お酒を飲みすぎると、摂取したアルコールからできる毒性の強い物質「アセトアルデヒド」が分解しきれずに体内に残ります。
体内に残ったアセトアルデヒドは、ジヒドロテストステロン(DHT)を増加させる原因に。
また、多量のアセトアルデヒドの分解にはアミノ酸が使われるため、髪の育成に必要なアミノ酸が不足する可能性も高くなります。
薄毛対策に「漢方薬」という選択肢
薄毛対策には、前述した方法だけでなく漢方薬もおすすめです。
漢方薬は医薬品としての効果が認められており、実際にAGA治療外来でも男性の薄毛に対して処方されています。
薄毛対策には、「血流をよくして頭皮や髪に栄養を届け、毛をつくる細胞を活性化させる」「冷えや加齢によるホルモンバランスの乱れを改善する」「自律神経を整え、ストレスを緩和したり睡眠の質を改善したりする」などの作用がある漢方薬を選びましょう。
漢方薬は髪や頭皮の状態を根本から改善するため、抜け毛だけでなく、白髪や髪の傷みなどにも同時にアプローチできます。
<薄毛が気になる人におすすめの漢方薬>
- 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
疲れやすく、貧血気味の人に向いています。
血流をよくして栄養状態を改善することで、頭皮や髪に栄養を届けることにつながります。
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
手足の冷えやすい人におすすめです。
からだ全体を温めて、泌尿器系や生殖器系の働きを高めることで、新陳代謝を高めます。
ただし、漢方薬は体質との相性がよくないと、十分な効果が得られなかったり、副作用が起こったりすることがあります。
自分に合う漢方薬は、医師や薬剤師など、漢方の専門家に処方してもらいましょう。
「忙しくて漢方外来や漢方薬局に相談に行く時間がない」という人は、「あんしん漢方」のようなオンライン漢方サービスが便利です。
あんしん漢方は、漢方に詳しい専門家がAIを使ってそれぞれに合った漢方薬を選んで、自宅まで郵送してくれるサービス。
スマホひとつで申し込めるので、気になる人はチェックしてみてください。
まとめ
薄毛の原因は、遺伝だけではありません。
遺伝が原因ではない場合、セルフケアで薄毛を予防できる可能性が高くなります。
今回ご紹介した食生活の改善や漢方薬などの方法で、今日から対策を始めましょう。
公式|あんしん漢方
【参考文献】
(※1)東京大学医科学研究所「高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムの解明」
<この記事を書いた人>
あんしん漢方 ライター|円山 真由佳(えんやま まゆか)
医薬品登録販売者。ドラッグストアでの医薬品・化粧品販売を経て、市販薬の使い分け方を広めるべく執筆・情報発信を行う。美容薬学・アロマテラピーの資格を保持し、インナーケアや女性の不調ケアにも精通している。
表面的な悩みの奥にある潜在的な悩みをくみとり、対症療法ではなく根本改善を目的としたアドバイスを得意とする。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
あわせて読みたい|マタイク(mataiku)