美穂はいつものカフェで、窓際の席に座っていた。
目の前には親友のさやかがいる。
カフェの中は穏やかな午後の日差しで満たされていたが、美穂の心は穏やかではなかった。
罪悪感の狭間で揺れる女心
さやかは美穂の変化に気づき、心配そうに尋ねた。
さやか「美穂、なんだか最近、顔色が良くないけど、何かあったの?」
美穂「うん、実は…私、仕事で知り合った人と、ちょっとした関係になってしまって。」
さやか「ちょっとした関係って…もしかして、不倫?」
美穂はうなずき、目を伏せた…。
彼女が話し始めたのは、数ヶ月前のことだった。
美穂はデザイン会社で働いており、あるプロジェクトを通じて、同業者の男性、高橋と出会った。
高橋は才能あるデザイナーで、その魅力的な人柄と話しやすさから、美穂はすぐに彼に惹かれていった。
高橋も既婚者であることを隠さずに美穂に伝えていたが、二人の関係は自然と深まっていった。
夜遅くまで二人で仕事をするうちに、彼と過ごす時間が美穂にとっての唯一の楽しみとなっていた。
美穂「彼と一緒にいると、すごく自分が生き生きとしてる気がするの。こんなに誰かのことを考えたり、会いたいと思ったりしたのは、本当に久しぶりで…。」
さやか「でも、美穂、その関係はすごくリスクが高いよ。高橋さんの奥さんのことは?そして、この関係がバレたら?」
美穂「わかってるよ、さやか。でも、この感情を抑えることができないの。私も彼も、互いの立場は理解してる。だからこそ、誰にも迷惑をかけないように、慎重に関係を続けているつもりだけど…。」
さやか「美穂…。でも、心のどこかで、この関係がいつかは終わりを迎えることも覚悟してるの?」
美穂は黙ってうなずいた。
彼女には、この不倫がいつか終わりを迎え、そして多くのものを失うかもしれないという恐れが常にあった。
しかし、今はその恐れを乗り越えるほど、高橋との時間が彼女にとって貴重なものとなっていた。
美穂「さやか、ありがとう。あなたに話せて少し楽になったよ。」
美穂は自分の選択が正しいかどうかはわからない。
しかし、彼女にはさやかのような理解ある友人がいることが、何よりもの支えだった。
まとめ
愛とは、時に予期せぬ形で私たちの前に現れ、心を揺さぶります。
不倫とは、社会的な規範に反する愛に身を投じることを選び、その選択がもたらす結果を受け入れなければなりません。
社会的な規範や倫理に反する不倫はとてつもないリスクが伴うことを改めて感じましたね。
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