本当にこんなことが…？思わず耳を疑うような風習が、かつてこの日本にも存在していました。
教育も結婚も許されず一生を家の労働力として過ごす若者、村同士が石をぶつけ合い命を落とす祭礼、そして遺骨を噛むという異様な葬送儀礼、現代の価値観では到底信じられないその実態を、今回は厳選して3つ紹介します。
日本で実際に行われていた恐ろしい風習3選
命がけの伝統行事「石合戦」
かつて日本各地では、村と村のあいだで実際に石を投げ合う「石合戦」という風習が存在していました。
農村地域で主に行われており、起源は江戸時代以前にまでさかのぼります。
表向きは五穀豊穣や厄除けを願う祭礼行事とされていたものの、その実態はまさに戦場、水利権や土地の境界線を巡って対立する村々が、それぞれの若者を動員し石をぶつけ合って力で解決を図ったのです。
怪我人は当たり前、死者が出ることすらあったため、江戸幕府もたびたび禁止令を出しました。
富山県の氷見地方では、旧正月に「石打ち行事」としてこの習慣が残っていた記録があり、祭りと暴力の境界があいまいだった時代の風景が浮かび上がります。
面白いのは、これらの争いがただの暴力で終わらず、村の共同体形成や通過儀礼としての意味合いも持っていたことです。
現代の感覚では信じがたいですが、当時はそれもまた「秩序」だったのです。
感情を奪われた若者たち「おじろく・おばさ」
長野県下伊那郡（伊那谷）には、つい40〜50年ほど前まで存在していた「おじろく・おばさ」という信じがたい風習がありました。
これは、長男以外の子ども（次男・三男、長女以外の娘など）に課せられた、生涯独身・無教育・外部交流禁止の強制労働制度です。
彼らは世間と接することを許されず、家の仕事だけに従事させられる人生を送っていました。
教育は施されず、結婚も許されず、親のため、家のために奉仕する名もなき存在、地元では「家を守るためには仕方のない慣習」として長らく受け入れられてきましたが、人間性を無視した非情な制度であることは明らかです。
民俗学者の調査では、彼らを目撃した住民の証言として、「無表情で機械のように働いていた」「人間の感情が見られなかった」といった声が残されています。
この風習は、日本の封建的な家制度と貧困、労働力不足が生んだ家族内身分制度とも言えるものでした。
謎に包まれた葬送儀礼「骨噛み」
骨噛み（ほねかみ）という風習をご存じでしょうか？
これは、死者を火葬したあとの遺骨を遺族が噛むという信じがたい儀式です。
信じがたいこの慣習は、一部の学説によると、九州南部や奄美群島などの風葬文化の一環として存在していた可能性があるとされています。
噛むことで「死者の魂を体内に取り込み、魂の一部を引き継ぐ」といったアニミズム的な意味合いがあったと考えられていますが、実際に行われていたという確固たる証拠は少なく、儀式の象徴表現が後に誤解された可能性もあります。
ただし、沖縄・奄美地方では、洗骨や再葬など死後も遺体と深く関わる文化が根強く残っていたことから、骨を通じて死者とつながるという価値観そのものは間違いなく存在していたと考えられます。
このような儀式が信仰や死生観と深く結びついていたことを思うと、現代人の価値観で一概に否定することは難しいのかもしれません。
まとめ
今回紹介した「石合戦」「おじろく・おばさ」「骨噛み」という3つの風習は、どれも現代の感覚からはとても受け入れがたいものばかりです。
しかし、それぞれの背景には、貧困・共同体意識・死生観・家制度といった日本社会の歴史的な問題が深く根を張っています。
恐ろしくも興味深いこれらの風習は、今の私たちが当たり前だと思っている価値観が、歴史の中でいかに急速に変化してきたかを示す証拠でもあります。
信じられないけど、確かにあった日本の姿、これらを知ることは過去を反省し、未来の社会をよりよいものにしていくヒントになるかもしれません。
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