中学校の修学旅行といえば、京都や奈良を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
しかし今、その定番に変化が起き始めており、修学旅行先を京都・奈良から北海道の函館・道南地方へ変更する動きが広がっているのです。
京都・奈良から函館へ、2027年度は31校に急増

関東には約2000校の公立中学校があり、その9割以上が京都や奈良で修学旅行を実施しているといいます。
しかし近年、こうした定番コースを見直す学校が出始めています。
大きな理由の一つが暑さ問題で、修学旅行シーズンとなる9月や10月でも関西では厳しい暑さとなる日があり、大人数の生徒を引率する学校にとって熱中症への対策は重要な課題です。
さらに京都などでは、国内外から多くの観光客が訪れ人気スポットの混雑も深刻化しており、見学地に人が多く十分に見学できるのか?という学校側の懸念もあるようです。
そこで注目されているのが、函館を中心とした道南地方です。
修学旅行で函館・道南を訪れる関東の公立中学校は、4年前にはわずか2校でしたが、2026年度には8校まで増加、さらに2027年度には31校が訪れる予定となっており、わずか1年で約4倍に増える見通しとなっています。
交通手段と学びも人気の理由
北海道が選ばれる理由は、涼しい気候だけではありません。
大きな追い風となっているのが北海道新幹線で、関東から新函館北斗まで鉄道で移動でき、大宮などから乗り換えなしで向かえることは、大人数を引率する学校にとって大きなメリットになります。
特急料金が50%割引される「修学旅行専用列車」も運行されており、費用についても関東から京都・奈良へ行く場合と比べて大きく変わらないといいます。
そして函館には、五稜郭や箱館奉行所をはじめ、国宝の中空土偶を展示する函館市縄文文化交流センター、アイヌなど北方民族の歴史を学べる施設、函館山の夜景や大沼国定公園など、北海道ならではの自然や観光も楽しめるため、学習と娯楽を両立できる点も評価されています。
一方で、北海道は移動距離が長く、場所によっては交通手段や所要時間が課題となり、また函館山など人気観光地では混雑も発生しており、受け入れ体制の整備も必要になりそうです。
とは言え、北海道新幹線によるアクセスの改善に加え、自然や歴史、文化を幅広く学べることで、今後は「修学旅行で北海道」が新たな定番になっていくのかもしれません。
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