難病で娘を亡くしたイギリス人夫婦が東京ディズニーランドで体験した奇跡のような対応に、涙が止まらなかったという感動の実話を紹介します。
イギリス人夫婦がディズニーで経験した神対応
イギリスからやって来たシエナさんとレオさん夫婦のお話です。
彼らの大切な娘、オリビアちゃんは、元気な9歳の女の子でした。
ある日の夜、テレビを見ていたオリビアちゃんは「パパ、ママ、私…東京ディズニーランドのお子様ランチが食べたい」と言い出したのです。
シエナさんとレオさんは、イギリスから日本まで、そう簡単に行ける場所ではないので驚きました。
オリビアちゃんの言葉をうまく聞き流しながら「いずれは別のことがやりたいと言い出すだろう」と思っていました。
しかし、ある日突然、オリビアちゃんが目に異常を訴えてきました。
お母さんのシエナさんが病院に連れて行くと、オリビアちゃんは「小児脳幹部グリオーマ」という難病にかかっていたのです。
その後、オリビアちゃんの状態は急速に悪化。
放射線治療を受けることになりましたが、効果は一時的なもので、病気は進行していき、オリビアちゃんは、ほとんどの時間をベットの上で過ごす日々になりました。
そんな日々が続き、家族3人で静かに病室で過ごしていると、オリビアちゃんはシエナさんとレオさんに話しかけました。
「パパ…ママ…ありがとう。ここで毎日過ごせて本当に楽しかった。あぁ…最後にあのときに見た東京ディズニーランドのお子様ランチをパパとママと一緒に食べたかったなぁ…」
そう言って微笑んで目を閉じると、オリビアちゃんは静かに息を引き取りました。
シエナさんとレオさんは、毎日のようにオリビアちゃんの最後の言葉を思い出しながら泣き続ける日々が続きます…。
そして、オリビアちゃんを東京ディズニーランドに連れて行ってあげられなかった事を後悔だけが残りました。
すると、夫のレオさんが「オリビアの夢を叶えるのは今からだって遅くないよ、一緒に東京ディズニーランドに行かないか?」。
シエナさんは、悲しんでるよりもオリビアの夢を叶えるべきだと気づき、シエナ夫婦はすぐに日本へと旅立ちます。
14時間以上のフライトを経て東京ディズニーランドに到着、彼らが真っ先に向かったのは、オリビアちゃんが夢にまで見たレストランでした。
レストランの前に立つと、言葉にできない感情が込み上げてきます。
すると、レオさんが「今、きっとオリビアも一緒にいるはずだよ。さぁ、お子様ランチを食べに行こう」。
レストランに入ると、シエナさんとレオさんは二名がけのテーブルに案内され、着席してすぐにメニューをオーダーしました。
「お子様ランチを2つお願いします」
すると、レストランのスタッフは一瞬戸惑いながらも、すぐに笑顔で言いました。
「お客様、失礼いたします。お子様ランチでは、お客様には少し物足りないようです。よろしければ通常のランチはいかがでしょうか?」
シエナさんは、何か言おうとしますが涙が止まらず、ただ口を押さえることしかできません…。
すると、スタッフは何かを察知したのか、ゆっくりと話しかけました。
「お子様ランチは、どなたがお召し上がりになるのでしょうか?」
その質問にレオさんが答え始めました。
「大人がお子様ランチを頼むなんて驚きますよね。私たち夫婦には10歳の娘がいました。家族3人でテレビを見ていた時に、ここのレストランのお子様ランチが紹介されていたのです。それを見た娘は一目で気に入り、いつか家族3人で日本に行き、東京ディズニーランドのこのお子様ランチを食べるのだとずっと楽しみしていました。しかし、娘は難しい病気を発症してしまい、その夢を叶えることなく私たちより先に天国へと旅立ってしまったのです。私たちはどうしても娘の夢を叶えてあげたくて、今回イギリスから日本へやってきました。ただ、3人で一緒に食べたかったのです。」
すると、レストランのスタッフは笑顔で言いました。
「かしこまりました。それではこちらの席にご移動願います。」
2人は、不思議に思いながらスタッフに付いていくと、ファミリー席に案内されたのです。
案内された席に座ると、スタッフは二人の間に子供用の椅子を用意しました。
「お子様はどうぞこちらへおかけください。お名前を聞いてもよろしいですか?」
「オリビアです」
「オリビアちゃん、どうぞこちらに座ってくださいね。」
シエナさんとレオさんは、オリビアちゃんの写真を子供用の椅子に置きました。
しばらくすると、スタッフは二人の席に、お子様ランチを三人分運んできました。
シエナさんとレオさんの前に一つずつ、そしてオリビアちゃんの前にお子様ランチを置きました。
「これはディズニーランドからサービスです。」
そして、家族3人で楽しい時をお過ごしくださいと言って、戻っていきました。
シエナさんは感動で言葉が出ませんでした…ただ、2人で食べられたらそれで良かったのです。
しかし、事情を知ったスタッフは、家族3人で楽しめるようにセッティングまでしてくれたのです。
後に、シエナ夫妻は知ることになるのですが、本来ディズニーランドでは、お子様ランチは9歳未満のお子様にしか提供できないのです。
シエナさんとレオさんは、生涯忘れられない感動を、東京ディズニーランドで体験したのでした。
まとめ
このエピソードは、どんなに辛い状況でも人々の優しさが心を救ってくれることを教えてくれます。
シエナさんとレオさんが体験した奇跡のような出来事は、私たちに「夢の国」が現実の世界でも存在することを示してくれました。
皆さんも、日常の中で誰かに優しさを届けることの大切さを感じ取っていただければと思います。
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