医者になれば一生食いっぱぐれない、そんな常識が2030年代から変わる可能性が指摘されています。
医学部定員の増加で医師数は増える一方、日本では人口減少が進み、将来的には患者数が減少すると予測されているためです。
しかし、その一方で医療従事者が足りなくなるという見方もあります。
2030年代には医師が余る?
医師という職業に変化をもたらす最大の要因が、日本の人口減少です。
日本では医師不足を解消するため医学部定員を増やしてきた結果、今後も医師数は増え続けると予測されています。
一方で人口は減少し、医療需要は2030年代を境に徐々に減少していくと考えられており、厚生労働省の推計でも、2030年代には医師の供給と需要が均衡し、その後は供給が上回る可能性が示されています。
現実的には、医者なら誰でも高収入という時代が少しずつ変わり、都市部や人気診療科では競争が激しくなる可能性があります。
今後は資格だけでなく、専門性や立地、患者から選ばれる理由がこれまで以上に重要になるでしょう。
また、AIも医療現場で活用が進んでおり、画像診断やカルテ作成などを支援することで、医師一人あたりの業務効率が向上すると期待されています。
ただし、AIは医師を置き換える存在ではなく、あくまで診療を支える補助役と考えられています。
医師余りと医療従事者不足はなぜ同時に起こるのか
一方で、2030年問題では医療従事者不足も深刻な課題とされています。
全国の医師数が増えても、都市部への集中や診療科の偏りは続くと考えられており、地方や救急、産婦人科、外科などでは人手不足が続く一方、都市部では医師同士の競争が激しくなる可能性があります。
さらに、高齢化によって在宅医療や認知症医療、リハビリ、終末期医療などの需要は今後もしばらく増え続ける、つまり医師の数は足りていても、必要な場所に必要な医師がいないという状況が起こり得るのです。
また、医療を支えるのは医師だけではありません。
看護師や介護士など幅広い人材が必要ですが、生産年齢人口の減少により、人材不足は今後さらに深刻化すると予想されています。
そのため、AIやオンライン診療、働き方改革などを活用し、限られた人材で医療を支える体制づくりが求められています。
これからの医師には、高度な専門性を磨く道だけでなく、AIや経営、教育、情報発信などを組み合わせた、医師+αの価値を持つことも重要になっていくでしょう。
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