いつの間にか増えている「買取専門店」、新しい店舗が次々とオープンする一方、店内をのぞいてみると客の姿はなく、これで本当に儲かっているの?と疑問に思ったことがある人もいるでしょう。
ではなぜ、買取店がこれほど増えているのか?ガラガラに見えるのに営業を続けられるのでしょうか…。
買取専門店が増えているのはなぜ?
近年、買取専門店が増えている大きな理由の一つが、リユース市場そのものの拡大です。
金相場の高騰や物価高によって、不要なブランド品や時計などを売って現金化したい人が増える一方、新品より安い中古品を選ぶ消費者も増えています。
かつての質屋や買取店といえば、ブランド品の真贋や相場を見抜く目利きが欠かせませんでしたが、フランチャイズの普及により、商品画像を本部へ送り査定してもらったり、AIによる真贋判定などを利用したりできるため、専門知識が乏しくても参入しやすくなっています。
また買取店は、飲食店のような厨房設備も小売店のような広い売り場も必要なく、小さな店舗を少人数で運営できるため、家賃や人件費を抑えやすいのも特徴です。
近年では、宅配やオンラインで完結する買取サービスも一般的になり、店舗を構えなくても商品を集められるようになりました。
つまり表向きは、中古品を買い取る店ですが、ビジネスとして見れば、一般家庭に眠っている商品を集める仕入れ窓口という側面が強いのです。
客がいなくてガラガラなのになぜ潰れない?
買取店は、飲食店などとは「客数」の意味がまったく違うからです。
例えば、業者へ10万円で売却できる商品を7万円で買い取れば、その差額3万円が粗利益になります。
もちろん、家賃や広告費、人件費やFCのロイヤリティなどが差し引かれるため、そのまま利益になるわけではありませんが、少ない客数でも大きな取引を作れる可能性があるのです。
しかもFCでは、店舗が買い取った商品を本部や提携する卸業者へ短期間で売却できる仕組みもあり、「100万円分を買い取る→売却して資金を回収する→再びその資金で買い取る」と資金を回転させられるため、大量の商品を店頭に並べ続ける必要もありません。
そして、このビジネスの利益を左右するのが買取額です。
店頭買取を利用した人の7割程度は複数店舗の査定額を比較しておらず、売る側が相場を知らなければ、提示された査定額が高いのか安いのか判断するのは簡単ではありません。
こうした情報差も買取ビジネスの収益性に影響します。
ただし、買取店なら必ず儲かるわけではなく、競争激化によって休廃業する中小業者も増えています。
街中に買取店が次々と現れる背景には、私たちが普段目にする客数だけでは分からない独特の収益構造があるのです。
あわせて読みたい|マタイク(mataiku)