干支といえば毎年の年賀状やお正月の話題に欠かせないものですが、その順番や動物たちが選ばれた理由について深く考えたことはありますか?
「なんでネズミが一番なの?」「龍って実在しないのに、どうして入っているの?」
今回は、干支の順番が決まった伝説のエピソードから、それぞれの動物が選ばれた理由まで、知っておくとちょっと自慢できる雑学を紹介します!
干支に選ばれた理由
動物たちが干支に選ばれた背景には、古代中国の文化や価値観が深く関わっています。
それぞれの動物が持つ象徴的な意味や、人々の生活に欠かせない存在であったことが理由です。
ねずみ(子)
ネズミは農作物を食べる害獣でありながら、繁殖力の強さから「豊穣」や「繁栄」の象徴とされ、また、夜行性であることから陰陽説では「陰」の力を持つ動物として重要視されたのです。
ネズミは、小さいながらも賢く知恵や適応力の象徴で、人々の知恵を活かす精神を表しています。
うし(丑)
牛は古代中国や日本の農業において欠かせない存在であり、田畑を耕す力強さと勤勉さの象徴、特に農耕民族にとってはなくてはならないパートナーでした。
誠実さ、忍耐力、努力を象徴し、物事を一歩一歩進める大切さを教えてくれます。
とら(寅)
山の王とされる虎は、力と威厳の象徴、また、邪気を払う存在として恐れられ、家を守る役割を担っていました。
勇気、力強さ、リーダーシップの象徴として、困難に立ち向かう精神を表しています。
うさぎ(卯)
月の動物として信仰され、穏やかで家庭的な平和を象徴する動物で、日本でも「月の中の兎」の伝説が広く知られています。
俊敏さ、平和、幸運を象徴し、自然との調和を大切にする精神を表しています。
りゅう(辰)
龍は実在しない動物ですが、中国では皇帝や天の象徴として扱われ、神聖視されており、雨を降らせる存在として農耕にも深く関係していました。
高貴さ、力、繁栄を表し、人々の理想像を具現化しています。
へび(巳)
蛇は脱皮することで再生を象徴し、不老不死の象徴ともされ、古代では悪霊を払う力があるとも信じられていました。
知恵、再生、生命力を表し、新しい始まりを象徴しています。
うま(午)
馬は古代から戦いや移動手段として重宝され、力強さとスピードを象徴する動物です。
行動力、自由、成功を表し、目標に向かって突き進む力を教えてくれます。
ひつじ(未)
羊は家畜として人間と深く関わり、穏やかで平和的な性格が調和を象徴しており、群れを作る習性から、協力や共存の意味もあります。
平和、協調、優しさを表し、他者との協力の重要性を示しています。
さる(申)
猿は人間に近い動物として知恵や遊び心を象徴し、中国では縁起の良い動物とされ、特に「侯(こう)」の発音が「公爵」を意味するため吉兆とされました。
知恵、器用さ、柔軟性を表し、創造的な思考を促します。
とり(酉)
鶏は朝を告げる動物として時間を象徴し、卵を産むことから生命や豊穣を表しました。
時間、豊穣、生命力を表し、規律や生活のリズムを整える象徴です。
いぬ(戌)
犬は忠実な伴侶であり、家を守る役割を担う存在として重視され、中国では財運を呼び込む動物ともされています。
忠誠、守護、信頼を表し、家族や仲間を守る大切さを教えています。
いのしし(亥)
猪は荒々しい性格でありながら、突進する勇気と決断力の象徴、古代では狩猟の対象としても重要でした。
勇気、決断力、勢いを表し、困難を恐れない精神を象徴しています。
干支の順番が決まった伝説
十二支の順番には、「干支のレース」という中国由来の有名な伝説があります。
これは動物たちが神様のもとへ行く競争を行い、その到着順で干支が決められたという物語です。
このレースでは、それぞれの動物が持つ性格や特徴が色濃く描かれています。
そのエピソードを順番に紹介します。
- ねずみ
ネズミは足が遅いことを理解しており、どうすれば最初にゴールできるかを考えました。
そして、力強い牛の背中にこっそり乗せてもらい、ゴール直前で飛び降りるという賢い策略を用いて一番に到着したのです。 - うし
牛は夜明け前から誠実に歩き始め、一歩一歩着実にゴールへ向かいました。
ねずみを背中に乗せる寛容さを見せましたが、最後の瞬間に追い越されて二番目になりました。 - とら
虎は力強く猛スピードで走り、他の動物を簡単に追い越していきました。
しかし、川の流れに苦労し、少し遅れて三番目に到着しました。 - うさぎ
ウサギは軽やかにピョンピョン跳びながら進みましたが、川を渡る際には石や丸太を巧みに使って進む工夫を見せましたが、ゴールは四番目でした。 - りゅう
龍は空を飛べるにもかかわらず、途中で人々や動物たちを助けるために雨を降らせるなど、慈悲深い行動をしました。
そのため順位を落としましたが、五番目に到着しました。 - へび
ヘビは自分の体の小ささを利用し、馬の脚に巻き付いて隠れて進みましたが、ゴール直前で馬の前に出て六番目に到着しました。 - うま
馬は速さでは群を抜いていましたが、ヘビに驚いたため順位を落とし、七番目にゴールしました。 - ひつじ
羊は協調性が高く、他の動物たちと協力してゴールを目指しましたが、困難にも落ち着いて対処し、八番目に到着しました。 - さる
猿も羊と同様に協力しながら進みましたが、木登りが得意で、川では枝を利用して進むなど、工夫を凝らし九番目にゴールしました。 - とり
鶏は飛べないにもかかわらず、羽ばたきながら懸命に進みますが、川では他の動物たちに助けられながら、十番目に到着しました。 - いぬ
犬は泳ぐのが得意で川を簡単に渡りましたが、水遊びを楽しみすぎたために順位を落とし、十一番目に到着しました。 - いのしし
猪はスタートから猛ダッシュで進みましたが、途中でお腹が空いて食事休憩をとってしまったため、最後の十二番目になりました。
このように、干支には単なる動物の名前以上の深い意味があります。
■ 知恵を使う大切さ(ねずみ)
■ 地道な努力(うし)
■ 困難に立ち向かう勇気(とら)
■ 協力や調和の価値(ひつじ・さる)
それぞれの動物が持つ特徴は、人々の生活や価値観を反映しており、現代に生きる私たちにとっても多くの教訓を与えてくれます。
まとめ
干支の秘密を知ることで、私たちの生活や考え方を与えているのかを考えさせられます。
それぞれの動物が選ばれた背景には、人々の生活と深い関わりがあり、干支の順番や象徴には先人たちの知恵が詰まっています。
これらの雑学を覚えておけば、新年の話題作りにきっと役立つことでしょう。
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