「なんだか最近、前向きになれない」「ストレスを受けやすいのは性格だから仕方ない」そんなふうに感じたことはありませんか。
性格や考え方のクセは、生まれ持った気質や育ってきた環境によって形づくられるイメージがあります。
ただ近年は、それだけではなく、腸内環境も心の状態に関わっているのではないかと注目されています。
腸は、食べ物を消化するだけの場所ではありません。
脳や自律神経、免疫とも深く関わっていて、気分やストレスの受けやすさに影響する可能性があると考えられています。
この記事では、腸内細菌と性格の関係について、わかりやすく解説します。
腸内細菌と性格が結びつけられる理由
まずは、なぜ腸と心が関係するといわれるのかを見ていきましょう。
腸は「第二の脳」と呼ばれている
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど、からだの中で大切な役割を持っています。
腸には多くの神経が集まっていて、脳と情報をやり取りしています。
このつながりは「脳腸相関」と呼ばれています。
緊張するとおなかが痛くなったり、強いストレスで便秘や下痢になったりするのも、このつながりがあるためです。
つまり、脳の状態が腸に影響し、腸の状態もまた脳に影響しうるということです。
腸内細菌は気分に関わる物質と関係している
腸の中には、たくさんの細菌がすんでいます。
これらをまとめて腸内細菌と呼びます。
腸内細菌は、食べ物の消化を助けるだけではありません。
腸のバリア機能や免疫に関わり、体内でさまざまな成分を生み出しています。
近年は、こうした腸内細菌が気分やストレス反応に関わるしくみにも影響するのではないかと注目されています。
腸と脳は、自律神経や免疫、腸内細菌がつくる代謝物などを通じて、たがいに情報をやり取りしているためです。
2024年に発表された研究では、幼児の腸内細菌の構成や多様性が、不快な感情の出やすさやストレス反応の特性と関連していることがわかりました。
もちろん、性格や考え方のクセは、腸内細菌だけで決まるわけではありません。
生まれ持った気質や育った環境、睡眠、ストレスなど、さまざまな要素が重なって形づくられます。
ただ、腸内環境もその一部に関わる可能性があると考えると、食生活や生活習慣を見直すきっかけになります。
腸内環境が乱れると心にも影響しやすい
ここでは、腸の乱れが心の状態とどうつながるのかを整理します。
ストレスに弱くなる可能性がある
腸内環境が乱れると、腸の働きだけでなく、自律神経のバランスも崩れやすくなります。
自律神経は、気分や睡眠、胃腸の動きなどを整える大切な仕組みです。
このバランスが乱れると、ちょっとしたことで疲れやすくなったり、気持ちが落ち込みやすくなったりします。
いつもなら気にならない一言で傷つきやすくなることもあるでしょう。
イライラや不安が強くなることもある
腸内環境の乱れは、睡眠の質の低下にもつながることがあります。
眠りが浅い日が続けば、イライラしやすくなったり、前向きに考えにくくなったりすることもあるでしょう。
「最近ちょっと感じがきつくなったかも」
「前より不安になりやすい」
そんな変化を感じたら、心だけでなく腸の状態にも目を向けてみるといいでしょう。
心と腸を整えるためにできること
無理なく続けやすい習慣から始めるのがポイントです。
発酵食品と食物繊維を摂る
腸内細菌のバランスを整えるには、毎日の食事がとても大切です。
ヨーグルト、納豆、味噌、ぬか漬けなどの発酵食品は、腸活の定番です。
それに加えて、野菜、海藻、豆類、果物、オートミールなどに含まれる食物繊維も意識したいところです。
食物繊維は、善玉菌のエサになります。
発酵食品だけではなく、細菌が育ちやすい環境まで整える意識が大切です。
睡眠とストレスケアを意識する
腸内環境は、食事だけで決まるものではありません。
寝不足や強いストレスも、腸の働きに影響します。
夜更かしが続いていたり、ずっと気を張っていたりすると、腸は休まりにくくなります。
まずは寝る時間を少し整える、深呼吸をする、スマホを見る時間を減らすなど、小さな工夫から始めましょう。
がんばって性格を変えようとするより、自分が落ち着ける時間を増やすほうが、結果的に心にも腸にもやさしく働きます。
サプリメントを上手に取り入れる
食事だけでは十分に整えにくいと感じる人は、サプリメントを補助的に使うのもひとつの方法です。
乳酸菌やビフィズス菌、オリゴ糖、食物繊維などを含む商品は、忙しい人でも続けやすいでしょう。
もちろん、サプリメントだけで性格が変わるわけではありません。
ただ、腸を整える意識を持つきっかけとしては役立ちます。
大切なのは、完璧を目指しすぎないことです。
できる範囲で続ける習慣が、心とからだの土台を少しずつ支えてくれます。
まとめ
性格は、腸内細菌だけで決まるものではありません。
しかし、腸内環境が心の状態やストレスの受けやすさに関わる可能性は、近年注目されています。
前向きさや落ち込みやすさを、すべて気持ちの問題として片づける必要はありません。
おなかの調子、食事、睡眠、生活リズムを見直すことで、気分が少し軽くなることもあります。
性格を変えようと力むより、まずは腸をいたわるところから始めてみませんか。
その積み重ねが、心身を整えるやさしい一歩になるはずです。
<この記事の監修者>

中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。大学卒業後、病院薬剤師として勤務。その後、漢方相談薬局にて食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとして腸活ファスティングの魅力に感銘を受ける。
便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みは腸活ファスティングと、深く結びつきがあることを実感。現在は、腸活サポート薬剤師として積極的に発信中。プライベートでは長男と双子姉妹の3人育児に奮闘中。一食一発酵食品を心がけて毎朝のルーティンは納豆と味噌汁!
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