世界の映画興行収入ランキングを見ると、『アバター』『アベンジャーズ』『スター・ウォーズ』『スパイダーマン』など、SFやヒーロー作品が上位を占めています。
一方、日本のランキングでは『名探偵コナン』『鬼滅の刃』『千と千尋の神隠し』など、アニメ作品が圧倒的な存在感を放っており、日本人はSFが好きではないのだろうか?と感じる人もいるかもしれません。
ではなぜ、海外で大人気のSF映画が日本では同じような熱狂を生み出さないのでしょうか?
日本人はSFが嫌いなのではなくアニメ文化の影響
日本ではSF映画が人気にならないと言われることがありますが、実際には日本人は昔からSF作品に親しんでいます。
例えば『ドラえもん』は未来技術やタイムマシンを扱うSF作品ですし、『機動戦士ガンダム』は宇宙戦争を描いた本格SF、『新世紀エヴァンゲリオン』や『攻殻機動隊』、『PSYCHO-PASS』なども世界的に評価されるSF作品として知られています。
つまり、日本ではSFというジャンルそのものが人気ではないのではなく、その多くがアニメとして発展してきたのです。
海外でSFといえば実写映画が主流で、莫大な制作費を投入し、宇宙船や異星人、未来都市をリアルに描く作品が次々と制作されます。
一方、日本では同じような世界観を表現する場合、実写よりもアニメの方が自由度が高く、制作コストも抑えられるため、日本の優秀なクリエイターたちは映画業界よりもアニメ業界で活躍するようになりました。
海外で「スター・ウォーズ」が国民的作品であるように、日本では「ガンダム」や「エヴァンゲリオン」が世代を超えて支持されています。
見ているジャンルは似ていても、その表現方法が違うだけなのかもしれません。
海外作品が日本で圧倒的人気になりにくい理由
アメリカの映画は世界中の人々に受け入れられることを前提に制作されているため、世界を救うヒーロー・善と悪の戦い・人類の未来といった普遍的で分かりやすいテーマが中心になります。
一方、日本で人気を集める作品は、キャラクターや人間関係に重点を置いたものが多い傾向があり、例えば名探偵コナンは、事件そのものよりも登場人物たちの活躍や関係性を楽しみにしています。
鬼滅の刃やONE PIECEも同様で、長年応援してきたキャラクターへの愛着が作品人気を支えています。
また、日本にはすでに強力な国産コンテンツが数多く存在しており、海外映画が公開されても、競争相手は他の洋画ではなく、コナンやドラえもん、ジブリ作品、人気アニメ映画になります。
そのため、世界的大ヒット作品であっても、日本では思ったほど興行収入を伸ばせないケースが少なくありません。
つまり、日本人はSFが嫌いなのではなく、自分たちの文化や価値観に合った形でSFを楽しんでいるのです。
その違いは、SFへの興味の差ではなく、楽しみ方や文化の違いなのかもしれません。
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