鏡を見るたびに、気になるニキビや吹き出物。
頬やフェイスラインにポツポツとあらわれては、なかなか治らず、同じ場所に繰り返しできてしまう……。
そんな肌トラブルに悩んでいませんか?
実はその肌トラブル、腸内環境の乱れが関係しているかもしれません。
この記事では、肌と腸の意外な関係や、腸から肌を整えるために意識したい生活習慣、そして食事やサプリメントなど手軽にできる腸活法をご紹介します。
肌と腸はつながっている
「肌は内臓の鏡」といわれることがありますが、とくに注目したいのが“腸”との関係です。
腸は、食べ物を消化・吸収するだけでなく、からだ全体の健康を支える大切な役割を果たしています。
腸が元気なときは、栄養の吸収や老廃物の排出がスムーズに行われ、肌にもいい影響があらわれます。
反対に、腸内環境が乱れてしまうと、有害な物質が体内にたまりやすくなり、血流にのって肌に悪影響を及ぼすことがあるのです。
また、便秘や下痢といった腸のトラブルが続いている人は要注意。
腸がうまく働いていないサインかもしれません。
肌トラブルが続いているときは、腸の不調が関係しているかどうか、一度ふりかえってみるといいでしょう。
なぜ腸内環境が肌に影響するの?
腸と肌のつながりには、いくつかの理由があります。
まず、腸には「腸内フローラ」と呼ばれる細菌の集まりがあり、善玉菌・悪玉菌・日和見菌がバランスを取りながら暮らしています。
このバランスが崩れてしまうと、悪玉菌が増えて有害物質をつくりやすくなり、それが肌の炎症や吹き出物の原因になることがあります。
さらに、腸は全身の免疫の約70%を担っているともいわれており、腸の状態が悪くなると、肌のバリア機能や再生力にも影響を与えるのです。
ストレスや睡眠不足、偏った食生活が続くと、腸内フローラのバランスが乱れやすくなります。
その結果、腸の働きが落ち、からだの中に不要なものが溜まりやすくなり、肌にあらわれてしまうというわけです。
つまり、美肌を目指すなら、腸を整えることが大切なのです。
腸から美肌をめざすには?
外からのスキンケアだけではなく、「内側」からも肌にいいことをしてあげましょう。
ここでは、腸を元気にするための習慣を3つご紹介します。
食物繊維と発酵食品を意識して
まず意識したいのが、善玉菌を育てる食事です。
善玉菌のエサになるのが「食物繊維」や「オリゴ糖」などのプレバイオティクスです。
とくに水に溶けやすい「水溶性食物繊維」は、腸内で発酵しやすく、善玉菌の活動を助ける働きがあります。
わかめやひじき、にんじん、ごぼう、バナナ、りんごなどは、水溶性食物繊維が豊富な食材です。
また、納豆や味噌、ヨーグルト、キムチといった発酵食品には、腸にいい菌(プロバイオティクス)が含まれており、腸内フローラをサポートしてくれます。
毎日の食事に少しずつ取り入れるだけで、腸にとっては大きな助けになります。
たとえば、朝食にバナナヨーグルトをプラスするだけでも立派な腸活です。
ストレスと睡眠不足に要注意
腸はストレスの影響を受けやすい臓器でもあります。
不安や緊張が続くと、自律神経のバランスが乱れ、腸の動きが鈍くなったり、便秘や下痢を引き起こしやすくなったりします。
また、睡眠不足も腸にとっては大敵です。
十分な睡眠がとれないと、腸内細菌のバランスが崩れ、肌のターンオーバー(生まれ変わり)にも悪影響が出てしまいます。
できるだけ夜はスマホを見すぎず、ぬるめのお風呂にゆっくり入ってリラックスした時間を過ごすことを心がけてみてください。
完璧を目指す必要はありません。できる範囲で「自分をいたわる時間」をとることが、結果として腸にも肌にもやさしいケアになります。
サプリメントで手軽に腸活を
食事や睡眠に気をつけたいけれど、忙しくてなかなかうまくいかないという人も多いかもしれません。
そんなときは、サプリメントを活用するのもひとつの方法です。
乳酸菌やビフィズス菌、オリゴ糖、食物繊維などがバランスよく入っている腸活サプリは、腸内環境のサポートに役立ちます。
あくまでも「補助」として使うものですが、無理なく続けられる点が大きなメリットです。
外出先でも飲める手軽さや、味や形が続けやすい工夫がされているものを選ぶと、毎日の習慣に取り入れやすくなります。
まとめ
肌荒れや吹き出物が気になるとき、つい化粧品やスキンケアばかり見直しがちです。
しかし、実は「腸内環境の乱れ」が肌トラブルの背景にあることも多いのです。
食物繊維や発酵食品を意識した食事、ストレスをためない生活、そして必要に応じてサプリメントの活用——。
これらを取り入れることで、肌だけでなくからだの調子そのものが整っていく感覚が得られるかもしれません。
美肌は一朝一夕で手に入るものではありませんが、腸を整えることは、確実に未来の肌づくりにつながります。
外からのケアに加えて、内側からの“腸活美肌”も、ぜひ意識してみてくださいね。
<この記事の監修者>

中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。大学卒業後、病院薬剤師として勤務。その後、漢方相談薬局にて食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとして腸活ファスティングの魅力に感銘を受ける。
便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みは腸活ファスティングと、深く結びつきがあることを実感。現在は、腸活サポート薬剤師として積極的に発信中。プライベートでは長男と双子姉妹の3人育児に奮闘中。一食一発酵食品を心がけて毎朝のルーティンは納豆と味噌汁!
【今日から腸活】
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