「連休が終わってから、どうもやる気が出ない」「朝になると会社や学校に行くのがつらい」そんな不調を感じていませんか。
新年度が始まる春は、環境の変化が重なりやすい時期、さらにゴールデンウィークで生活リズムが乱れると、心とからだのバランスが崩れやすくなります。
その結果「五月病」と呼ばれる気分の落ち込みやだるさ、疲れやすさなどがあらわれるのです。
この記事では、五月病の原因や整え方、漢方薬を使ったケアについてわかりやすくご紹介します。
五月病のような不調はなぜ起こるのか
まずは、連休明けに不調が出やすい理由からみていきましょう。
環境の変化で心とからだが疲れている
4月は、入学、入社、異動、引っ越しなど、生活が大きく変わりやすい時期です。
新しい人間関係や慣れない仕事が続くと、知らないうちに強い緊張が続きます。
表面上は元気に見えても、心の中では気を張りつめた状態が続いている人は少なくありません。
こうした緊張が続くと、自律神経が乱れやすくなります。
自律神経は、気分、睡眠、食欲、体温などを整える働きをもつ大切な仕組みです。
このバランスが崩れると、朝起きづらい、食欲がわかない、気分が落ち込むといった不調が出やすくなります。
連休中の生活リズムの乱れが影響する
ゴールデンウィーク中は、夜更かしや朝寝坊が増えやすくなります。
外食が続いたり、スマホを見る時間が長くなったりして、生活のリズムが崩れる人も多いでしょう。
休みそのものは悪くありませんが、急に生活パターンが変わると、連休明けに元へ戻すのがつらくなります。
とくに、睡眠時間が不規則になると、脳もからだも本来の調子を取り戻しにくくなります。
そのため、休んだはずなのに疲れが抜けないと感じることもあるでしょう。
まじめな人ほど自分を責めやすい
五月病のつらさを大きくしやすいのが、「頑張らなければ」という気持ちです。
まじめで責任感が強い人ほど、不調があっても無理をしやすい傾向があります。
そのうえ「みんな頑張っているのに自分だけつらい」と感じてしまうと、さらに気持ちが追い込まれてしまうことに。
本当は休息が必要な状態でも、自分を責め続けると回復しにくくなります。
まずは、今の不調を心とからだからのサインとして受け止める姿勢が大切です。
五月病対策として見直したい生活習慣

不調が強くなる前に、毎日の過ごし方を少しずつ整えていきましょう。
起きる時間をそろえて朝日を浴びる
生活リズムを立て直すうえで大切なのが、朝の過ごし方です。
まずは休日も含めて、起きる時間をできるだけそろえてみましょう。
起きたらカーテンを開けて、朝の光を浴びるのもおすすめです。
朝日を浴びると、乱れた体内時計を整えやすくなります。
ぼんやりしていても、顔を洗って窓辺に立つだけで十分です。
頑張りすぎず予定を詰め込みすぎない
連休明けは、「遅れを取り戻さなきゃ」と気持ちが焦りやすい時期です。
しかし、そこで予定を詰め込みすぎると、ますます疲れがたまりやすくなります。
まずはやるべきことに優先順位をつけて、ひとつずつ進める意識を持ちましょう。
家事も仕事も、いつも通りに戻せなくて当然です。
「今日はこれだけできれば十分」と考えるほうが、結果的に心も安定しやすくなります。
食事と睡眠で心身の土台を整える
五月病対策では、特別な方法よりも基本の生活が大切です。
食事は、1日3回を目安にできるだけ整えましょう。
また、寝る直前までスマホを見続けると、眠りが浅くなりやすくなります。
夜は少し早めに照明を落とし、ぬるめのお風呂でゆっくり過ごすのもおすすめです。
眠れない日があっても焦らず、まずは休める環境づくりを意識してみてください。
内側から整える五月病対策も取り入れよう
生活習慣の見直しに加えて、内側からのケアも役立ちます。
栄養バランスを意識してエネルギー不足を防ぐ
気分の落ち込みやだるさがあると、食事を簡単に済ませたくなるかもしれません。
しかし、食事量が減ったり偏ったりすると、回復に必要なエネルギーが不足しやすくなります。
その結果、疲れやすさや無気力感が長引くことがあります。
主食、主菜、副菜をそろえるのが理想ですが、難しい日は完璧でなくても大丈夫です。
おにぎりと味噌汁、卵、ヨーグルトなど、取り入れやすいものから始めてみましょう。
からだに必要な栄養を入れることが、心の安定にもつながります。
漢方薬で心とからだのバランスを整える
五月病のような不調には、漢方薬を取り入れる方法もあります。
漢方薬は、だるさや不眠などの症状を改善するだけでなく、体質も整えていきます。
五月病対策では、
- 緊張をやわらげる
- 気持ちの落ち込みを改善する
- 自律神経の乱れを整える
- 胃腸の働きを回復して疲れを軽減する
などの働きのある漢方薬を選びます。
五月病対策におすすめの漢方薬
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
気分の落ち込みやイライラ、疲れやすさ、眠りの浅さなどの不調に使われる漢方薬です。
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
気持ちが落ち着かない、不安感がある、動悸がする、眠りが浅いといった不調に使われる漢方薬です。
漢方薬は、体質や今出ている症状に合っているかどうかが大切です。
合わないものを自己判断で選ぶと、思うような変化を感じにくいこともあります。
自分に合った漢方薬を選ぶのが難しいときは「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスを利用するのもひとつの方法です。
薬剤師に相談しながら、自宅で漢方薬を選べるため、忙しい人でも始めやすいでしょう。
まとめ
五月病は、連休明けに起こりやすい心身の不調のひとつです。
環境の変化や生活リズムの乱れが重なると、やる気の低下やだるさ、気分の落ち込みにつながることがあります。
大切なのは、自分を責めすぎないことです。
まずは睡眠、食事、休み方を見直しながら、無理のないペースで整えていきましょう。
つらさが続くときは、漢方薬を含めたケアを取り入れるのもおすすめです。
不調が長引く、日常生活に支障が出ているときは、早めに医療機関に相談してください。
<この記事の監修者>

医師|木村 眞樹子(きむらまきこ)
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。
自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。
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