ゼリー状のタレが話題になった、ミツカンの「金のつぶ」シリーズ、卵かけご飯風で人気だった味、そして本当に臭わないと評判だった納豆、なぜヒットした商品が姿を消し別の形で生き残るのか?
今回は、金のつぶシリーズの変遷をたどりながら、販売終了の真相とミツカンの商品哲学を掘り下げていきます。
話題になって消えた「タレがゼリー」の金のつぶ
金のつぶシリーズの中でも、特に記憶に残っている人が多いのが「タレがゼリー状になった納豆」ではないでしょうか。
タレ袋やフィルムを廃し、容器のくぼみに収まったゼリーを箸でつまんで混ぜるという、当時としては非常に革新的な仕組みでした。
この商品は、「ゴミが減って環境にやさしい」「手が汚れにくい」といった点が評価され、発売からわずか約2か月で6,000万食以上を売り上げる大ヒットを記録します。
しかし、その成功とは裏腹に、商品は2011年に販売終了します。
理由は、実際に寄せられた声として、「容器の形が独特で混ぜにくい」「ゼリーが完全に溶けきらないことがある」「タレが少なく見えてしまう」といった使い勝手への不満が一定数あったのです。
ミツカンはこれらの声を受け、改良せず続けるより一度やめて次に活かす、という判断を下しました。
ヒット商品であっても、顧客満足度を優先して終了、この姿勢が後の「パキッ!とたれ」誕生につながっていきます。
進化形「パキッ!とたれ」たまご醤油たれの人気
ゼリータレの反省を活かして生まれたのが、現在もおなじみの「パキッ!とたれ」です。
フタを折るだけで、中から液体タレが出てくる構造は高く評価されます。
さらにミツカンは、タレの味そのものにも力を入れ、「たれたっぷり!たまご醤油たれ」 を誕生させました。
卵黄を思わせるまろやかな味わいは、「卵かけご飯みたいで食べやすい」「納豆のクセが抑えられている」とSNSを中心に人気が広がり、金のつぶシリーズの定番商品となります。
ただし、このシリーズも公式に発表されている通り、ひきわりタイプのたまご醤油たれは2024年秋に製造終了しています。
ここから見えてくるのは、味やコンセプトが評価されていても売り場や需要に合わなければ整理される、という現実です。
「におわなっとう」販売終了が象徴するミツカンの判断
近年、特に話題になったのが「金のつぶ パキッ!とたれ におわなっとう」の販売終了です。
ミツカン公式サイトでは、販売不振により2025年8月末をもって製造販売を終了と明確に説明されています。
この商品は2000年から販売され、独自の納豆菌(N64菌)によって、納豆特有のにおいを大幅に抑えた画期的な商品でした。
公式には後継的な位置づけとして、「なっとういち 押すだけプシュッ!と 超小粒」など、におい控えめ路線の商品が案内されています。
つまり、「におわなっとう」という名称は消えても、思想自体は別の商品に引き継がれているのです。
まとめ
金のつぶシリーズの歴史を振り返ると、ヒット=永続ではないことがよく分かります。
ミツカンは一貫して、売れたかどうかより、今の売り場と時代に合っているかを基準に判断しているように見えます。
スーパーで見かけなくなった商品は、消えたのではなく、次の形へ進むために整理された結果かもしれません。
そう考えると、納豆売り場を見る目も少し変わってきそうですね!
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