「血圧が少し高めですね」「コレステロールの値、ちょっと気になりますね」そんなふうに健診で言われて、なんとなく不安になった経験はありませんか?
そんなときこそ注目したいのが「腸」の存在です。
この記事では、腸と生活習慣病の意外な関係と、今日から無理なく始められる腸活習慣について、やさしく解説していきます。
生活習慣病と腸内環境の意外な関係
健診で「少し数値が高いですね」と言われたとき、まず思い浮かぶのは食事や運動のことかもしれません。
しかし実は、腸の状態も生活習慣病に大きく関わっていることが、最近の研究でわかってきました。
腸はからだの“司令塔”のような存在
腸は食べ物を消化するだけでなく、全身の健康を支えるさまざまな働きをしています。
免疫のバランスを整えたり、ホルモンの分泌に関わったり、感情にも影響していたりと、その役割は多彩です。
こうしたことから、腸は「第二の脳」とも呼ばれています。
体調がなんとなくすぐれないとき、実は腸のコンディションが崩れているサインかもしれません。
「腸内フローラ」が乱れると太りやすくなる?
腸の中には、約100兆個もの細菌がすんでおり、これらは「腸内フローラ」と呼ばれています。
善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランスが整っていると、代謝や免疫なども安定しやすいことがわかっています。
しかし、ストレスや食生活の乱れ、加齢などが原因で腸内フローラが乱れると、脂肪をため込みやすくなったり、血糖値や血圧に影響が出やすくなったりすることがあるのです。
実際に、腸内環境が悪化している人は、生活習慣病のリスクが高いという報告も出ています。
「腸から整える」が注目されている理由
「運動や食事改善が大切なのはわかっているけど、なかなか続かない」
そんな声をよく聞かれます。
その点、腸を整えることは小さな工夫から始めやすく、日常生活に無理なく取り入れやすいという特徴があります。
たとえば、いつもの食事に発酵食品を一品加えたり、夜にスマホを見る時間を少し減らして睡眠の質を上げたり。
こうしたシンプルな習慣でも、腸内環境は少しずつ変わっていきます。
生活習慣病を放置すると取り返しがつかなくなることも
「今は症状がないし、様子を見ればいいかな」と思ってしまいがちなのが生活習慣病のこわいところです。
高血圧や糖尿病、脂質異常症などは、初期にはほとんど自覚症状がありません。
しかし、放っておくと血管や臓器にじわじわと負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞、腎臓病などを引き起こすきっかけになることもあります。
「健診の数値が少し気になる」段階こそが、からだからのサイン。
早めにケアを始めれば、予防や改善が期待できる可能性も十分にあります。
腸内環境を整えることは、そんな早期ケアのひとつとして、無理なく始められる選択肢のひとつです。
今日からできる腸を整える生活習慣
腸活というと特別なことのように聞こえるかもしれませんが、実はとてもシンプルです。
ここでは、忙しい人でも取り入れやすい3つの方法をご紹介します。
発酵食品や食物繊維で“腸の味方”を増やす
腸内環境を整えるためには、まずは「腸にいい菌」を増やすことが大切です。
ヨーグルトや納豆、味噌、キムチなどの発酵食品には、善玉菌が含まれており、腸にとっていい働きをしてくれます。
あわせて意識したいのが「食物繊維」。
特に水溶性の食物繊維やオリゴ糖は、善玉菌のエサになって腸内で増えるのを助けてくれます。
野菜、果物、海藻、豆類など、普段の食事で少しずつ取り入れていくのがおすすめです。
睡眠とストレスケアで“腸のリズム”を整える
腸の働きは、自律神経のバランスとも深く関係しています。
睡眠不足やストレスが続くと、腸の動きが悪くなったり、便秘や下痢などの症状が出たりすることもあります。
質のいい睡眠をとる、リラックスできる時間をつくるなど、自律神経を整える工夫が腸にもいい影響を与えてくれます。
忙しいときほど「ちょっと休む」「深呼吸する」といった小さなケアを意識してみてください。
腸活サプリを習慣のきっかけにするのも手
毎日の食事だけで十分にケアできないときは、サプリメントを活用するのもひとつの方法です。
最近では、乳酸菌やビフィズス菌に加えて、プレバイオティクス(オリゴ糖・水溶性食物繊維)を組み合わせた製品もあります。
「飲む」ことを習慣にすることで、自然と腸活への意識が高まり、食事や生活習慣を見直すきっかけにもつながります。
まとめ
生活習慣病と腸の関係は、まだまだ知られていない部分もありますが、近年ますます注目されている分野です。
健診で数値が気になったとき、何から始めていいか迷ったら、まずは腸内環境を整えることを意識してみましょう。
完璧を目指す必要はありません。
少しずつ、できることから。
腸にいい食事を取り入れる、睡眠を大切にする、サプリを活用する。
そうした積み重ねが、5年後・10年後の健康を守ってくれる力になります。
<この記事の監修者>

山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー。総合病院の糖尿病病棟での勤務経験を活かし、発酵食品や野菜を積極的に取り入れる生活を実践。牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発に携わった経歴を持つ。
手作りの味噌や毎食欠かさずキムチを食べるなど、腸活を意識した食習慣を心がけている。季節の食材や薬膳の知識を活かした料理にも関心があり、日々の食卓で腸にやさしいレシピを探求中。
【今日から腸活】
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