生レバー
レバーが与える大きな影響の一つは、トキソプラズマです。
レアステーキ、生ハム、そして生レバーなどの生肉は、胎児に悔やんでも悔やみきれない大きな影響を与える可能性があるんです。
レアステーキ、生ハム、そして生レバーなどの生肉は、胎児に悔やんでも悔やみきれない大きな影響を与える可能性があるんです。
ここでは大きな影響のある2つの原因を紹介します。この2つは、大きな影響を与える可能性があるので、しっかり理解しておくことが大切です。
■トキソプラズマ
レバーが与える大きな影響の一つは、トキソプラズマです。NHKのあさイチでも、トキソプラズマの危険性が取り上げられ、実際に妊娠中に感染した事例が紹介されていました。
その方は、妊娠4か月の時にユッケやレバ刺しを食べ、翌日、風邪のような症状があり、リンパ節が腫れたという程度でした。
2~3日で直ったので気にしていませんでしたが、妊娠9カ月のエコー検査で胎児の脳室が普通の2倍になっていることが判明し、血液検査をすることでトキソプラズマ感染が確認されました。
子供は脳室が膨らんだことで脳が圧迫され手足の麻痺が残ってしまったそうです。
危険性
トキソプラズマが胎児に与える影響は、胎児の脳に異常が出る危険がある、ということ。
トキソプラズマとは生肉の中にいる可能性がある寄生虫で、このトキソプラズマに感染するルートは2つあります。
1.生肉を食べた母親から胎盤を通じて血液経由で胎児に感染し、脳や目に障害を発生させます。
2.猫のフンに存在するトキソプラズマが、猫のフンが混じった土を触る作業をすることで口から入る可能性があります。
対処法
トキソプラズマを防ぐ方法はありますから、胎児への影響を考えて、妊娠中はしっかりと徹底しましょう。
1.生肉、レアステーキ、生ハムなど十分な加熱調理がされていない肉をたべないこと。
2.猫のフンの処理をするときにはマスクをし、作業後はよく手を洗う。猫を外に出さない。
■レチノール
レバーが与える影響の、もう一つの原因はレバーに含まれる栄養素のレチノールです。
危険性
このレチノールを過剰摂取すると、胎児に奇形や先天異常などの影響がでる可能性があります。レチノールとは動物由来の食品に含まれる栄養素でビタミンAの仲間です。
栄養素ですから、身体にわるいものではありません。ビタミンAは野菜や果物にも含まれる栄養素ですが、野菜や果物に含まれるビタミンAは「プロビタミンAカロテノイド」と呼ばれ、動物由来のビタミンAとは少し特性が違います。
動物由来のビタミンAは、体外に排出されにくい傾向があるのでたくさん食べると影響が出やすいというのです。内閣府の食品安全委員会の推奨では、妊婦であれば、1日当たりビタミンA摂取量の上限を、2,700ugREと規定しています。
生たまご
生卵にはサルモネラ菌が付いている可能性があります。
卵を長期保存や常温保存した場合に、このサルモネラ菌が増殖し、それにより影響が発生するのです。
卵を長期保存や常温保存した場合に、このサルモネラ菌が増殖し、それにより影響が発生するのです。
■サルモネラ菌
生卵で気をつけるべきものの一つは、サルモネラ菌です。
生卵にはサルモネラ菌が付いている可能性があります。卵を長期保存や常温保存した場合に、このサルモネラ菌が増殖し、それにより影響が発生するのです。
危険性
サルモネラ菌の影響は、胎児ではなく、妊婦さんに食中毒(激しい腹痛、吐き気、おう吐、発熱)を起こす可能性があります。
妊娠中は、つわり、体の変化が原因で免疫力が低下します。そのため細菌がついている生ものが原因で、普段より食中毒にかかるリスクが高くなっています。
食中毒は胎児への直接な影響はないですが、母体がおう吐や下痢によって、子宮が収縮し流産や早産を起こしてしまう可能性があるのです。
対処法
サルモネラ菌は、1分以上70℃で加熱すると死滅します。極力加熱調理して食べることをお勧めします。また、調理した後も、2時間以内には食べきるようにしましょう。
卵は、必ず冷蔵庫(10℃以下)で保管しましょう。室温にしておくと鮮度が一気に落ちるので、調理する際には直前に冷蔵庫から取り出すようにしましょう。
卵の殻に触ったら、すぐに手を洗う。
■アレルギーの可能性
卵はアレルギーの原因となるアレルゲンで、三大アレルゲンの一つと言われています。
危険性
栄養があるからといって食べ過ぎると、生まれてくる赤ちゃんがアレルギー体質になるという可能性があります。
ただし、毎日3個以上卵を食べる場合ですから、極端に神経質になる必要はありません。
対処法
加熱調理した卵であれば、お母さんにも赤ちゃんにも必要な栄養やたんぱく質が豊富な食材なので、積極的に食べるようにしましょう。1~2日に1個程度がおすすめです。
鮭やマグロなど(大型の魚)
マグロを始めとする大きな魚は、妊娠中、妊娠の可能性のある方は、実は我慢が必要です。2005年、厚生労働省が「妊婦は魚に注意」という呼びかけを行っています。
■水銀
マグロがが与える大きな影響は、マグロの身に含まれる水銀が原因です。
水銀が原因の病気と言えば、水俣病という名を耳にしたことがあるのではないでしょうか。水俣病は、水銀が原因で、神経が侵されて、手足の感覚障害と運動失調、口、目、耳への障害が現れるという病気です。
危険性
水銀が胎児に与える影響は、胎児の神経に異常が出る危険がある、ということ。
2005年、厚生労働省から妊娠している方、妊娠の可能性のある方に、魚介類の摂食による水銀に関する注意が発表されています。
なぜ魚に水銀が?と思われるでしょうが。自然界には無毒な水銀がありますが、川や海で微生物などにより、身体に影響のあるメチル水銀に変化し、この微生物などを魚が食べる食物連鎖により魚の体内に水銀が蓄積していきます。
小児や大人であれば、魚を食べても水銀を体の外へ排出する機能が働くのですが、まだ未成熟な胎児にはこの機能がありません。そのため、胎児への身体の影響が心配されるということなのです。
だからといって心配し過ぎる必要はありません。普通に魚を食べただけですぐに、水俣病のような恐ろしい状態になるわけではありません。
また、胎盤ができあがる4か月以降で注意すればいいので、妊娠に気づかなかったから!と焦る必要もありません。
また、障害のレベルは強いものではありません。
海外の調査では、実際の影響は音を聞いた時の反応が1000分の1程度遅れるというようなレベルである、という報告がされています。
でも、せっかく生まれてくる赤ちゃんですから、健康には気を付けてあげたいですよね。ですから、どのようにすればいいのかを正しく理解してこれからの食生活を送りましょう。
ひじき
■ヒ素
栄養満点のヒジキを控えるような傾向になった理由は、ヒジキに含まれるヒ素のためです。
ヒ素にも2種類あり、有機ヒ素と無機ヒ素があり、ヒジキには毒性の高い無機ヒ素が含まれています。これは他の海藻にも存在しているのですが、ヒジキには高濃度で蓄積されている点が心配されるようになりました。
危険性
ヒ素は、胎児へ奇形や脳障害などの影響が出る可能性が考えられるそうです。
ただし、心配し過ぎる必要はありません。これまでヒジキによる赤ちゃんへの影響が出た事例が報告されたことはありませんし、ヒジキを食べてすぐ悪影響が出るわけではなく、毎日継続的にヒジキを食べ続けた場合に出る影響です。
厚生労働省によると、その量は体重50㎏の成人なら毎日4.7g(1時間水で戻した状態なら42g)以上を毎日食べ続ける量です。
普通の日本人の食生活であれば、平均で一日0.9gの摂取量なので、それだけのヒジキを食べ続けることは、あまり想像できません。
普通に食事をしていれば、毎日ひじきを食べ続けることも、おなかいっぱい食べる人はほとんどいませんよね。小鉢のヒジキの煮物を週1~2日食べるくらいなら問題ありません。
■対処法
それでもヒ素が気になる場合には、調理方法でヒ素を取り除くことができるんです。
「水で戻す」
ヒ素は水に溶けます。乾燥ヒジキであれば水で戻しますので、30分で約36%、60分で約68%のヒ素を抜くことができると言われています。
「茹でる」
戻したヒジキをさらに5分ほど茹でれば、さらにヒ素を減らすことができます。この時の茹で汁は、ヒ素が溶け出していますから、調理に使わないでください。
「他の食品と組み合わせる」
ヒジキだけで煮つけると、一度にヒジキを食べる量が増えてしまいます。ヒジキの煮物を作るときに人参、油揚げ、大豆など他の食品と組み合わせて入れるようにするとヒジキを食べる量を減らすことができます。食品はバランスよく食べることが必要ですから、他の食品も組み入れてバランスよく食べられるよう工夫をしてみてください。
「他のもので代替する」
ここまでの方法でも、やっぱり気になる、と思う方はヒジキに含まれる栄養素を他のもので摂取するようにしましょう。ヒジキを代替する他の食品例としては、プルーン、小松菜などがあります。
ナチュラルチーズ
ナチュラルチーズは、厚生労働省の指導で妊婦さんは食べないほうがいいとされている食べ物です。
加工時に加熱されたピザ、グラタン、ベイクドチーズケーキならばナチュラルチーズが入っていても大丈夫。チーズを作る過程に加熱工程が入っているチーズも大丈夫です。
例えば、ナチュラルチーズを加熱し、複数種類を混ぜて作っているプロセスチーズは問題ありません。
その他、加熱処理されたカッテージチーズやクリームチーズも大丈夫。ただし、輸入チーズは加熱処理されていないものも見受けられるので避けたほうが無難です。
加工時に加熱されたピザ、グラタン、ベイクドチーズケーキならばナチュラルチーズが入っていても大丈夫。チーズを作る過程に加熱工程が入っているチーズも大丈夫です。
例えば、ナチュラルチーズを加熱し、複数種類を混ぜて作っているプロセスチーズは問題ありません。
その他、加熱処理されたカッテージチーズやクリームチーズも大丈夫。ただし、輸入チーズは加熱処理されていないものも見受けられるので避けたほうが無難です。
■リステリア菌
厚生労働省の指導で、妊婦は食べないほうがいいとされているナチュラルチーズ。栄養満点の食品チーズはどうしてダメなんでしょう。
その理由は、リステリア菌です。
危険性
チーズを避けたほうがいい理由は、ナチュラルチーズの中に含まれるリステリア菌。リステリア菌は河川や動物の腸管内存在する最近です。
この菌に感染することによるリステリア症のため、赤ちゃんも感染し、流産や死産の原因になる可能性があるからです。
妊婦は健康な成人に比べ免疫力が低下しており、リステリア症のかかりやすさは約20倍にもなると言われています。ですから、みんなで食べても妊婦だけにその症状が現われる、なんてことも。
リステリア症を発症するとインフルエンザに見られるような発熱・筋肉痛・吐き気・下痢などの症状が現われます。重症化すると頭痛・髄膜炎・敗血症・意識障害・痙攣なども起こり、その致死率は20~30%とかなり高いのも特徴。
対処法
リステリア菌は、加熱されていない食品に入っている可能性が高い菌です。また、冷蔵庫で保管していても、菌の増殖は止まりません。塩による殺菌処理も効果がありません。
○一番よいのは加熱処理をすること
日本のナチュラルチーズは、製造時に加熱が義務付けられているので生で食べることはできると思われますが、念のため、妊娠中はナチュラルチーズはそのまま食べるのは避け、加熱調理をするようにしましょう。中心部分を75℃で1分程度加熱できれば完全殺菌ができます。
加工時に加熱されたピザ、グラタン、ベイクドチーズケーキならばナチュラルチーズが入っていても大丈夫。チーズを作る過程に加熱工程が入っているチーズも大丈夫です。
例えばナチュラルチーズを加熱し、複数種類を混ぜて作っているプロセスチーズは問題ありません。その他、加熱処理されたカッテージチーズやクリームチーズも大丈夫。
ただし、輸入チーズは、加熱処理されていないものも見受けられるので避けたほうが無難です。
■ナチュラルチーズ以外にも食べてはいけないチーズの種類
モッツァレラ、カマンベール、フロマージュブラン、リコッタ、ブリ・ド・モー、ロックフォール、ゴルゴンゾーラ、ブルーチーズ全般、チェダーチーズ、ゴーダ、パルミジャーノ・レジャーノ(パルメザン)などのチーズ。
輸入チーズで作ったレアチーズケーキ、柔らかいベイクドチーズケーキ、ティラミス、ムースなども注意要です。