もうすぐやってくる子どもの日。初節句を迎えるご家庭もあるでしょう。テレビでも各地の様子が紹介される「端午の節句」。中でも「菖蒲の湯」は子どもを始め、家族みんなの健康を祈って入る薬効の湯です。今年は記念に「菖蒲の湯」に入ってみませんか。入浴に使われる「葉菖蒲」の効能などについてご紹介します。
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端午の節句とは
もうすぐやってくるゴールデンウイークに子どもの日。初節句を迎えるご家庭もあるでしょう。 テレビで各地の様子を紹介する中でよく映されているのが「端午の節句」関連の映像ですね。中でも「菖蒲の湯」は子どもを始め、家族みんなの健康を祈って入る薬効の湯です。 初めての端午の節句を迎える際は、記念に「菖蒲の湯」に赤ちゃんを入れてあげませんか。
菖蒲湯の薬効
「菖蒲湯」は伝統的なものだとは分かりますが、どのような薬効があるのでしょう。 菖蒲の湯に入れる植物の「菖蒲」。この植物は元々、邪気を払う薬草として使われていました。実際に「菖蒲」には、血行促進や疲労回復の効果があるのです。 古くから無病息災を祈って、菖蒲を軒先につるしたり、薬効の湯として使われてきたのです。また、「菖蒲」は「勝負」や「尚武」に通じることから武家社会で重宝されました。 男の子を祝う「端午の節句」に欠かせないものとして浸透していったのです。
薬効があるけど赤ちゃんでも大丈夫?
菖蒲に効果的な薬効がありますが、「湯」として入浴する際には濃度もかなり薄められています。菖蒲には皮膚の新陳代謝を高めるなど、肌を健やかに保つ効果もあります。 古来より家族で入浴に使われてきたことから安全だと言えます。ただし新生児の場合、長時間の入浴はもともと勧められていません。通常通りの湯船に浸かる時間の範囲内なら大丈夫だと言えるでしょう。 また、菖蒲の葉を湯に浮かべて記念写真などする際は、赤ちゃんが葉や茎でケガをしないように注意しましょう。
入浴に使う「葉菖蒲」
記念に家でも「菖蒲湯」をしてみたいなと思った時、どんな植物の姿が浮かびますか。 「菖蒲」と聞くと、絵巻にも描かれているようなキレイな「花」が浮かぶのではないでしょうか。実は「菖蒲湯」に使われる菖蒲は「葉菖蒲」と言って葉の部分だけとなります。
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▼漢方として使われる「白蒲」はサトイモの仲間
アヤメなどの美しい花と「葉菖蒲」とは全く別の植物です。薬効のある「葉菖蒲」はサトイモの仲間で、古くは「白菖」と表記されていました。花はネコジャラシのような姿をしている植物なのです。 池の端などで咲いているきれいな「アヤメ」や「しょうぶの花」は「アヤメ科」です。アヤメは「花菖蒲」とも呼ばれるため、ややこしくなりますね。
菖蒲湯を用意するには
分かりにくい「葉菖蒲」ですので、端午の節句の時期に店頭で販売されている物を購入してみましょう。 フラワーショップなどで予約することもできますよ。菖蒲湯に使う葉菖蒲は10本程になります。軽く洗って紐で縛っておくと準備完了です。 当日はお湯を入れる前の湯船の底に置いておいて、最初からお湯に当てて浸しておきます。薬効成分が染み出しやすくなり、心地よい香りでいっぱいになりますよ。
▼葉菖蒲の姿は「刀剣」にも似ているため武家社会で大切にされました。
子どもの健やかな成長を願って
ゴールデンウイークや子どもの日にちなんで各地で様々なイベントも多く開催されますね。 帰宅したら伝統的な菖蒲湯に浸かってみませんか。お子さんの成長を願う伝統的な行事は、やっぱり素敵ですね。