「糖化」という言葉を聞いたことはありますか?
アンチエイジングの研究が進み、近年「糖化」が老化の原因のひとつとして注目を集めています。
年齢を重ねると、誰でも肌のくすみ、たるみやシワが目立つようになるものです。
でも、周りを見てみると、実際の年齢より若く見える人もいるのではないでしょうか?
この違いはもしかしたら糖化の差かもしれません。
実は、糖化による老化は食べ方を工夫することで予防できます。
そこで、この記事では、なぜ糖化によって老化が早まるのか、糖化を防ぐためにはどんな食べ方をすればいいのかをご紹介します。
老化が早まる原因は「糖化」にある?
「糖化」とは、たんぱく質や脂質が余分な糖と結びつく現象です。
余分な糖が体内のたんぱく質や脂質と結合して変質することで、老化の原因となるAGE(終末糖化産物)を生成します。
肌のハリや弾力を保つコラーゲンもたんぱく質の一種です。
体内でAGEが大量に生成されると、コラーゲンが失われ、肌がたるんだりシワができたりします。
更に、AGEは皮膚の細胞に沈着しやすいため、シミやくすみの原因にもなります。
老けない人がやってる食事術
シワやたるみ、シミやくすみの原因になってしまう糖化。
では老けない人は、糖化を予防するために、どんな食事の仕方をしているのでしょうか?
肌の糖化は、血糖値が急激に上昇するときに起こります。
AGEができやすいのは血糖値が上がる食後30分〜1時間です。
老けないために、この血糖値のピークを押さえ込める食事術を5つマスターしましょう。
1.ベジファーストを意識する
ベジファーストは、野菜やきのこから食べる方法です。
最初に野菜やきのこを食べ、次に肉や魚、豆腐などのたんぱく質を、最後に炭水化物のご飯という順番で食べましょう。
同じメニューを食べても、順番を変えることで血糖値の急上昇を防ぐことができます。
2.よく噛んで30分以上かけて食べる
早食いをしてしまうと糖が腸から急速に吸収され、血糖値が急上昇します。
よく噛んで、30分ほど時間をかけて食べましょう。
よく噛むことで満腹感を得られ、食べすぎも防止できますよ。
3.低GI食品を選ぶ
GI(グリセミックインデックス)は、食後血糖値の上昇スピードを数値化したものです。
GI値は食品ごとに設定されています。
GI値が低い食品を選ぶことで、血糖値の上昇を緩やかにできますよ。
たとえば、白米のGI値は73、うどんのGI値は62、蕎麦のGI値は46なので、白米やうどんより蕎麦を選ぶ方が血糖値が上がりにくくなります。
4.食品由来のAGEを避ける
AGEは体内で作られるだけではありません。
食事によって、外部からも体内に取り込まれます。
こんがり焼けたホットケーキやトーストの表面。
おいしそうなこのきつね色の焦げ目の部分が、実はAGEです。
揚げ物や焼き物を避け、煮たり茹でたりする調理法を選択しましょう。
また、ファストフードや、甘い清涼飲料水にもAGEが多く含まれているため、極力避けるといいですね。
5.お酒を習慣的に飲まない
老化の原因になるのは、AGEだけではありません。
お酒のアルコールが体内で代謝されて作られるアルデヒドも老化原因物質のひとつといわれています。
たまに飲む、付き合いでたしなむ程度に飲むならいいですが、日常的な飲酒は避けた方がいいでしょう。
老化対策には漢方薬も役立つ
老化を予防するには、食事の方法を見直すことが大切です。
でも、忙しい毎日のなかで、すべての食事術を毎日続けることは難しいですよね。
そんなときは、根本改善が期待できる漢方薬の力を借りて、からだの内側からアプローチするのもおすすめです。
老化対策には
- 加齢によるホルモンバランスの乱れを整える
- 水分の循環をよくしてからだに潤いをあたえる
- 血流をよくして肌や髪に栄養をいきわたらせる
などの働きをもつ漢方薬を選ぶのがいいでしょう。
<老化対策におすすめの漢方薬>
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
8つの生薬がからだに働きかけて、加齢とともに低下しがちな「腎(漢方の考え方で、エネルギーが蓄えられているとされている場所)」の機能を改善します。
「老化予防の名薬」とも呼ばれていて、冷えや疲労感、腰痛、尿トラブル、糖尿病などに広く用いられます。
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
八味地黄丸の処方に、水分代謝をよくする生薬と痛みを取り去る生薬を加えた漢方薬です。
八味地黄丸同様に老化によって衰えた腎の働きをよくして、加齢によるさまざまな不調に働きかけます。
漢方薬は、個人の体質に合ったものを選ばないと、十分な効果が発揮されません。
漢方薬を試したいと思ったら、まずは専門家に相談しましょう。
気軽で安心な相談先として、「あんしん漢方」のような、オンライン個別相談も話題です。
あんしん漢方では、漢方薬のプロがAI(人工知能)を活用し、あなたに効く漢方薬を見極めて自宅に郵送してくれますよ。
まとめ
「糖化」は肌や髪が老化する原因のひとつです。
糖化は、食事の方法を変えることで予防することができます。
また、漢方薬を取り入れることで、体質から改善するのもおすすめです。
若々しさをキープするために、できることから少しずつ始めていくことが大切です。
公式|あんしん漢方
<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師|山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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