「血圧が少し高めですね」「血糖値やコレステロールに気をつけましょう」健診でそう言われても、体調に変化がないと、つい後回しにしてしまいませんか。
生活習慣病は、急に重い症状が出る病気ではありません。
毎日の食事や運動不足、睡眠の乱れ、ストレスの積み重ねによって、少しずつ進んでいくのが特徴です。
だからこそ、数値の異常が出た段階は、からだからの早めのサインといえます。
今回は、生活習慣病が起こる理由や、今から始めたい対策、漢方による内側からの整え方についてわかりやすくご紹介します。
将来の大きな病気を防ぐために、できるところから生活を見直していきましょう。
生活習慣病はなぜ注意が必要なのか
生活習慣病は、自覚症状がないまま進みやすいため、早い段階で気づくことが大切です。
まずは、生活習慣病を放置してはいけない理由をみていきましょう。
自覚症状がないまま進みやすい
生活習慣病には、高血圧、糖尿病、脂質異常症などがあります。
これらは、初期にはほとんど症状がありません。
本人は元気なつもりでも、血管や内臓には少しずつ負担がかかっています。
気づかないまま放置すると、動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中などにつながるおそれがあります。
症状がないから大丈夫、とは言い切れないのが生活習慣病の怖さです。
毎日の積み重ねが数値にあらわれる
生活習慣病は、特別な原因で起こるわけではありません。
食べすぎ、塩分や脂質の摂りすぎ、運動不足、睡眠不足、飲酒、喫煙、ストレスなど、日々の習慣が深く関わっています。
たとえば、外食が続くと塩分やカロリーを摂りすぎてしまうことがしばしばありますよね。
また、座っている時間が長いと、脂肪がつきやすくなり、血糖値も上がりやすくなります。
さらに、睡眠不足やストレスは、自律神経やホルモンのバランスを乱し、食欲や代謝にも影響します。
こうした積み重ねが、健診の数値としてあらわれてくるのです。
健診の異常は未病のサイン
まだ病気とまではいえなくても、健診で異常を指摘されたなら注意が必要です。
漢方では、病気になる前の不調の段階を「未病」と考えます。
未病は、見た目には大きな変化がなくても、からだのバランスが崩れ始めている状態です。
この段階で整えておくと、本格的な病気に進みにくくなる可能性があります。
数値が少し高いだけだから、と軽く考えず、今のうちに向き合う姿勢が大切です。
生活習慣病を防ぐために見直したい習慣
生活習慣病の対策は、難しいものではありません。
毎日の過ごし方を少しずつ整えるのが第一歩です。
食事は「制限」より「整える」を意識する
対策というと、厳しい食事制限を思い浮かべる人もいるかもしれません。
しかし、急に極端な制限をすると、長続きしにくく、かえって反動が出やすくなります。
まず意識したいのは、食べる量と内容のバランスです。
野菜やきのこ、海藻を取り入れながら、脂質の多いものや甘いものの摂取量を見直しましょう。
肉や揚げ物に偏りすぎず、魚や大豆製品も組み合わせるのがおすすめです。
また、塩分の摂りすぎは血圧に影響しやすいため、汁物や加工食品の摂り方にも気をつけたいところです。
がまん一辺倒ではなく、続けやすい形で整えるのがポイントです。
少しでもからだを動かす習慣をつける
運動が大切とわかっていても、忙しいと後回しになりがちです。
しかし、生活習慣病の予防では、激しい運動よりも、まず動かない時間を減らす意識が役立ちます。
たとえば、ひと駅分歩く、エレベーターではなく階段を使う、家の中でこまめに立つなどでも違いがあります。
筋肉を動かすと、血糖や脂質の代謝が助けられ、体重管理にもつながります。
いきなり完璧を目指すより、毎日少しでも続けられる形を見つけるほうが現実的です。
睡眠とストレスのケアも欠かせない
食事や運動に比べると見落とされやすいのが、睡眠とストレスです。
寝不足が続くと、食欲をコントロールしにくくなり、血圧や血糖にも影響しやすくなります。
また、ストレスがたまると、甘いものやお酒に頼りがちになる人も。
それが習慣になると、数値の悪化につながることがあります。
夜更かしを減らす、湯船につかる、スマホを見る時間を短くするなど、休むための習慣も意識してみましょう。
心とからだの負担を軽くするのも、生活習慣病対策のひとつです。
生活習慣病対策に漢方薬という選択肢
生活習慣病の対策では、日々の習慣の見直しに加えて、数値に表れにくいからだの状態にも目を向けることが大切です。
たとえば、余分なものをためこみやすい人もいれば、疲れやすくて代謝が落ちやすい人、ストレスによって食欲や睡眠が乱れやすい人もいます。
同じように健診で数値を指摘されても、その背景にある不調や体質は人それぞれです。
そのため、検査値だけで判断するのではなく、自分の体質や今の心身の状態を整えていくことを大切にしましょう。
こうした内側からのケアに取り入れられる方法のひとつが漢方薬です。
漢方薬は、気になる症状だけではなく、体質や不調の原因に合わせて心とからだ全体のバランスを整えていくのが特徴です。
生活習慣病対策で用いられる漢方薬には、たとえば、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)があります。
おなか周りの脂肪が気になる人や、便秘がちな人に使われる漢方薬です。
また、大柴胡湯(だいさいことう)は、体力があり、脇腹からみぞおちあたりの張り感がある人などに用いられます。
そのほかにも、疲れやすさや冷え、ストレスの強さなどに応じて、選ばれる漢方薬は変わります。
漢方薬は、自分の体質に合っているかどうかが大切です。
合わないものを自己判断で選ぶのではなく、医師や薬剤師に相談しながら取り入れると安心です。
自分に合った漢方薬を知りたいときは「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスを活用する方法もあります。
漢方薬に詳しい薬剤師に相談しながら、自宅で無理なく体質改善を始めやすいのが魅力です。
まとめ
生活習慣病は、自覚症状がないまま進みやすい病気です。
だからこそ、健診の数値の異常は見逃したくないサインです。
まだつらい症状がない段階なら、生活を見直すことで改善を目指せる可能性があります。
食事、運動、睡眠、ストレスケアを少しずつ整えながら、自分の体質に合った方法を選んでいきましょう。
薬に頼る前にできる対策を始めたい人にとって、未病のうちに動き出すのは大きな意味があります。
将来の病気を防ぐためにも、今の数値とやさしく向き合うところから始めてみてください。
<この記事の監修者>

医師|木村 眞樹子(きむらまきこ)
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。
自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。
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