「最近、前より太りやすくなった気がする」「食べすぎた覚えはないのに、なぜかからだが重い」そんな悩みを抱えていませんか。
疲れがたまると、外に出るのがおっくうになったり、食事を適当に済ませたりしやすくなります。
すると、知らないうちに活動量が減り、体重も増えやすくなります。
甘いものや脂っこいものに手が伸びるのも、意志が弱いからとは限りません。
へとへとで余裕がないときほど、手早く満たせるものを欲しくなるためです。
この記事では、疲れやすさをきっかけに起こる体重増加を「お疲れ様太り」と呼び、その背景と整え方をわかりやすくお伝えします。
お疲れ様太りが起こりやすい理由
体重の増加が気になるときは、食べる量だけでなく、疲れとの関係にも目を向けるのが大切です。
疲れて動く元気がない
疲れが抜けない日が続くと、からだを動かす余力までなくなってきます。
仕事や家事をこなすだけで一日が終わり、帰宅後はソファに座ったまま動けない人もいるでしょう。
休みの日も、出かけたい気持ちはあってもからだがついてこず、気づけば寝てばかりいたという人も少なくありません。
こうして日々の活動量が落ちると、消費するエネルギーも減っていきます。
食べる量が大きく変わっていなくても、以前より太りやすく感じるのは不思議ではないのです。
疲れると食事が乱れやすい
くたくたの日は、食事にまで手が回らなくなります。
朝は何も食べずに出かけ、昼はパンだけ、夜は遅い時間にまとめて食べる。
そんな流れになってしまう日もあるでしょう。
とくに、強い疲れを感じているときは、すぐにエネルギーになりそうな甘いものや炭水化物に気持ちが向きやすくなります。
菓子パンやスイーツ、丼ものが続けば、体重に影響しやすくなるのも自然な流れです。
睡眠不足やストレスで食欲がぶれやすくなる
お疲れ様太りの背景には、睡眠不足も見逃せません。
しっかり寝たつもりでも回復した感じがなく、日中ずっと重だるい人もいるでしょう。
眠りが浅い状態が続くと、食欲のバランスが崩れやすくなります。
食べたはずなのに満たされず、つい何か口にしたくなる人も。
さらに、ストレスが強いと「食べてひと息つきたい」という気持ちも起こりますよね。
疲れと寝不足、気疲れが重なると、元気がなくなり気持ちまで落ち込みやすくなるのです。
お疲れ様太りを防ぐ生活習慣
体重を落とそうとして急に頑張るより、まずは疲れにくい暮らし方に整えるのが近道です。
「運動しなきゃ」より、まずは動かない時間を減らす
疲れている人にとって、いきなり運動を始めるのは負担が大きいものです。
最初からウォーキングや筋トレを続けようとすると、それだけでハードルが上がってしまいます。
まず意識したいのは、運動量を増やすことより、動かない時間を少し減らすことです。
階段を使う、買い物のついでに少し遠回りする、家の中で座りっぱなしを避ける。
そのくらいの小さな変化でも十分です。
大きく頑張るより、少しでも動ける日を増やすほうが続けやすいでしょう。
疲れた日は「ちゃんと作る」より「乱れにくくする」
へとへとの日に、栄養満点の食事を毎回作るのは現実的ではありません。
だからこそ、完璧を目指すより、乱れにくい形を決めておくほうが役立ちます。
たとえば、ごはんにみそ汁、納豆、卵、豆腐、鶏肉など、すぐ出せるものを組み合わせるだけでも十分です。
手軽でも、主食だけで終わらせないようにするだけで違ってきます。
お菓子や甘い飲み物で空腹をしのぐより、温かい汁物やたんぱく質を先に入れたほうが、気持ちも落ち着きやすくなります。
回復しやすい休み方を覚える
お疲れ様太りが気になる人は、休んでいるつもりでも回復できていないことがあります。
長く寝れば足りるとは限らず、夜更かしやスマホの見すぎで、かえって疲れが残ることもあります。
寝る前は画面を見る時間を少し短くして、ぬるめのお風呂に入る、温かい飲み物でひと息つくなど、からだをゆるめる流れを作るのがおすすめです。
予定を詰め込まず、休む時間を最初から確保しておくのもいい方法です。
しっかり休める日が増えると、翌日の動きやすさも変わってきます。
お疲れ様太りは内側から整える視点も大切
疲れやだるさを強く感じるときは、体重だけを気にするのではなく、元気の土台を立て直すことが大切です。
疲れやすさの背景にある「気力の土台」に目を向ける
疲れやすい、やる気が出ない、食後に強く眠くなるといった状態は、気力や体力が落ちていることが原因と考えられます。
この状態が続くと、消化吸収がスムーズにいかず、だるさが残りやすくなります。
だるさで動く余裕もなくなり、食事だけは乱れやすいという流れが重なると、体重も増えやすくなってしまうのです。
お疲れ様太りは、食べすぎだけで説明できないことも多く、まずは気力や体力といった元気の土台が弱っていないかを見る視点が役立ちます。
胃腸に負担をかけにくい食べ方を心がける
元気を出したいからといって、栄養のあるものをたくさん食べればいいとは限りません。
疲れているときは胃腸も弱りやすく、食べすぎがかえって重だるさにつながることがあります。
そんなときは、消化のよいものを中心にして、よく噛んで食べるだけでも違います。
冷たい飲み物や脂っこい料理が続くと、胃腸はさらに疲れやすくなります。
からだを立て直したいときほど、まずは受け止める側である胃腸をいたわる発想が大切です。
漢方薬で体質に合ったサポートを取り入れる
内側からのケアには、漢方薬を取り入れる方法もあります。
漢方薬は医薬品として効果が認められており、疲れやすさや体質に合わせて選べるのが特徴です。
お疲れ様太りでは、ただ体重や脂肪を減らす視点だけでなく、
- 疲れて動けないからだを立て直す
- 胃腸の働きを回復する
- 水分代謝を整えてむくみを軽くする
といった方向から整えていきます。
体重増加の背景にある不調へとアプローチできるのが、漢方薬のいいところです。
お疲れ様太りにおすすめの漢方薬
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
疲れやすい、気力が出ない、食欲がわかないといった人によく使われる漢方薬です。
胃腸の働きを助けながら、からだを動かす元気を補う働きがあります。
「痩せたい」より先に「まず元気を出したい」と感じる人に向いています。
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
疲れやすい、むくみや水太りが気になるという人に用いられる漢方薬です。
胃腸の働きを高めるとともに、余分な水分を排出する働きがあります。
だるさとからだの重さが重なっている人に向いています。
自分に合った漢方薬を選ぶのが難しいときは、「あんしん漢方」を利用するのもおすすめです。
オンラインで漢方に詳しい薬剤師へ相談でき、自宅にいながら手頃な価格で漢方薬を購入できます。
まとめ
お疲れ様太りは、食べすぎや運動不足だけで起こるとは限りません。
その背景には、疲れやすさ、気力の低下、睡眠不足、食生活の乱れなどが隠れていることがあります。
だからこそ、体重だけを減らそうとするより、まずは動ける元気を取り戻す視点が大切です。
こまめにからだを動かし、食事と休み方を整えながら、必要に応じて漢方薬も取り入れてみましょう。
「太ったから頑張る」ではなく、「元気を取り戻すために整える」と考えると、無理なく続けやすくなります。
<この記事の監修者>

山形 ゆかり(やまがたゆかり)|あんしん漢方薬剤師
薬剤師・薬膳アドバイザー・フェムケアサポーター。糖尿病病棟での経験から予防医学と食事の重要性を痛感し独立。エビデンスを軸に薬膳・発酵・フェムケアの視点でレシピ監修や執筆、講師活動を通じ「食から整える健康」を提唱。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
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