私たちは日々、人との関わりの中で生活しています。
つまり、「社会の中」で生きています。
この「社会の中」で生きていく状態は一体いつから始まるのでしょう?
この記事では、子どもの「社会性」がいつ芽生えるのか、そしてどのように発達していくのかについて、主に幼児期を中心にご紹介します。
社会性の発達とは?
子どもは、社会の中に生まれ、社会の中で育っていきます。
この社会の中には、自分を養育してくれる人だけでなく、他の家族、お隣に住んでいる人、地域の人々など、広範囲に渡って他者が存在します。
そして、その他者との結びつきが、子供だけでは身につけられない社会的なものの見方や、行動の仕方を覚えることに繋がります。
「社会性の発達」とは、このような他者と結びついた環境で成長していくことを指すのです。
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赤ちゃんにとっての社会性
人間は、全く社会性がない状態で生まれてくるのではなく、生まれた時から人への敏感性を持って生まれてくると言われています。
言葉がわからない赤ちゃんも、大人が怒っている表情をすればそれを見て泣いたり、笑いかけられると笑ったりしますよね。
これは人への敏感性があるからです。
また、養育者が笑いかけてくれたり、ミルクを与えるといったお世話をしてくれる際には、絆が生まれます。
つまり人間は生まれた瞬間から、すでに「社会性」(社会との繋がり)を持っているのです。
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子ども同士で育む社会性
では、生まれた時から持っている「社会性」は、その後どのように発達するのでしょう?
子どもは成長して年齢が上がるごとに、家族だけでなく、保育園や幼稚園といった場所で、他者と関わる場が増えていきます。
そして、その他者と遊ぶなかで「社会性」が成長していきます。
この分野では、幼児の遊びを社会的な地位から観察した、発達心理学者パーテン(M.B.Parten、1902年~1970年)の学説が有名です。
例えば、子ども達が一つの場所で積み木やお絵描きをして遊んでいるけれど、実はお互いに関わり合ってはいない遊び方である「並行遊び」は、幼児期初期によくみられるとのこと。
年齢が上がるにつれて、お店屋さんごっこや戦いごっこなど、一人ひとりが自分を中心にしたいことをする「連合遊び」が増えます。
さらに成長すると、おままごとのように、他の幼児と役割や行動を補完しあいながら、共通の目標を持って遊ぶ「協働遊び」が増えていきます。
つまりパーテンは、子ども同士の関わりの中に「社会性」があり、それが段階的に成長していくことを明らかにしたのです。
まとめ
人が生まれ持つ「社会性」は、幼少の頃は養育者との愛着関係、すなわち絆を形成することで発達します。
そして成長するにつれ、子どもたち同士の遊びの中で発達します。
つまり、幼児期に多くの人と関わり、いろんな経験をしていくことが、豊かな心を育むことに繋がると言えるでしょう。
子ども達がより良い「社会性」を身に付けられるよう、たくさんの遊びを経験させてあげられるといいですね。
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