歴史の深い日本には、多くの神秘的な場所や伝説が存在します。
その中でも、一般人の立ち入りが禁じられている「禁足地」は、特に興味を引く存在です。
今回は、日本に存在する禁足地3選をご紹介します。
禁足地3選
新開の森
画像出典|全国怪奇現象ファイル
滋賀県近江八幡市に位置する「新開の森」は、別名「シガイの森」と呼ばれています。
一見すると静かな自然に囲まれた場所ですが、その背後には深い歴史と恐ろしい伝説が隠されています。
この森は、戦国時代の武将・織田信長が処刑場として使用していたと言われており、多くの人々が命を落とした場所として知られています。
特に有名な伝説として、信長の不在時に城下町で遊び歩いていた女郎たちが、その行状を知った信長によって新開の森で首を刎ねられたという話があります。
また、安土城下で宗教論争を引き起こした二人の宗教家は、信長が仲裁に入り事の収束を命じるも、それを聞かずに論争を続けた事で、激怒した信長が見せしめの意味を込めて新開の森で処刑した言われています。
その二人を供養するために建てられた祠も、森の奥に今も存在しています。
このような歴史的背景から、「新開の森」は滋賀県内でもトップクラスの心霊スポットとして知られています。
夜になると、女のすすり泣く声や、竹の隙間からのぞく女の顔などの怪奇現象が報告されています。
また、この森の木を切ろうとした者や、開拓しようとした者が原因不明の病で亡くなったという話も伝えられています。
「新開の森」は、その歴史や伝説から、多くの人々の興味を引きつける場所となっています。
しかし、その神秘性や危険性を理解し、訪れる際は十分な注意と敬意を持って接することが求められます。
オソロシドコロ
長崎県対馬市に位置する「オソロシドコロ」は、1300年以上の歴史を持つ神秘的な場所です。
この名前は、八丁郭・裏八丁郭・多久頭魂神社の不入坪の総称として使われています。
この地域は、太陽信仰の中心地として、長い間、絶対に立ち入ってはならないとされてきました。
伝説によれば、かつて対馬に「虚船」と呼ばれる入り口のない船が漂流し、その船から高貴な女性が流れ着いたと言われています。
この女性は、太陽の光によって奇跡的に妊娠し、産まれた子供は「天童」と名付けられました。
天童は、その不思議な力で多くの人々の病を癒す能力を持っていたと伝えられています。
彼の死後、対馬を守る神として崇められ、その墓は「八丁郭」に、天童の母の墓は「裏八丁郭」として現存しています。
今なお、立ち入りが許されていないのは「多久頭魂神社」の不入坪です。
八丁郭と裏八丁郭は、一般の人々にも参拝が許されていますが、厳格なルールが存在します。
例えば、塩で身を清めること、大声を出さないこと、転ばないこと、物を拾って帰らないことなどが挙げられます。
また、参拝が終わった後は、お尻を向けずに後退りして鳥居まで戻る必要があります。
これらのルールを破ると、祟りや死が待ち受けているとも言われています。
「オソロシドコロ」は、その歴史や伝説、信仰の深さから、多くの人々に興味を持たれる場所となっています。
訪れる際は、その神秘性を尊重し、ルールを守って参拝することが大切です。
新城島
沖縄県に位置する「新城島」は、その小さな面積にも関わらず、多くの禁足地や伝説が存在する神秘的な島です。
島の人口はわずか10人未満と言われており、その静寂と秘密めいた雰囲気が、多くの人々の興味を引きつけています。
特に有名なのが「人魚神社」です。
この神社は、名前の書かれた看板すら存在しない非常に秘密の場所。
鳥居の前には「立ち入り禁止」や「撮影禁止」と書かれた看板が掲げられており、島民でさえも限られた人しかその境内に足を踏み入れることが許されていません。
この神社は「神の通る道」として、特別な存在として扱われています。
また、新城島には謎に包まれた集落も存在します。
この集落もまた、外部の人々の立ち入りが厳しく制限されており、その生活や文化はほとんど知られていません。
特に注目されるのが、1年に1度行われる「豊年祭」。
この祭りは、日本民俗学の中でも最大のタブーとされる「秘祭」として知られています。
外部の人々が新城島の祭りや文化について調査しようとすると、島民との間でトラブルが発生することも少なくありません。
「新城島」は、その神秘性や歴史、文化から、多くの人々の興味や好奇心を引きつける場所となっています。
しかし、その秘密を守るためのルールや伝統を尊重し、敬意をもって訪れることが大切です。
あわせて読みたい|マタイク(mataiku)