「夫の口臭が強くなってきた」「口臭で部屋の中が臭い」など、パートナーのひどい口臭に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
実際、女性の約84%が「夫の口臭が気になる」と回答しているとの報告もあります。(※1)
デリケートな問題だからこそ、どうやって本人に伝えたらいいのか悩んでしまいますよね。
今回は、夫やパパの口臭に悩んでいる方に向けて、口臭の原因と対策について紹介します。
夫の口臭がひどい…原因は?
口臭の原因のほとんどが、口の中の細菌によるものです。
嫌気性菌(けんきせいきん)と呼ばれる細菌が、皮膚や食べもののたんぱく質やアミノ酸を分解してニオイの原因物質を作り出します。
また、舌の表面には舌苔(ぜったい)と呼ばれる白い苔が付着しています。
舌苔には嫌気性細菌がたくさん存在しており、ニオイの原因物質が発生しやすい場所です。
その他にも、ニオイの強い食事やコーヒー、たばこなどの嗜好品や、病気が原因で口臭が発生することもあります。
口臭がひどいのは生活習慣にも原因あり?
何気ない習慣が、嫌気性菌を増やして口臭を悪化させているかもしれません。
注意すべき3つの習慣を紹介します。
1.食べたもののニオイ
ニオイの強いものを食べると、口臭の原因になる可能性があります。
<ニオイの強い食べものの例>
- ニンニク
- にら
- 玉ねぎ
- ネギ類
- 脂の多い肉類
<ニオイの強い飲みものの例>
- コーヒー
- お酒
口臭が気になる場合は、摂取を控えたりタイミングに気をつけたり対策しましょう。
2.ドライマウス
ドライマウスとは、口の中が乾いた状態のことです。
唾液には、殺菌作用や食べものを洗い流す浄化作用などがありますが、ドライマウスになると唾液の分泌が減り、口臭が発生しやすくなるのです。
他にも、口の中がネバネバしたり、歯垢(しこう)がつきやすくなったりなど、さまざまな症状が引き起こされます。
3.喫煙
喫煙は、たばこに含まれるタールやニコチンにより、口臭を悪化させる可能性があります。
タールは、たばこのニオイ成分のひとつです。
タールは油分を含んでいるため、歯や舌に絡みつくように付着し、なかなかニオイを消すことができません。
ニコチンには唾液の分泌を抑える働きがあり、口の中を乾燥させ細菌が繁殖しやすい環境を作り出します。
また、タールやニコチンは、強い口臭を伴う歯周病のリスクを高めてしまうため、健康面でも注意が必要です。
夫のひどい口臭を改善する3つの対策
夫の口臭がひどいと感じたら、まずは普段の生活で実施できる対策方法を試してみてください。
ここでは、家族みんなで始めらる口臭対策を3つ紹介します。
1.食生活の改善
ニオイの少ない食材の使用や、調理法の工夫で口臭の改善が期待できます。
ニンニクは、細かく刻んだりつぶしたりするとニオイの成分が作られるため、口臭対策には、丸ごと使うのがおすすめです。
アルコールの摂取量が多い場合には、摂取量を見直し、適量に抑えましょう。
さらに、食事中の咀嚼(そしゃく)が重要です。
しっかり噛んで食事をすると唾液の分泌が促されるため、普段から意識しましょう。
2.歯磨き方法の見直し
歯ブラシに加えて、デンタルフロスや歯間ブラシ、舌磨きを追加するといいでしょう。
デンタルフロスや歯間ブラシを使用すると、歯ブラシでは取れない歯の間の歯垢も取り除くことができます。
舌ブラシでは、細菌の温床である舌苔を取り除けます。
また、歯医者の定期検診を受けるのもいいでしょう。
どの方法も、口臭の有無に関係なく、歯の健康を維持するために家族みんなで取り組める方法です。
3.禁煙をすすめる
禁煙は、口臭対策に効果的な方法です。
しかし、いきなり禁煙するのも難しいはず。
少しでも禁煙に興味を持ってもらうために、禁煙グッズを提案してみるのもおすすめです。
<禁煙グッズの例>
- ニコチンやタールを含まない電子たばこ
- 禁煙飴
- ガム
この他に、禁煙外来を受診するのもおすすめです。
禁煙外来は、一般的に12週間のプログラムで、ニコチンパッチや飲み薬など、禁煙補助薬を用いて禁煙成功へと導いてくれます。
また、週末に家族の予定を定期的に入れることで、たばこを吸う時間や頻度を減らす方法もあります。
禁煙中の気分転換にもなるでしょう。
口臭対策には漢方薬という選択肢も
食生活の改善に取り組んでいても、毎日続けるのは難しいですよね。
漢方薬は飲むだけでいいので、食事や生活習慣の改善と併用できます。
口臭の原因には、唾液分泌の減少やストレス、胃腸の不調なども考えられます。
口臭対策には、以下のような働きのある漢方薬を選び、根本からの解決を目指しましょう。
- 水分の循環を改善して唾液分泌を増やす
- 自律神経を整えて、唾液を出やすくする
- 胃腸の働きをよくして口臭の原因となる消化不良を改善する
<口臭対策におすすめの漢方薬>
- 五苓散(ごれいさん)
水分代謝を促し、口腔内の水分バランスを整えるのに働きかけます。ドライマウスにも用いられます。
- 麦門冬湯(ばくもんどうとう)
胃の働きを整えてうるおいを作り出すことで、のどや気管などの呼吸粘膜をうるおします。
漢方薬は、からだの状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、副作用が生じることもあります。
適切な漢方薬を見極めるためには、漢方薬に精通した医師・薬剤師に相談しましょう。
「あんしん漢方」のようなオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのがおすすめです。
漢方に精通した薬剤師とAIが、漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれるので、とても便利です。
食生活や歯磨きを見直して口臭を予防しよう!
食事や歯磨き習慣など、普段の生活でできる口臭対策はたくさんあります。
これらの対策は、歯の健康を守るためにも役立つ方法です。
口臭の気になるパートナーだけではなく、あなたや家族みんなで取り組んでみてください。
公式|あんしん漢方
参考サイト
(※1)公益社団法人 日本歯科医師会 「10代〜70代の男女1万人に聞く、お口の臭い調査」
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師|碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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