毎月やってくる生理痛に悩んでいる女性も多いのではないでしょうか。
薬で痛みを抑え、生理痛は仕方のないものとあきらめていませんか?
実は、自宅でかんたんにできるツボ押しで、生理痛を緩和する効果が期待できるのです。
今回は、ツボ押しと生理痛の関係、生理痛の緩和におすすめのツボについて、薬剤師の碇純子さんに解説していただきます。
そもそも「ツボ」って何?
ツボとは、毛細血管や神経が集中している場所です。
この「ツボ」に刺激を与えると、自律神経に作用することができると考えられています。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、からだが正常に働くためには、この二つの神経のバランスを調整することが大切です。
私たちは、無意識に自律神経のバランスを調整し、呼吸や栄養の吸収、睡眠、覚醒などさまざまな生理作用をおこなっています。
人が生きていくうえで重要な役割を果たしている自律神経ですが、この自律神経が体内のどこかで滞ってしまうと、さまざまな不調があらわれます。
そのため、毛細血管や神経が集中しているツボを刺激することで、自律神経の滞りを解消し、自律神経の乱れによる不調を改善することが期待できるのです。
生理痛にもツボ押しが効く?
生理痛の原因には、血流の滞りや、ストレスの蓄積が考えられます。
ツボを刺激して痛みやコリを取ると、エネルギーや血液の流れが促されて、生理痛を緩和する効果が期待できるのです。
また、ツボを刺激することは、不安やストレスの軽減につながります。
加えて、自律神経が乱れることも、血流が悪くなる原因のひとつとされています。
ツボ刺激は自律神経にも作用するため、生理痛の緩和に効果が期待できるでしょう。
生理痛を和らげるツボ一覧
生理痛を和らげるツボは複数あります。
6つのツボの位置と期待される効果を解説していきますね。
1.帰来(きらい)
帰来は、おへそから指3本分下に位置するツボです。
生理痛や生理不順への効果が期待できます。
カイロや湯たんぽなどで、ツボの周りを温めるのも効果的です。
2.関元(かんげん)
関元は、おへそから指4本分下に位置するツボです。
帰来のすぐ近くにあります。
関元も、生理不順や生理痛の緩和が期待できます。
3.中極(ちゅうきょく)
中極は、関元からさらに指1本分下に位置するツボです。
おへそからは、指5本分下に位置します。
帰来、関元、中極はおへそから下に3か所連なっているツボなので、ツボを押すだけでなく、おなかの下の方をカイロや湯たんぽなどで温めるのも効果的です。
4.合谷(ごうごく)
合谷は、手の甲の親指と人差し指の付け根の骨が交わる付近にあるツボです。
万能のツボといわれており、自律神経を整えたり、生理痛や頭痛や肩こり、ストレスなどあらゆる不調を緩和したりする効果が期待できます。
5.三陰交(さんいんこう)
三陰交は、足首の内側のくるぶしから指4本分上に位置するツボです。
婦人科系の不調に効果があるといわれており、生理痛の緩和も期待できます。
また、生理痛を悪化させる原因のひとつである「冷え」にも効果があるといわれています。
6.血海(けっかい)
血海は、膝のお皿の内側から指3本分上に位置するツボです。
血流を整える効果があるといわれており、婦人科系の不調の緩和が期待できます。
経血量を整える効果も期待できます。
生理痛にはツボ押しに漢方薬をプラス
生理痛の緩和には、漢方薬の服用もおすすめです。
婦人科でも、生理痛に対して実際に漢方薬が処方されています。
生理痛の緩和には、血流や栄養の流れを改善する作用のある漢方薬を選びます。
<生理痛の緩和におすすめの漢方薬>
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
滞った血液の流れをよくして、生理痛、月経不順、月経異常などを改善します。
比較的体格ががっしりとしており、のぼせや、足の冷えなどを感じる方におすすめです。
- 四物湯(しもつとう)
血液の流れを促し、栄養を補うことで生理不順や生理痛、更年期障害、貧血、冷え、しみに働きかけます。
疲れやすく手足が冷えやすい貧血傾向の方におすすめです。
漢方薬は、体質にあったものを選ぶことが重要です。
体質に合わないと、効果を感じられないだけでなく、副作用が出る場合もあります。
そのため、漢方薬を選ぶときには、医師や薬剤師など専門家に相談しましょう。
「あんしん漢方」なら、スマホから簡単に専門家へ相談できます。
お手頃価格で自宅まで郵送してくれるため、忙しい人でも使いやすいサービスです。
まとめ
自分でできる生理痛の対策として、ツボ押しがおすすめです。
たくさんの血管や神経が集まっているツボを刺激すると、血流を促したり自律神経を調整したりする作用が期待できます。
生理前の1週間くらい前からはじめると、さらに効果を期待できますよ。
入浴中やテレビを見ているときなど、ちょっとした時間にぜひツボ押しを取り入れてみてくださいね。
公式|あんしん漢方
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師|碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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