「#村上春樹で語る育児」というハッシュタグが「面白い!」「読んでいて元気がでる」とtwitter上で話題になっています。
今回は数ある「#村上春樹で語る育児」の中でも特に秀逸なものを集めました!
「#村上春樹で語る育児」
みんなのおもしろ作品
「君はいつもそうだ。僕がいてほしい時に君はいない」
— ちゃっぴー (@chappy10090619) October 24, 2019
ベッドの中で彼は訴えた。
「そんなつもりはないの」
背を向ける彼に、彼女はそっと触れた。
しばらく彼のぬくもりを掌で感じていた彼女は彼にささやく。
「お食事エプロン、洗濯しないと明日の朝に乾かないの…。」#村上春樹で語る育児
「どうしてこれを口にしてはいけないんだい?」
— うこ平成最後の男の母 (@uco_blog) September 12, 2019
彼の口元からは輝く糸が伸びている。
とても綺麗だ。 唐突な質問に私は戸惑った。この世界ではそう決められているし、これから先も変わらないだろう。そう、窮屈なほどに。 無言で拾い上げるオムツは、 ずしりと重かった。#村上春樹で語る育児
「何故こんなになるまで放っておいたのよ」
— 雅樹 (@masazeroque) August 29, 2019
「慣れちゃったんだ。おむつが重い事にも、泣かないでいる事にもね。それに遠くから見れば」僕は言った。「大抵のものは綺麗に見える」
「ねえ」彼女は器用に僕のおむつを替えながら首を振った。
「一生そんな風に生きていくつもり?」#村上春樹で語る育児
「そっちも食べてみたいわ」
— YuI (@YuI57619625) September 7, 2019
彼女は僕の昼食を指しながら言った。
「僕のをそのままじゃあげられないから、別にもってきてもいい?」
「うん」
目を輝かせて彼女は答えた。 僕はやれやれと彼女の分も用意して器を渡すと嬉しそうにほおばり、彼女は口からそれを全て吐き出した。#村上春樹で語る育児
「ないっ!」
— oreoreoreo (@oreoreoreo19) September 5, 2019
彼は一切の不純物を含まないその瞳を真っ直ぐ僕に向け、まるで高校球児が甲子園に挑む際のレギュラー・メンバーに選ばれたときの返事の様な勢いを持って、いとも簡単に僕の問いを退けてみせた。 しかし、彼のオムツを覗くと、確かにそれは『ある』のだ。#村上春樹で語る育児
「紫がいいの」彼女は涙を流してそう訴える。「これは違う、緑は違うの」
— りんご (@ringoeigodeee) September 4, 2019
やれやれ、わざわざ高価な方を準備したんだぜ?大粒のマスカットを前に哀しみが広がる。 #村上春樹で語る育児
時計が六時を打ち、僕は目を覚ました。彼女はベッドにはいなかった。居間に行ってみると、ソファーの前に座った彼女がほほえみながら振り返った。彼女は、なんだか白い波間に漂っているように見えた。ティッシュの箱は空になっていた。 #村上春樹で語る育児
— Hiroko Ara (@hirokokantele) September 4, 2019
「ここから出して」
— imo (@shorthope1411) September 3, 2019
鉛色の天井を見上げながら君が呟いた。
車内には湿っ気のある空気とオルゴールの音色が流れている。
「僕もそうしてあげたいんだ。ただ、今は君をその椅子に縛らなければいけないんだ」 そして車内に蝉の鳴き声さえ搔き消すような君の声が響いた。 #村上春樹で語る育児
いつものように朝が来て、
— おばちゃん@ちくろのすけ (@21j8kvwIxKFaMh9) September 3, 2019
いつものように白い箱を開けたところで手が止まった。
細心の注意は払っていたはずなのに、今日に限ってなんていう事だ。
私は頭を抱えた。
視線の先には
洗濯物に絡まる数え切れないほどの無数の白い繊維
それはまるで積もり始めの粉雪のようだった。#村上春樹で語る育児