1985年(昭和60年)、日本各地の自動販売機で、誰かが取り忘れた?と思わせる飲料が相次いで発見、しかしその中には猛毒の除草剤が混入されていました。
何も知らずに口にした人が次々と倒れ、関連が疑われる事件では少なくとも13人が死亡、動機や犯人の人数さえ分からないまま、事件は未解決となっています。
もう1本出てきた?何気ない幸運が一転して悲劇に
なぜか2本出てきたラッキー、そんな日常の何気ない出来事を利用したのが、1985年に日本中を震撼させた「パラコート連続毒殺事件」です。
最初の事件は広島県福山市で発生、45歳の男性が自動販売機の上に置かれていた飲料を持ち帰って飲んだところ、体調が急変し2日後に死亡、男性の嘔吐物からは、強い毒性を持つ除草剤「パラコート」が検出されました。
その後、大阪、三重、福井、宮崎などで同様の事件が続発、特に多かったのが、自動販売機の商品取り出し口に毒入り飲料を置くという手口でした。
一連の事件では主にパラコートが使われ、一部では別の除草剤ジクワットも確認されています。
後年の資料では13人が死亡したと整理されていますが、関連事件や中毒者をどこまで含めるかによって記録には違いもみられます。
13人死亡も未だ未解決事件
これほど多くの犠牲者を出しながら、事件には現在も大きな謎が残されています。
そもそも、一連の事件がすべて同じ人物による犯行だったのかさえ判明していません。
事件は広島から大阪、三重、福井、宮崎、和歌山、埼玉、奈良、宮城、石川など広範囲で発生しており、事件が大々的に報道されるようになると、自ら飲料に薬品を混ぜて被害者を装う自作自演や、類似した手口による模倣事件まで発生、どこまでが最初の犯人による事件なのか?その境界自体が分からなくなっていったのです。
当時は現在ほど街中に防犯カメラが設置されておらず、自動販売機の周辺にも犯人につながる決定的な証拠はほとんど残されませんでした。
動機についても、特定の人物を狙った形跡もなく、金銭要求や犯行声明が確認された事件でもなく、誰が何のために毒入り飲料を置いたのか?その答えが見つからないまま捜査は難航しました。
犯人は一人だったのか?複数だったのか?模倣犯はどこから混ざったのか?実際にどれほどの毒入り飲料が置かれていたのか?多くの謎を残したまま公訴時効が成立し、発生から40年以上が経過した現在も、多くの謎を残した昭和の未解決事件の一つです。
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