パパライターのmoriと申します。
普段は教育系の記事を書くことが多いのですが、ここでは珍しく、私の妻が体験した子宮外妊娠について、夫目線でのリアルをお伝えします。
子宮外妊娠は身近におこるということを、妊活中のご夫婦に知って頂ければ何よりです。
【お読みになる前に】
- この体験から3年以上経過し、今では妻も回復して元気です。
- 記事前半に出血、救急搬送などの描写があります。気分を害しそうな方は飛ばしてください。
- 症状などはあくまでも妻個人の体験です。医学的に一般的なものではないかもしれません。
とある夫婦に起きた、子宮外妊娠のリアル
私たちは、なかなか子どもを授からなかったこと以外は、どこにでもいる普通の夫婦でした。
共働きで二人とも30代後半、結婚から7年が過ぎて、待望の第一子を授かりました。
そのまま無事に出産、子育てはそこそこ順調。
「40歳までに第二子がほしい」との妻の希望で、ゆるめの妊活に取り組んで1年が過ぎた頃の出来事です。
始まりは妊娠検査薬
仕事帰りに妻から「生理の予定日を過ぎているので、念のため妊娠検査薬を買ってきて!」とのメール。
「期待しすぎちゃダメだぞ…」と自分に言い聞かせながら、薬局へ。
そして結果は、妊娠を示す線(陽性)が出てはいるものの、微妙に色が薄く不鮮明でした。
もし妊娠しているなら、6週目ぐらいからエコーに映るはず。
1週間ほど待ってから、かかりつけの産婦人科(長女を出産した近所の産院)の予約をとりました。
Point⇒子宮外妊娠でも、妊娠検査薬が陽性になる場合がある。
かかりつけの産婦人科に行くが…
エコー検査では何も映らず、初期の流産の可能性が高いことと、念のため1週間後にもう一度診察を受ける必要を伝えられました。
後で触れますが、この時点で、お医者様がひとことでも子宮外妊娠の可能性について触れてくれていれば、その後の展開は大きく変わっていたと思います。
ただ、子宮外妊娠は発見しづらいものだそうなので、誤診だと責めるわけにもいかないと(後日になって)思いました。
Point⇒子宮外妊娠は産婦人科でも見逃されやすい。
違和感と痛みを訴える妻
やがて妻が、腹痛、貧血(立ちくらみ)、だるさなどの症状を訴えるようになります。
今思えば、すべて子宮外妊娠を疑ってよい症状なのですが、ネットで調べても(子宮外妊娠という単語を知らなかったので)わからずに困惑します。
ごく初期とはいえ、もし流産ならショックを受けるだろうと、私は慰める程度のことしかできませんでした。
Point⇒パパにできることは少ない。
偶然のセカンドオピニオン
妻も私も、産婦人科のあっさりした診断にやや納得がいきませんでした。
そこで2度目の診察より前に、妊活の検査や薬等の処方でお世話になっていたレディースクリニックに相談することに。
そして結果的にはこれが幸いとなりました。
そのレディースクリニックの先生は症状を聞くなり、すぐに県立病院に電話をかけ、紹介状を書き、その日のうちに詳しい検査をするよう勧めたのです。
Point⇒セカンドオピニオンのおかげで、早期発見につながった。
ほっとしたのも束の間…
数時間待たされた詳しい検査の結果、子宮外妊娠の可能性が高いことを告げられました。
ここからは専門的な説明も増えるのですが、子宮外妊娠(医学的に正しくは異所性妊娠)はすべて危険な症状になるわけではなく、自然治癒などもありえるとの説明を受けます。
薬を処方され、次回診療の予約をとり、いったんは帰宅となりました。
Point⇒子宮外妊娠になっても、危険な症状に進む可能性は高くはない。
深夜の救急搬送!
残念なことに事態は、県立病院で受けた説明の中でももっとも厳しいケースへ発展していきます。
結論から言うと、妻の子宮外妊娠はかなり危険な状態で、卵管破裂からの大量出血につながってもおかしくない状況でした。
腹痛と貧血のおさまらなかった妻は、さらに2日後の深夜、顔面蒼白となって失神します。
このとき私は仕事に出ていて、救急車を呼んでくれたのは、2歳の娘の面倒をみるため田舎から駆けつけてくれた両親でした。
Point⇒レアケースだが、大量出血をおこすととても危険。
入院と手術、そして回復へ
私がタクシーを飛ばして病院についたときには、妻は点滴等の処置を受け眠っていました。
当直医の説明では、卵管付近にくっついてしまった卵の残骸がちぎれかけ、腹腔内でかなり出血しているとのこと。
このまま入院し、明日にでも手術と言われます。
翌朝には担当医からさらに詳しい説明が…。
全身麻酔で内視鏡手術の予定だが、もし難しい状況なら途中で開腹手術に切り替える。
卵巣は残せると思うが、片方の卵管は諦めてくれ。
心配な一方、さすがは大きな病院、医師や看護師の対応がとてもしっかりしていたのを覚えています。
手術は無事成功し、妻は1週間ほどで退院できました。
おへその近くに手術痕が少し残ったものの、1年ほどで目立たなくなりました。
卵管切除でその後の妊活への影響はありましたが、妻の命が助かった幸運には比べるまでもないでしょう。
「子宮外妊娠」という言葉を耳にすることがあるのではないでしょうか? 子宮外妊娠は妊娠の1%を占めると言われています。 女性で妊娠を希望している方全員に、子宮外妊娠になる可能性があるのです。 放っておくと卵管破裂などの深刻なトラブル[…]
妊活では、セカンドオピニオンが必要?
最近では、がん治療などの際にセカンドオピニオンを持つことが当たり前になりましたね。
私は妊活でも、選択肢の多さや多様なリスクを考えると、かかりつけの産婦人科以外に、気軽に相談できる専門家の存在が大切だと思います。
産婦人科が悪いわけではない
最初のエコー検査で、危険を見抜けなかった産婦人科医が悪いのでしょうか?
子宮外妊娠の初期は発見が難しいそうなので、医療ミスとまでは言えないのかもしれません。
その産婦人科は駅近くの新しくきれいな産院で、先生の人当たりも良く、我々夫婦にとっては長女を無事に取り上げてもらった恩もありました。
ただ、後に地元ママの間では、やや頼りないとの評価であることを知ります。
さらに後日談としては、約1年後にはその産院の看板がかけ替えられ、経営者が交代してしまったのも事実です。
レディースクリニックのベテラン院長に感謝
この私たちの体験に関しては、セカンドオピニオンをきっかけに早期発見につながったのが不幸中の幸いだったと感じています。
このレディースクリニックのベテラン院長はざっくばらんな人柄で、妊活中に精子検査を敬遠した私を、笑いを交えて説得してくるなど、面白い方でした。
そうした信頼感から、早めに相談できたのかもしれません。
ともあれ、妊娠をとりまくさまざまなリスクを考えると、皆さんもセカンドオピニオンを持つことをおすすめします。
そしてそれが、今回の記事で最も伝えたい項目でもあります。
帝王切開の術後、脊椎麻酔で下半身麻痺になった体験談です。2人目(次男)の出産後、突然車いす生活を余儀なくされた現在の心境や車いす生活になったことで巻き起こる様々な出来事を赤裸々に綴ります。車いすで子育てに奮闘する姿もぜひご覧ください。 […]
おまけ★後日談とお金や保険のリアル
後日談
冒頭にも書いた通り、この体験は3年以上前の出来事で、現在の妻は心身ともに元気を取り戻しています。
私たちはその後の妊娠には成功してはいませんが、お医者様の説明では卵管が片方だけでも自然妊娠は可能だそうです。
お金と保険のリアル
子宮外妊娠は保険適用での治療となりますが、入院分も含めると約30万円の医療費がかかりました。
幸い妻が加入していた保険のおかげで、負担は少なくて済みました。
やはり万一の備えというのは大切ですね。
世の中には妊婦でも加入できる保険や、妊婦に特化した保険もあるようです。
妊娠中は子宮外妊娠以外のリスクもあるのですから、有効な保険に入っておくことは安心感につながります。
待ち望んだ妊娠で歓喜したのもつかの間、つわりや切迫流産など、妊娠期間中には特有のトラブルがつきもの。 人によっては自宅安静や入院せざるを得ないという事態もありえます。 そうして仕事を休んだときに気になるのは、お金のことですよね。[…]
まとめ
この記事では男性の私(パパ目線)で、妻の子宮外妊娠のリアルな体験談を書きました
妊娠や出産をする女性にとっては、他にもいろいろなリスクがあり、子宮外妊娠もその中の1つに過ぎないでしょう。
ただいずれの場合も、症状の早期発見が何よりの安心につながるはずです。
この記事が、最後まで読んでくださったパパ・ママ(または未来のパパ・ママ)の、より安全な妊娠・出産に役立つことを願っています。
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