子どもが欲しいのにできない。
不妊に悩んでいる人はたくさんいると思います。
筆者は結婚して9年目に体外受精で出産しました。
その9年の間に何回も「子どもはまだなの?」と聞かれ、悪気がない事はわかっていても、その言葉に傷つきました。
「まだなの?」と言っていた人が、「夫婦で仲が良いのが一番よ」と言葉が変わった時にも、「ご期待に沿えず申し訳ございません」と悲しくなっていました。
2022年4月より不妊治療が保険適用となり、体外受精のイメージも特別感が減ってきているように感じます。
金銭的不安から体外受精を視野に入れなかった方にとっては、チャンスが増えたかも知れませんね。
この記事では、体外受精を経験した筆者夫婦が、どんな気持ちで臨んだのか、お話させてください。
不妊治療ってどんな事をするの?
不妊治療では、まずはお互いが妊娠できる状態なのか検査します。
女性だと血液検査や子宮内に筋腫がないか、卵管は通っているか、卵子はあるかなど。
男性は採血の他に精子の数や動きを調べます。
その後の治療には、毎朝基礎体温を測って医師と排卵日を予測するタイミング法、排卵日に子宮内に精子を注入する人工授精があります。
ここまでで妊娠する人は約20%ほどと言われています。
筆者はタイミング法2回、人工授精を4回行いましたが妊娠せず、結果的に体外受精を医師に勧められました。
体外受精とは、卵子と精子を採取し受精させたものを子宮内に戻す方法です。
多くの人の手を借り、また高度な技術が必要になるので、当然治療費も高くなります。
妊娠や出産はお腹に赤ちゃんがいる幸せな時間だけではなく、つわりの苦しさや不安、パートナーとの意見の違いなど家族それぞれにドラマがあると思います。 筆者は現在45歳、2歳の子供がいます。 妊娠したのは42歳、いわゆる超高齢で妊娠&[…]
体外受精を決めた時の妻の気持ち
体外受精を勧められた時は、やはり悩みました。
このまま人工授精を続ければ、いつか妊娠するかもしれない。
一回の費用が人工授精は数万円なのに、対する体外受精は数十万円。
保険適用外の治療って、贅沢で特別な事をしている感じがしてしまう。
- そこまでして本当に子どもがほしいの?
- 妊娠することがゴールになっていない?
- 体外受精をやっててもダメだった時、そのお金でいろいろ楽しめたのにって後悔しない?
ただ筆者は40代、妊活ができるのもあと数年と考えたら…
- 少しでも望みがある方法を試してみたい!
- やらないで後悔するよりは、やって後悔したい!
- 車1台買ったつもりで治療を受けよう!
そう気持ちが固まったことで、体外受精に進みたいと夫に伝えました。
そして「いいよ」とあっさり了承してくれたため、大まかな予算と年齢の上限を決めて、体外受精を受けることになりました。
パパライターのmoriと申します。 普段は教育系の記事を書くことが多いのですが、ここでは珍しく、私の妻が体験した子宮外妊娠について、夫目線でのリアルをお伝えします。 子宮外妊娠は身近におこるということを、妊活中のご夫婦に知って頂[…]
不妊治療中の夫の気持ちって?
体外受精を了承してくれた夫ですが、不妊治療に協力的かというと実は違っていて、筆者には興味がない様に見えました。
「今度こんな治療をするよ」と説明しても忘れていたり、不妊治療がうまくいかず慰めて欲しいのに違う話になったり。
子どもが欲しい気持ちに温度差があるのかな?と感じていました。
筆者一人で妊活を頑張っているような孤独感もありました。
しかし、妊娠した後に何気ない会話の中で話してくれたのです。
「子どもは欲しかったけれど、不妊の原因は絶対自分だと思っていたから、それで夫婦仲が悪くなるのが嫌で、病院に行きたくなかった」(夫は太り気味)
「検査する時は不安だったけれど、問題ないのが分かったから、自分は治療の結果に一喜一憂せず、嫁が納得するまでやってもらおうと思ったんだ」
興味がないように見えたのは、「僕は子どもがいてもいなくても楽しいよ」という、夫なりの気遣いだったようです。
確かに治療の合間に旅行を計画して、いろんな所へ連れて行ってくれました。
「こうやって二人で、全国のおいしい食べ物やお酒を楽しむ人生も悪くないな」と、未来を想像できたことに感謝はしました。
でももう少し、態度だけではなく言葉もかけてくれたら嬉しいのに、と感じていたのも本音。
そして今は、夫の不安に気づけなくてごめんね、とも思っています。
まとめ
妊活はどうしても女性の方が治療で費やす時間や身体の負担が増え、「自分ばかり苦労して相手は何もしてくれない」という気落ちが芽生えやすくなるように思えます。
しかし、実は男性側も「自分に何ができるのだろうか」と考えているようです。
そこから寄り添って情報を共有するのか、明るくふるまって笑いとばすのか、はたまた全てを相手に託すのか?
方法は人により違うのでしょう。
結果的に夫婦で心地よい距離感を見つけて、心穏やかに治療に臨めるといいですね。
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