「通勤電車に乗るとおなかが痛くなる」「会議や発表の前になると、急に下痢をしてしまう」「また同じことが起きたらどうしようと思うと、外出そのものが不安になる」そんなお悩みを抱えていませんか。
プレッシャーがかかると起こる腹痛や下痢は、自律神経や腸の動きの乱れが関係していると考えられます。
今回は、プレッシャーによる腹痛や下痢が起こる理由と、日常でできる対策、漢方薬による整え方をご紹介します。
おなかの不安に振り回されにくい毎日を目指しましょう。
プレッシャーで腹痛や下痢が起こる理由
まずは、なぜ緊張するとおなかに症状が出るのかをみていきましょう。
ストレスで自律神経が乱れる
私たちのからだには、活動するときに働く交感神経と、休むときに働く副交感神経があります。
このバランスを保っているのが自律神経です。
ところが、強いプレッシャーや不安を感じると、自律神経が乱れます。
すると、腸の動きが乱れたり、おなかがキリキリ痛んだり、急に便意を感じたりしやすくなるのです。
大事な予定の前におなかの調子が悪くなるのは、こうしたからだの反応が関わっています。
腸は気持ちの影響を受けやすい
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど、心の状態と深く関わっています。
不安や緊張が強いと、腸が敏感になり、少しの刺激でも痛みや下痢につながることがあります。
「気にしすぎ」と片づけられがちですが、実際には腸が反応している状態です。
不安が次の不調を呼びやすくなる
一度、外出先や大事な場面で腹痛や下痢を経験すると「また起こるかもしれない」という不安が残ります。
その不安がさらに緊張を強め、また腸が乱れるという悪循環に陥りやすくなります。
症状そのものだけでなく、予期不安もつらさを大きくする原因です。
そのため、腸だけでなく心身全体を整える視点が大切になります。
ストレス性の腹痛や下痢をやわらげるセルフケア
毎日の過ごし方を見直すだけでも、おなかの不調はやわらぐことがあります。
朝の行動を詰め込みすぎない
朝は時間に追われやすく、それだけで緊張が高まりやすい時間帯です。
ギリギリに家を出る習慣があると、からだは常に焦った状態になります。
少し早めに起きて、トイレに行く時間や気持ちを落ち着ける時間を確保すると、おなかへの負担が減りやすくなります。
朝食も無理に急いで食べず、消化しやすいものを選ぶと安心です。
おなかを冷やさないようにする
冷えは腸の働きを乱しやすく、腹痛や下痢のきっかけになることがあります。
とくに、ストレスで胃腸が弱っているときは、冷たい飲み物や薄着に注意が必要です。
温かい飲み物を選ぶ、腹巻きやインナーでおなか周りを守るといった工夫も役立ちます。
からだを温めるだけでも、緊張がやわらぎやすくなるでしょう。
呼吸を整えて緊張をゆるめる
緊張すると呼吸が浅くなり、さらに自律神経が乱れやすくなります。
そんなときは、ゆっくり息を吐くことを意識してみましょう。
4秒ほどで鼻から息を吸い、7秒間息を止める。
そして6〜8秒ほどかけて口からゆっくり吐く方法をおすすめします。
呼吸が整うと、からだが少しずつ落ち着き、おなかの違和感がやわらぐことがありますよ。
繰り返すときは内側から整えるのも大切
症状が何度も続くときは、その場しのぎではなく体質に目を向けることも大切です。
胃腸にやさしい食事を意識する
ストレスが続いているときは、胃腸の消化機能も落ちやすくなります。
刺激の強いもの、冷たいものを摂りすぎると、腸がさらに敏感になることがあります。
おかゆ、うどん、スープなどの消化しやすいものを中心にすると、おなかを休ませやすくなるでしょう。
カフェインの摂りすぎで腸が刺激される人もいるため、コーヒーやエナジードリンクの飲みすぎにも注意が必要です。
睡眠と休養を後回しにしない
寝不足や疲れの蓄積は、自律神経の乱れにつながります。
忙しい時期ほど、睡眠時間を削ってしまいがちです。
しかし、休めていないからだはストレスに弱くなり、おなかの不調も出やすくなります。
まずはしっかり眠ることが、腸と心を整える土台になります。
漢方薬を取り入れる
内側から整えたいときは、漢方薬を選ぶ方法もあります。
漢方薬は、今出ている腹痛や下痢をやわらげるだけでなく、ストレスに反応しやすい体質や弱った胃腸にも働きかけるのが特徴です。
プレッシャーによる腹痛や下痢には、
- 自律神経の乱れを整える
- 筋肉や内臓の緊張をやわらげる
- 胃腸の機能を回復する
- おなかを温める
といった作用をもつ漢方薬が用いられます。
心とおなか、どちらにも目を向けて整えたい人に向いています。
プレッシャーによる腹痛・下痢におすすめの漢方薬
- 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
胃腸を温めて胃の働きを高めるとともに、胃からこみ上げる働きを抑えることで、みぞおちのつかえ感や嘔吐、げっぷ、胃腸の不快感、下痢など消化器症状に幅広く使われる漢方薬です。
- 桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
胃腸を温めて胃の働きを高めるとともに、腸の痙攣を抑えることで、おなかの張りや腹痛に使われる漢方薬です。
自分に合った漢方薬を選ぶのが難しいときは、「あんしん漢方」を利用するのもおすすめです。
オンラインで漢方薬に詳しい薬剤師に相談でき、自宅にいながらお手頃価格で漢方薬を選べます。
まとめ
プレッシャーによる腹痛や下痢は、気持ちの弱さではなく、自律神経や腸の働きが関わる症状です。
とくに、一度つらい経験をすると、不安が不安を呼ぶ悪循環に陥りやすくなります。
だからこそ、生活習慣を整えながら、心とからだの両方をやさしくケアすることが大切です。
セルフケアに加えて、漢方薬で体質から整える方法もあります。
症状が長く続くときや日常生活に支障が出ているときは、無理をせず医療機関に相談しましょう。
<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師|中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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