「熱も鼻水もなくなったのに、咳だけが残っている」「喉がムズムズして、会話中や寝る前になると咳き込んでしまう」風邪が治ったあと、このような咳に悩まされることがあります。
とくに秋は空気が乾き始め、喉にとって負担のかかりやすい時期です。
夏の暑さによる疲れが抜けないまま、季節の変わり目を迎える人もいるでしょう。
この記事では、秋に咳が気になりやすい理由と、普段の生活で取り入れられる喉のケア、漢方薬を使った対策をご紹介します。
秋になると咳が長引きやすいのはなぜ?
咳は、気道に入ったほこりや異物などを外へ追い出すための反応です。
風邪そのものが治っても、しばらくは気道が刺激に反応しやすくなり、咳だけが残るケースがあります。
空気が乾燥して喉の粘膜が刺激を受けやすい
秋が深まるにつれて湿度が下がり、空気は少しずつ乾いていきます。
その影響を受ける場所のひとつが喉です。
喉や鼻の粘膜は、外から入ってくる異物からからだを守る役割を担っています。
しかし、空気が乾くと粘膜も乾きやすくなり、本来の防御機能が低下することがあるのです。
風邪のあとで気道が敏感になっている時期なら、冷たい空気やほこりを吸い込んだだけで「コンコン」と咳が出ることも。
秋になって咳だけが残っているなら、まず喉が乾いていないか振り返ってみましょう。
夏の冷房で喉が乾燥している
暑い時期は、1日中エアコンをつけた部屋で過ごす日も多いでしょう。
冷房を使うと室内の湿度が下がり、喉や鼻が乾燥しやすくなります。
とくに、寝ている間に口呼吸になっている人は、喉に直接乾いた空気が通るため、朝に違和感を覚えることも。
季節が秋に変わっても喉の調子が戻らない場合は、引き続き乾燥対策を意識してみてください。
秋の咳を防ぐ喉ケア3選
咳が気になると、つい咳止めに頼りたくなります。
しかし、喉が乾燥しやすい環境や疲れた生活がそのままでは、刺激を受ける状態も続いてしまいます。
できるところから、毎日の過ごし方を変えてみましょう。
こまめに水分を摂る
何かに集中していると、気づけば何時間も飲み物を口にしていないことがあります。
喉がカラカラになる前に、水や白湯などを少しずつ飲む習慣をつけましょう。
近くに飲み物を置いておく、休憩のたびに数口飲むなど、自分なりのタイミングを決めておくと続けやすくなります。
とくに、起床後や入浴後、外から帰ってきたときなどは、水分を補うタイミングとして意識しやすいでしょう。
加湿器やマスクで乾燥を防ぐ
喉を潤しても、部屋そのものが乾いていれば、またすぐに乾燥してしまいます。
エアコンを使う時期や空気が乾く日は、室内の湿度も確認してみましょう。
室内の湿度の目安は、50~60%程度です。
加湿器のほか、洗濯物や濡らしたタオルを室内に干す方法もあります。
たばこや刺激の強い食べ物を控える
咳が出ている間は、喉を刺激するものから少し距離を置きましょう。
代表的なのが、たばこの煙です。
自分で吸っていなくても、周囲の煙によって咳が出る人もいます。
また、辛い料理や熱すぎる食べ物、アルコールなどがきっかけになって咳き込む場合もあります。
「辛いものを食べたあとだけ咳が増える」など心当たりがあれば、喉が落ち着くまでは控えてみてください。
繰り返す秋の咳には漢方薬で内側からケア
生活習慣を見直しても咳が何度も気になる場合は、内側から整える漢方薬を取り入れる方法もあります。
乾燥した喉に張りつくような違和感があり、痰が切れにくく、咳き込むような人に使われる漢方薬のひとつが、麦門冬湯(ばくもんどうとう)です。
麦門冬湯は、痰が切れにくい咳や、咽頭の乾燥感をともなう咳などに用いられます。
ただし、同じ「咳」でも、痰が多い人と乾いた咳が出る人では、合う漢方薬が異なることがあります。
自分だけで判断するのが難しい場合は、専門家に相談して選びましょう。
「あんしん漢方」では、オンラインで症状や体質について相談し、自分に合った漢方薬の提案を受けられます。
自宅からスマホで相談できるため、忙しくて薬局へ行く時間を取りづらい人にも利用しやすいサービスです。
漢方薬は、飲んだその日だけで判断するのではなく、からだの変化を見ながら付き合っていくこともポイント。
飲み続けるべきか迷ったときも、自己判断せず、薬剤師などに相談しながら調整すると安心です。
なお、咳が長く続いている場合は「秋の乾燥だから」と決めつけないようにしましょう。
咳喘息や感染症、胃食道逆流症などが関係しているケースもあります。
風邪のあとから何週間も咳が続く、息苦しい、夜も眠れないほど咳き込むといった場合は、医療機関で原因を確認してください。
まとめ
風邪が治ったのに咳だけ残っていると「そのうち治るだろう」と放置してしまいがちです。
しかし、秋は空気が乾き始め、喉が刺激を受けやすい季節でもあります。
まずはこまめな水分補給や加湿、刺激物を避け、普段の生活から喉をいたわってみましょう。
それでも咳を繰り返す場合は、自分の咳の特徴や体質に合った漢方薬を取り入れるのもひとつの方法です。
咳だけをその場で抑えるのではなく、毎日の生活とからだの状態の両方を見直しながら、秋を心地よく過ごしていきましょう。
<この記事の監修者>

医師|木村 眞樹子(きむらまきこ)
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。
自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。
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