「検査では異常がないと言われたけれど、なんとなく体調が悪い」「疲れやすいうえに、眠りも浅く、最近は胃の調子もよくない」このような不調が続いていませんか。
ひとつひとつの症状はそれほど強くなくても、いくつも重なると仕事や家事をこなすだけでつらく感じるものです。
「年齢のせいだから」「気にしすぎなのかも」と、そのまま我慢している人もいるでしょう。
今回は「なんとなく不調」が続く背景とセルフケア、漢方薬を使ったからだの整え方をご紹介します。
「なんとなく不調」が続くのはなぜ?

はっきりとした病気が見つからなくても、生活の乱れが重なることで疲れや胃腸の不調などを感じることがあります。
まずは、最近の生活を振り返ってみましょう。
睡眠不足や眠りの浅さで疲れが残っている
十分に眠れていないことが、疲れが抜けない原因のひとつです。
睡眠には、心身を休ませて翌日の活動に備える役割があります。
必要な睡眠時間には個人差がありますが、厚生労働省では成人の場合、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保することをすすめています。
仕事や家事で寝る時間が遅くなっていないか、寝る直前までスマートフォンを見ていないかなども確認してみましょう。
無理なダイエットや欠食で栄養が不足している
食事の量が足りていないことも、疲れやすさやだるさにつながる原因のひとつです。
「太りたくないから」と食事量を極端に減らしたり、忙しくて朝食を抜いたりする生活が続いていないでしょうか。
食べる量が減ると、鉄やたんぱく質、ビタミンなど、からだをつくるために必要な栄養素も不足しやすくなります。
とくに鉄は、食事からの摂取量が不足すると鉄欠乏性貧血につながることがあります。
運動不足でからだを動かす機会が減っている
座って過ごす時間が長いことも、不調が続く背景のひとつです。
デスクワークや車移動が多いと、気づかないうちに一日の活動量が減ってしまいます。
厚生労働省の「身体活動・運動ガイド2023」では、健康づくりのために、今より少しでも多くからだを動かし、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないようにすることをすすめています。
いきなり激しい運動を始める必要はありません。
まずは近所を歩く、エスカレーターではなく階段を使うなど、日常のなかで動く時間を少し増やしてみましょう。
こんな「なんとなく不調」が重なっていませんか?
「病院へ行くほどではない」と思っている不調でも、複数重なっている場合は一度立ち止まってからだの状態を確認してみましょう。
たとえば、次のような変化はありませんか。
- 寝ても疲れが取れない
- 朝からからだが重い
- 頭が重く、ぼんやりする
- 夜中に何度も目が覚める
- 便秘や下痢を繰り返す
- 肩や首がこる
- 以前よりイライラしやすい
- なんとなく気分が沈む
ひとつだけなら「少し疲れているだけ」と流してしまうかもしれません。
しかし、いくつもの症状が同時に続いているなら、からだ全体の調子が落ちているサインとして考えることも大切です。
なんとなく不調をためないセルフケア
不調を感じたら、まずは睡眠や食事、運動といった基本的な生活を少しずつ整えていきましょう。
一度に全部変えようとせず、できそうなものから始めることがポイントです。
まずは睡眠時間を確保する
疲れが取れないときは、まず寝る時間を確保しましょう。
「眠りの質を上げなければ」と難しく考えるより、毎日30分早く布団に入るなど、できることから始めてみてください。
また、休日だけ大幅に寝坊するより、毎日の起床時間をなるべくそろえることが大切です。
就寝前はスマートフォンやパソコンから離れ、ゆっくり休める時間をつくりましょう。
朝・昼・夜の食事リズムを整える
食事は、できる範囲で決まった時間に摂りましょう。
忙しいからと朝食を抜いたり、夜遅くに一度にたくさん食べたりする生活が続くと、胃腸にも負担がかかります。
毎食きっちり手作りする必要はありません。
おにぎりに卵や納豆を足す、外食では野菜の小鉢を追加するなど、無理なく続けられる方法を選びましょう。
軽くからだを動かす時間をつくる
疲れていると、運動する気になれない日もあるでしょう。
そんなときは、5〜10分歩くだけでも構いません。
買い物へ歩いて行く、家事の合間にストレッチをするなど、普段の生活に少しだけ動く時間を増やしてみてください。
「運動しなければ」と考えるより、座りっぱなしの時間を減らすことから始めると続けやすくなります。
「なんとなく不調」には漢方薬という選択肢も
生活を整えても不調が続く場合は、漢方薬を取り入れることも選択肢のひとつです。
漢方薬は「眠れないから睡眠だけを見る」「胃が重いから胃だけを見る」というように、ひとつの症状だけを見て選ぶものではありません。
疲れやすさ、食欲、睡眠、便通、冷えなどをまとめて確認し、その人の体質や現在の状態に合わせて選びます。
たとえば、胃腸が弱って食欲が落ち、疲労感やだるさが続いている人には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)が使われることがあります。
補中益気湯は胃腸機能を高め、虚弱体質や疲労倦怠感などを改善する漢方薬です。
ただし、同じ「疲れやすい」という悩みでも、体質や同時にあらわれている症状によって適した漢方薬は異なります。
自己判断で選ぶのではなく、漢方に詳しい医師や薬剤師などへ相談しましょう。
自分に合った漢方薬を探したい人には、オンラインで相談できる「あんしん漢方」もおすすめです。
漢方に詳しい薬剤師に、疲れや睡眠、胃腸など複数の悩みをまとめて相談でき、自分の体質に合った漢方薬を自宅まで届けてもらえます。
漢方薬は、症状が出た日だけ思いつきで飲むのではなく、専門家の指示に従いながら続けて服用することが大切です。
体調の変化を確認しながら、自分に合った方法でからだを整えていきましょう。
まとめ
疲れやすい、眠れない、胃腸の調子が悪いなどの不調が重なると「どこが悪いのかわからない」と不安になるものです。
検査で大きな異常が見つからなくても、不調そのものを我慢し続ける必要はありません。
まずは睡眠、食事、運動など、毎日の生活を振り返ってみましょう。
さらに、いくつもの不調が重なっている場合は、からだ全体の状態を見ながら漢方薬を選ぶ方法もあります。
「なんとなく調子が悪い」をそのままにせず、自分のからだと向き合うきっかけにしてみてください。
<この記事の監修者>

山形 ゆかり(やまがたゆかり)|あんしん漢方薬剤師
薬剤師・薬膳アドバイザー・フェムケアサポーター。糖尿病病棟での経験から予防医学と食事の重要性を痛感し独立。エビデンスを軸に薬膳・発酵・フェムケアの視点でレシピ監修や執筆、講師活動を通じ「食から整える健康」を提唱。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
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