「自分自身を大切にしなさい」と言われたり、本で読んだりすることがあると思います。
しかし、具体的にはどうしたら良いのでしょうか。
今回は、「自分自身を大切にして人生を生きること」を子どもたちに伝える重要性について、ご紹介したいと思います。
「自尊心」の研究
心理学では、自己のパーソナリティ(人格・個性など)を肯定的にとらえ、大切にする感覚や感情を「自尊心」と言います。
近年、一般的に知られてきた「自己肯定感」という言葉も、大枠で「自尊心」と同義語です。
一方、「プライド」という言葉も同じように見えますが、優越感や傲慢さの意味合いも含むため、必ずしも同義とはされていません。
なお「自尊心」は、自己に関する概念の中でも、もっとも幅広く研究されてきた分野です。
ローゼンバーグ(Rosenberg, M., 1965)という学者は、「こうなりたい!」という「理想の自分」と、「今の自分はこんな感じだ」と思う「現実の自分」とのズレが少ないほど、「自尊心」が高いとしています。
ローゼンバーグは「自尊心」を数値化するチェックリストの作者としても有名ですが、残念ながら日本語訳が複数存在し、チェック結果にばらつきが生じる問題点が指摘されています。
触れる機会があっても、参考程度にとどめることをお勧めします。
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自分を大切にするための「自己受容」
さて、自分自身を肯定的にとらえ大切にする「自尊心」は、日常の場面でどう表れるのでしょうか?
物理的な側面では、無理をしない、いつまでも考えすぎない、お腹が空いたら食べて、眠たくなったら寝る、といった行為が挙げられます。
そして精神的な側面で自分を大切にする行為としては、「自己受容」を特にご紹介したいと思います。
これはアルフレッド・アドラー(1870-1937)が提唱した概念で、「自分自身をありのままに受け入れる」ことを意味します。
例えば生活の中で、他者にはできるのに、自分にはできないという場面があったとします。
このとき、できない自分を責めるのではなく、「私は私だから人と比べなくてもいいや」と思えたり、できない自分を認め受容することを意味します。
「自己受容」は「自尊心」の表れであり、「自尊心」を更に育みます。
自分をありのままに受け入れることで、子どもは行動力を身に付け、より良い人間関係を構築できるようになるとされています。
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子どもへの伝え方は?
子どもに「自分を大切にしなさい」と教えるには、まず普段から、「私はあなたの存在を大切だと思っている」と伝える必要があります。
「大切だよ」「宝物だよ」「大好きだよ」といった、明快な言葉が伝わりやすいでしょう。
また、子どもが頑張った時に褒めることも、子ども自身の「自尊心」の向上に繋がります。
もし子どもが、「クラスメイトより自分はだめなんだ」などと否定的なことを言った場合は、「クラスメイトのいいところによく気づけたね!」と、本人の強みを教えてあげることが大切です。
子どもは、自分が大切にされた経験を通して、自分と周囲を大切にできるようになります。
逆に言えば、否定された経験ばかりでは、自分や周囲を否定しがちな大人になっても仕方がない、と言えるでしょう。
まとめ
自分を大切にできる子どもは、何かに対して「もやっ」とした気持ちを抱えても、「でも、家族が自分を大切にしてくれているからいいか」と思えたり、「自分と他の人は、いいところが違うんだ」と解釈することができます。
「自分を大切にする」という生き方は、大人になってからの財産にもなります。
ぜひ日頃から積極的に伝えていきましょう!
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