妊娠してから、産後しばらくは生理がありません。久しぶりに生理が来た!と思ったらすごく辛くて「こんなに辛かったかな」と思っている方はいませんか?実は、産後に生理痛や生理前の症状がキツくなるというのは非常に多いケースなのです。中でも怖いのが、実は婦人科系の病気だったというパターンです。実際に、産後の生理の辛さで病院にいったら病気になっていた筆者の体験談や病気のメカニズムなど解説します。
産後のお悩みで意外と多いのが「生理痛の悪化」
生理痛がひどい場合は、産婦人科に相談を
産前の生理が軽かった私は「生理痛がきついという相談を産婦人科にするのはよっぽどの辛さじゃないとダメ」と思っていたからです。
実際はそんなことはなく、「ちょっと最近痛みがつらいな~と、市販薬飲むくらいの痛み」でも相談に来てほしかったとのことでした。また、生理前にイライラする・暴飲暴食・不眠などの症状があって困っている場合も、遠慮なく相談しに来てほしいとの先生の回答でした。
詳しい生理の悩みを話し、エコーや内診をして検査してもらうことができました。
低用量ピルってどんなもの?
レジャーなどの当たらないように生理の日にちを変えるために服用するのは「中用量ピル」で、生理痛が辛い場合や、避妊目的・後述する子宮内膜症の治療に使われるのがこの「低用量ピル」です。
女性ホルモンの働きにより、生理が起こり、それにより生理前の不調や生理中の痛みなどが発生するので、この低用量ピルを飲むことでホルモンの働きを最小限に抑えようという目的です。
この低用量ピルを飲むことで生理は起こりません。そのため、子供がほしいと考えている場合にはこの治療法はできないと言われました。
その時点で2歳だった下の子が、幼稚園に入ってから3人目をと考えていたところだったので、私は迷わず低用量ピルを飲むことにしました。
低用量ピルはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)を配合した女性ホルモン薬だ。「低用量」とは、エストロゲンの含有量が35μg以下ということ。経口避妊薬として知られるが、子宮内膜症に伴う月経困難症(月経痛)と、子宮内膜症の存在が確認できない機能性月経困難症の治療薬として健康保険の適用が認められた薬もある。
一方、「低用量ピルは酵素の量そのものを減らす作用がある。さらに発痛物質をつくる子宮内膜を薄く保つ作用もあるので、痛みを持続的に抑えられる」と聖路加国際病院女性総合診療部の百枝幹雄部長は話す。
「低用量ピルを使うと神経を増殖させる因子(NGF)が抑えられ、神経の分布が減る。これが子宮内膜症の痛みを抑える大きなメカニズムの一つ」という。
「単なる月経痛」を子宮内膜症に発展させないためのポイントは二つ。「月経痛が強いなら早めに低用量ピルを使うこと。そして、妊娠したいと思う日まで継続すること」と百枝部長は話す。
子宮内膜症ってどんな病気?
簡単にいうと子宮の内膜がボテッと腫れぼったい状態になってしまうことで、エコーや外部からの触診で判断することができるそうです。
生理痛が非常にキツくなることが多く、発症しかけていると言われた私のエコーを見ながら「これは生理痛きついだろうね~」との先生の言葉がなんだか嬉しくて涙が出かけました(笑)
痛みって他人にはわからないので、認めてもらえるとうれしいですよね。。
子宮内膜症は、本来は子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜が、子宮以外の場所(卵巣、腹膜など)で増殖、剥離(はくり)を繰り返す病気です。子宮の内側からはがれ落ちた子宮内膜は、月経血として腟から体の外に流れ出ていきますが、子宮以外の場所で増殖した子宮内膜は腹腔内にとどまり、炎症や痛み、癒着(ゆちゃく)の原因になります。
子宮内膜症ができやすい場所は、腹膜、卵巣、子宮と直腸の間のくぼみ(ダグラス窩)です。卵巣にできたものを卵巣チョコレート嚢胞(のうほう)とよびます。ごくまれに、肺など遠く離れた臓器にできる場合もありますが、骨盤内にできるケースがほとんどです。
進行期は病巣の大きさや癒着の程度などによって4つの段階に分かれています。たとえば腹膜病変だけのステージⅠでは、自覚症状がなく、自分で子宮内膜症と気づかないことも少なくありません。しかし、進行期と自覚症状にあまり相関関係がないのも、子宮内膜症の特徴の一つです。それほど重症ではないのに痛みがひどい場合もあれば、かなり進行していてもほとんど痛みを感じないこともあり、症状には大きな個人差があります。
子宮内膜症は良性の病気ですから、それ自体で命にかかわることはありません。症状のコントロールをしながら、閉経までの間、気長につきあっていく病気なのです。
ママは年中無休!だからこそ無理しすぎないで。
忙しく病院に行く暇がないという時の、その場しのぎという意味では問題ありませんが、毎回生理が来るたびにということであれば、一度相談してみることをおススメします。
低用量ピルの服用で、本当に生活が楽になりましたし、子宮内膜症という病気の可能性があるなんて思わなかったので驚きでした。
産後は、ママとして毎日頑張っていかなければなりませんので、毎月生理に悩まされたくはありませんよね。出産した病院であれば、親身になって話を聞いてくれるはずです。