大人も子どももアレルギーに悩まされる人が増えてきていますが、特に子どものアレルギーはママも心配になるものです。今はアレルギーを持っていなくても、将来いつアレルギーを発症するかというのは誰にもわかりません。アレルギー症状を持つ子どもに多く見られる「アレルギーマーチ」について今回は調べてみました。
目次
スポンサーリンク
アレルギーマーチって何?
アレルギーは、異物から体を守るための免疫反応のひとつです。体に害のないものに対しても過剰に反応してしまっている状態の事をアレルギーと呼びます。 アレルギーには様々な種類がありますが、異なるアレルゲンに対するアレルギー反応が次々と現れたり併発したりすることを特に「アレルギーマーチ」と呼んでいます。これは、アレルギー反応がまるで行進しているかのように変化する様から名づけられました。 全国の60歳以下でアレルギーを持っている人のうち、約7割近くの人が2種類以上のアレルギーを持っているという調査結果も報告されています。アレルギーマーチは、アレルギーを持つ人にとってごく身近なものなのです。
アレルギーマーチの原因とは?
アレルギーの原因となるアレルゲンは、食べ物、花粉、動物、ほこりなど様々なものがあり、それらほとんどが身の回りに身近にあるものです。 アレルギーは遺伝することもあります。親がアレルギーだとその子どももアレルギーになる可能性があるのですが、必ずしも遺伝で発症するというわけでもありません。周りの環境など、発症には様々な要因があります。 母乳に含まれたアレルゲンが原因で赤ちゃんがアレルギーになるという説もありますが、母乳とアレルギーとの関係はまだはっきりとは解明されていないようです。
アレルギーマーチの症状とは?
アレルギーマーチになると、次々とアレルギーの症状が現れます。同時に複数の症状が現れることともありますが、一般的には次にあげる順番でアレルギー症状が現れることが多いようです。
1.食物アレルギー
アレルギーマーチでまず初めに発症することが多いのが食物アレルギーです。特定の食べ物がアレルゲンとなってアレルギー反応が起こることを指します。 乳児期に多い3大アレルゲンとしては卵・牛乳・小麦が代表的です。3歳以上の子どもになると野菜や魚介類、果物などが原因となることが多く、比較的早い時期から症状が現れます。 一度食物アレルギーになっても、適切な治療を行えば大人になるまでに治ることが多いとされています。
スポンサーリンク
2.アトピー性皮膚炎
アレルギー反応が皮膚で発症すると「アトピー性皮膚炎」と呼ばれます。乳幼児の10%ほどに見られるアレルギーのひとつで、肘やひざなど、身体の関節部分にかゆみを伴う湿疹が繰り返しできます。 食物アレルギーが原因となっていることもあり、特定の食品を食べた後で湿疹やじんましんが出ることもあります。もちろん、食物アレルギーとは関係のないアトピー性皮膚炎も存在します。
3.喘息
喘息は、空気の通り道である「気道」に炎症が起こって時に呼吸困難を引き起こす事もある病気です。 ハウスダストやダニなどのアレルゲンが原因となっていることが多く、喘息の80%以上が6歳までに発症する小児喘息です。
4.アレルギー性鼻炎
花粉やハウスダストbなどのアレルゲンが原因で鼻の粘膜が刺激され、炎症を起こすと「アレルギー性鼻炎」となります。主な症状は、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどです。 アレルギー性鼻炎のうち、植物の花粉をアレルゲンとするものを「花粉症」と呼びます。
アレルギーマーチの治療方法とは?
アレルギーマーチの治療は、その時現れているアレルギー症状に対して行われます。 ・血液検査によるアレルゲンの特定
・アレルゲンの回避
・薬物治療(抗ヒスタミン剤やステロイドなど)
・減感作療法(アレルゲンを少しずつ継続的に体内に取り込む治療法) アレルギーマーチの治療は、そのアレルギー反応に合わせて主治医と相談の上きちんとした段階を踏んで進める必要があります。
・アレルゲンの回避
・薬物治療(抗ヒスタミン剤やステロイドなど)
・減感作療法(アレルゲンを少しずつ継続的に体内に取り込む治療法) アレルギーマーチの治療は、そのアレルギー反応に合わせて主治医と相談の上きちんとした段階を踏んで進める必要があります。
アレルギーマーチの予防法は?
via pixabay.com
アレルギーが発症する要因には様々なものがあり、厳密には原因を解明できていないものもあるため、その要因をすべて排除して予防するのは不可能に近いものがあります。 そのため、アレルギーマーチの進行を予防するためには、アレルギー反応に早く気付いて適切な治療をすることが大切です。 特に食物アレルギーなどの初期症状の治療を早めに行うことはとても重要で、乳幼児期においては離乳食や食事の勧め方を工夫することが有効だとされています。 アレルギーの原因をまず調べることが進行の予防にもつながるので、何か疑わしい症状が現れた場合には、決して自己判断をせずに医師の判断を仰ぐようにしましょう。
アレルギーマーチは医師に相談を
近年はアレルギー専門の医師も増えています。長期的な治療がアレルギーマーチには必要になってくることが多いので、信頼できる専門医を見つけることが大切です。 子どもがアレルギーになってしまったら、普段の生活から気を付けなければいけないことがたくさんあります。家族で協力し合って治療に務めていきましょう。