秋になり、過ごしやすい気候になってきました。
けれども、秋はぜんそくに要注意な季節なのをご存じですか?
筆者の次男も数年前までぜんそくに悩まされ、夏場は問題なくても、秋になると急に咳き込むことが増えていました。
この記事では、秋にぜんそくが起こりやすい理由と、ぜんそく発作や発症を防ぐために必要な対策について、ご紹介します。
ぜんそくの原因は気道の炎症
ぜんそく(気管支喘息)とは、空気の通り道(気道)の一部が細くなり、呼吸が苦しくなる病気です。
人間は気道に炎症が起こって粘膜が腫れたり痰が多くなると、咳き込んだり、息を吐くときにゼーゼー・ヒューヒューという音が聞こえるようになります。
子どものぜんそくの多くは、アレルギーによって起こります。
ダニ・ハウスダストなどのアレルゲンが身体の中に入ると、免疫が過剰に反応してしまい、気道の粘膜に炎症が起きて呼吸が苦しくなるのです。
また、風邪などの感染症やたばこの煙、激しい運動などがきっかけで、ぜんそくが起こることもあります。
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秋にぜんそくが多い4つの理由
秋にぜんそくが多くなるのには、いくつかの理由があります。
気候に起因することが多いのですが、原因を知ることで自然に対策も見えてきます。
ここでは4つの原因をお伝えします。
①気温差が大きい
秋は朝晩の気温差が大きくなります。
気温が急に下がったり、冷たい空気を吸ったりすると、その刺激で気管支が収縮し、ぜんそく発作が起こりやすくなります。
②空気が乾燥する
空気の乾燥も、気管支には刺激になります。
また空気が乾燥することで、風邪などのウイルスが空気中に浮遊しやすくなり、風邪をきっかけにぜんそく発作を起こすことも増えます。
③台風など気圧の変化がある
昔から、台風が近づくと、ぜんそくが悪化する人が多いと言われています。
台風がもたらす気圧の変化が原因ですが、気圧だけでなく気温や湿度の変化も影響します。
④アレルゲンとなるダニの死骸が増える
ダニは、気温の高い夏に繁殖します。
そして秋にはその死骸や糞が蓄積され、それがアレルゲンとなってぜんそく症状が起こるのです。
またダニの他にも、秋に飛散する花粉がアレルゲンとなる場合もあります。
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ぜんそくを防ぐための対策3選
ここからは日常的に実践できる、子どものぜんそくへの対策をご紹介します。
こうした対策に合わせて、秋~冬は特に身体を温め、無理のない範囲の軽い運動も心がけながら、体力を維持できるようご注意ください。
①アレルゲンであるダニ・ハウスダストを減らす!
子どものぜんそくの多くはダニ、ハウスダスト、カビ、ペットの毛などがアレルゲンとなって起こります。
そのため、アレルゲンを減らすことが、ぜんそく発作予防にも、ぜんそくでない子どもの発症予防にも大切です。
具体的には、以下のようなことを気を付けましょう。
- 布団は週1回は裏表を天日干しする
- 取り込んだ布団に掃除機をかける(1㎡あたり20秒以上)
- 畳は目に沿って掃除機をかける(畳1枚あたり1分以上)
- カーペット・布製のソファ、ぬいぐるみなどは置かない。置く場合は定期的に洗濯する。
- 部屋の換気を行う
- 高温多湿を避ける(ダニ・カビは湿度60%以上で増殖しやすい)
- 犬・猫など毛のある動物はなるべく飼わない
- 受動喫煙を避けるため周りの大人は禁煙する
近年、住宅の密閉化によりダニやハウスダスト、カビなどのアレルゲンが増えやすくなっています。
日常的にアレルゲンを増やさない、減らす努力が大切です。
②感染症を予防する
感染症をきっかけに、ぜんそく発作が起こることがあります。
また、赤ちゃんの頃にRSウイルスに感染すると、ぜんそくを発症するリスクが高まると言われています。
感染症を予防するために、以下のことを心がけましょう。
- 手洗い・うがいをする
- 感染症が流行っている時には人ごみに近づかない
- 規則正しい生活を送り、免疫力を高める
③薬で症状をコントロールする
咳が続く場合や、ゼイゼイ・ヒューヒューといった喘鳴がたびたび起こる場合には、医療機関を受診してぜんそくの薬を使うことも必要です。
気道の炎症が繰り返されると、傷ついた気道がだんだん固くなり、呼吸機能が低下してしまうこともあります。
適切に薬を使えば、発作のない状態にコントロールすることもできますので、気になる症状があれば小児科を受診しましょう。
日本小児アレルギー学会のわかりやすい資料がありますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
これから秋~冬にかけては、ぜんそくが増える季節です。
ダニなどのアレルゲンを完全に取り除くことはできませんが、量を減らすことはぜんそく予防に有効です。
筆者の家でも秋には念入りに掃除機をかけ、寒暖差や感染症に注意したり、子どもの体調変化に特に気を配りながら、発作が出た時にはすぐに病院に行くようにしていました。
ぜんそく症状を起こさないために、また新たなぜんそくの発症を予防するために、身の回りのできることから対策をしましょう。
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