昔からある栄養ドリンクとは異なり、目を引く見た目の「エナジードリンク」。受験生や部活をしているお子さんなど、幅広い世代の方が購入しているようです。特にエナジードリンクでは購入しやすさから過剰飲用になりやすく、成長途中のお子さんにとっては配合成分が摂取過多になると指摘されています。
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どこでも購入できる栄養飲料
昔からある栄養ドリンクとは異なり、目を引く見た目の「エナジードリンク」。受験生や部活をしているお子さんなど、幅広い世代の方が購入しているようです。コンビニで手軽に購入することができる栄養ドリンクやエナジードリンクはどのような点が異なるのでしょうか。 特にエナジードリンクでは購入しやすさから過剰飲用になりやすく、成長途中のお子さんにとっては配合成分が摂取過多になると指摘されています。
違いは「タウリン」や「カフェイン」
栄養ドリンクは「滋養強壮」「栄養補給」と言われている通り、疲れた体に必要な栄養を補う製品です。疲労がたまっている時や風邪を引くなど体調を崩している時に効く飲み物です。ドリンク剤はこのように効果も明示された「医薬品」または「医薬部外品」なのです。 一方のエナジードリンクは清涼飲料水の扱いで、医薬品や医薬部外品でもありません。栄養ドリンクとの一番の違いは、よく耳にする『タウリン』という成分です。アミノ酸の一種である「タウリン」は、エナジードリンクには配合されていないのです。 そしてエナジードリンクとジュースとの違いは、眠気を覚ます効果のあるカフェインが強めに配合されている点にあります。
「タウリン」にはどんな効果があるの?
栄養ドリンクに配合されているタウリンはアミノ酸の一種です。疲労を回復させる効果や、生命活動の維持に不可欠な栄養素となっています。目の網膜にも含まれており、目の機能を回復する効果もあるのです。 近年、目の疲労感は脳が起こすものと知られている通り、目そのものには痛い・疲れたという感覚は起きません。しかし目という器官の機能や疲労度を回復させるには、タウリンやルテイン、カロテンなどの効果的な栄養素が有効となるのです。
栄養ドリンクとエナジードリンクはどちらが良い?
栄養ドリンクもエナジードリンクも、頑張りたい時に効きそうな飲み物です。しかし栄養素の面で比較すると、栄養ドリンクの方が疲労回復に有効な成分が多く配合されています。 そのため、栄養補給のためには栄養ドリンク、目を覚ましたい・活動力を上げたいという目的の場合はエナジードリンクが向いています。 風邪を引いたときなど体がダウン気味の時は目を覚ますカフェインの多いエナジードリンクは避け、ゆっくり休息を取るようにしましょう。その時々の状況に合わせた使い分けがポイントです。
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エナジードリンクのターゲット層
栄養ドリンクと比べて目を引くパッケージのエナジードリンクですが、ターゲットにしている消費者層があります。エナジードリンクは若い世代に向けてアプローチしている商品です。 飲料扱いですので店頭ではジュースコーナーに陳列されています。エナジードリンクは糖分も多く含んでいて甘く、パッケージも目を引きますのでジュースのように受け入れられやすく、子供も気軽に購入できる飲料となっているのです。
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帝王切開で車いす生活になった私。要注意「カフェインの量」
エナジードリンクに強めに配合されているカフェインですが、過剰摂取により悪影響が起きることがあります。 カフェインには疲れた時にリフレッシュしたり、目を覚まして仕事の効率を上げたりする効果がありますが、カフェインへの耐性には個人差があります。 そして「致死量」という限界量も存在するのです。カフェインを取り過ぎると不眠や吐き気、心拍数の上昇など不調を招いてしまうことがあります。 成長途中にある子供が大量にカフェインを摂取すると、脳への影響は避けられません。精神面でも落ち着きがなくなるなどリスクも高まる可能性があるのです。
具体的なカフェイン配合量は?
医薬品としての栄養ドリンクの場合は、1本あたりのカフェイン含有量が規定されています。しかし清涼飲料水のエナジードリンクにはカフェインの基準は無いのです。 エナジードリンクと栄養ドリンク、缶コーヒーの1缶あたりのカフェイン量を比較してみましょう。
モンスターエナジー(緑缶)355ml缶 1缶あたり140mg前後 レッドブル 185・250・330・355ml 1缶あたり80mg~110mg 栄養ドリンク(医薬部外品) 1本あたり50mg 缶コーヒー(190g前後) 1缶あたり90mg
モンスターは容量が多いこともあり、レッドブルよりも多くのカフェイン摂取につながるようです。大人は状況や飲用目的によって選択しましょう。 ただし個人差がありますのでエナジードリンクの飲み過ぎには要注意です。とくに子供は体重が軽いので、一般的に成人よりカフェイン摂取を控える必要があります。
エナジードリンクは習慣化しやすい
コーヒーと違って甘くて飲みやすいエナジードリンクは、いつの間にか飲み過ぎてしまう可能性があります。成長過程の子どもはカフェインの過剰摂取により影響を受けやすく、そして体重が軽い分だけ影響を大きく受けてしまうのです。 お茶などであれば大量に飲み続けることは難しいものですが、エナジードリンクという甘い飲み物の場合は、つい飲み過ぎてしまうことで習慣化しやすく、そのため健康を害する可能性があるのです。
ドリンクなので気軽に購入しがち
ヨーロッパやオーストラリアではカフェインの1日当たりの摂取量上限が200mg程度です。400mgとしているアメリカと比較すると厳しめの基準になっています。 一方、日本では現在のところ明確な摂取量の基準はもうけられていません。危険の可能性を知り、親が子どもの摂取に目を配る必要があります。 国内の調査によると全国の小中高校の教諭1096人の回答では、『自分の学校に、エナジードリンクを習慣的に飲んでいる子供がいる』と答えたのは中学で24.4%、高校では48.4%にも上りました。 必要な時に必要な栄養素の入った飲み物を飲むことは大切ですが、カフェインの多い飲料の場合は過剰摂取にならないようにしましょう。 親が子どもにエナジードリンクを飲ませていると、「親が勧める良い飲み物」「飲んだ方が良い」と受け取ってしまいます。習慣化しないように注意していきましょう。
疲労回復・パワーアップ法に家族で取り組もう
子ども達に適した疲労回復法はどんな方法が良いのでしょうか。 まずは規則正しい生活を送れるように促してあげましょう。じゅうぶんな休息とリラックスできる時間ですが、家族で一緒に行動して環境を作ってあげましょう。 ゲームやデジタル機器を使いすぎないようにして、ぬるめのお湯に入浴し、夜は室内を暗くして安眠しやすい雰囲気を作ります。環境音CDを流してあげると入眠しやすくなりますし、年齢によっては英語CDや暗記系のCDも時間の有効活用になります。